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第五話
過去でも、旦那様はわたくしを守ろうと色々動いて下さいました。結果的に、引っ越しして距離を置く事で解決しましたが、今世の旦那様は国の中枢を担うお方、そのような事をさせる訳にはいきません。
幸いわたくしは公爵家の娘。両親に難はありますが、セドリックと添い遂げるには問題がない身分です。正式な婚約を交わしてから、セドリックと会う方が世間も認めてくれます。
「マリー……」
「うちの両親は、あまり良い親ではありません。前世の親戚と良い勝負と言えば厄介さが分かるかと。でも、以前のように無理矢理距離を取るわけにもいきませんし、今日泊まるのも多分ギリギリです。明日家に帰さなければ、これ幸いと補償を求めてくるでしょう。わたくしの見た目が良ければ悲劇のヒロインを演じれば味方も増やせるでしょうけど、この見た目ではちょっと厳しいかと……」
「それ! さっきから気になってたけど、マリーは可愛いよ? なんで可愛くないと思うの?」
「目も一重だし、鼻も低いし、背も妹の方が高いし、ドレスもなんだか似合わなくて」
「似合うドレスを着てないだけだよ。マリーは社交をしてなかったんでしょ? 社交してたら、もっと早く見つけられた筈だもの」
「ええ。ほぼ家から出てませんわ」
「ドレス以外にも着物とか、アオザイとかの民族衣装があるんだよ。着物風のドレスもあるし、背の低いマリー向けのデザインのドレスもあるよ。そのドレスは、背が高い子が似合うの。マリーには合わないよ。メイクもそんな無理矢理塗ったのじゃなくて、以前みたいなメイクをすればマリーは一気に可愛くなるよ。ってか、そのメイクしたの誰?」
「わたくしには専属メイドはおりませんから、妹のメイドですわ。人前に出る時はみっともないからと借りておりますの。ドレスもわたくしは持っていないので……妹のドレスを借りました。レンタル料に1ヶ月睡眠3時間で刺繍させられましたわ」
「……はぁ、ホント腹が立つ。そのドレスすぐ脱いで。公爵家に返すから。ドレスは今後は僕が用意する。ねぇマリー、メイクの後鏡見てる? 自分でメイクする方が可愛くなるよ」
「鏡は見てます。何度か自分で直しましたが父に殴られまして……このメイクが普通だと言われました。わたくしはゴテゴテしていて好きではありません」
「殴……へぇ……。マリー、鏡を見てみな」
セドリック?!声が怖いです。
鏡に映るわたくしは、以前と変わらない顔ですが、ずいぶんマシになった気がします。これなら妹には敵わなくても一般的な貴族女性くらいにはなれているでしょう。
「ずいぶん良くなりましたが、このメイクで良いのですか? 薄すぎるような……?」
「それが普通。マリーのメイクをしたメイド、腕悪すぎ。わざとかなぁ。ホント許せないよね」
セドリックはそう呟いて、スッと手を上げました。すると、執事さんが音もなく近寄って来られます。
「ソレル公爵の弱みを調べてマリーが家を出る理由を探して。期限は明日の朝まで、対外的にマリーが城に泊まる理由になるくらい酷いヤツがいいな。なんなら公爵家を潰しても良い。ここまで酷いと無い訳ないけど、無ければ作る」
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「それ! さっきから気になってたけど、マリーは可愛いよ? なんで可愛くないと思うの?」
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「ええ。ほぼ家から出てませんわ」
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「……はぁ、ホント腹が立つ。そのドレスすぐ脱いで。公爵家に返すから。ドレスは今後は僕が用意する。ねぇマリー、メイクの後鏡見てる? 自分でメイクする方が可愛くなるよ」
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「殴……へぇ……。マリー、鏡を見てみな」
セドリック?!声が怖いです。
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「ずいぶん良くなりましたが、このメイクで良いのですか? 薄すぎるような……?」
「それが普通。マリーのメイクをしたメイド、腕悪すぎ。わざとかなぁ。ホント許せないよね」
セドリックはそう呟いて、スッと手を上げました。すると、執事さんが音もなく近寄って来られます。
「ソレル公爵の弱みを調べてマリーが家を出る理由を探して。期限は明日の朝まで、対外的にマリーが城に泊まる理由になるくらい酷いヤツがいいな。なんなら公爵家を潰しても良い。ここまで酷いと無い訳ないけど、無ければ作る」
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