旦那様は、転生後は王子様でした

編端みどり

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第十五話【セドリック視点】

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「見つけた!」

やっと、やっとだ。13年も麻里と会えないなんて地獄だった。母上から説得されて開いた茶会で見つけた彼女は輝いていた。

だけど、ドレスに隠したアザに気がつかない僕じゃない。すぐにマリーの親を調べたら、今すぐ処刑したいくらいの事をしていた。

洗礼してないとか馬鹿なの?!
だからマリーを見つけられなかったんだと思うと、殺意が湧いた。

だけど、おかげでマリーの洗礼に付き添えた。洗礼を受けるマリーは、とても美しかった。洗礼は生涯一度だけ。こんな可愛いマリーを見れたなら公爵を許してやろうと思ったけど、やっぱりアレはダメだ。

麻里の親戚レベルって言ってたけど、あれは親戚より酷いね。まさかマリーを奴隷扱いするなんて……。監視はつけたら、ちょっとでもやらかしたらすぐ爵位を取り上げてやる。

さすがに、マリーへの暴行だけでは爵位は取り上げられない。父上に嘘をついたから降格は出来たからまぁ良しとしよう。さすが父上、見事に罠を仕掛けたよね。僕もあれくらいさりげなく罠を張れるようにならないとな。マリーを守らないといけないから。前世持ちが優遇される世界でよかったよ。

マリーを閉じ込めれば安心なんだろうけど、彼女は人と話すのが好きでお出かけも大好き。外出中のマリーはこの上なく可愛いから、マリーは自由にして貰って僕が彼女の全てを守ればいい。

ホント、あんなのと同類と思われたなんてヘドが出るなぁ。書類の偽造なんてリスクが高い事する訳ないでしょ。正式な書類に使われる紙は透かしが入っていて光に翳せば本物か偽物かすぐ分かるのに。

ま、コレは王族しか知らない極秘事項だけどね。

洗礼の書類は、超重要書類なんだから、二重三重に仕掛けが施されてある。偽造なんて不可能だ。

バレた時のリスクも高すぎる。書類の偽造は、王族でも終身刑。貴族がやれば一族全員処刑。平民も処刑だ。公爵は、そんな事も知らなかったのか、バレなきゃ良いと思っていたのか……。まぁ、もうマリーがあの一家に振り回されないなら良しとしよう。

いっぱい監視をつけたから、さっさと何かやらかさないかな。そしたら処刑するか王都から追い出すのに。あぁ、でもあんなの王都から出したら迷惑だよね。やっぱり幽閉か処刑がベターかな。

妹と母親もずいぶんマリーをいじめてくれたみたいだから、関わらないで欲しい。

ま、一代限りの男爵は貴族の最下位だ。公爵から一気にそんなとこまで落ちるなんて社交会では立場がないし、今日の事はたくさんの貴族に目撃させたから、招待状を送る家もなくなるだろう。僕の婚約者であるマリーに会うルートはない。城は出入り禁止にしたしね。

どうも色々裏でしてるみたいだけど、それも公爵の地位があるからこそ。男爵程度で隠蔽できる訳ないから、身の程を知って大人しくしてれば良し、してないなら地位を剥奪するだけだ。

今のところ、マリーは好意的に迎えられている。茶会で散々情報を操作したからね。

以前の仕事で培った営業スキルで頑張ったよ。

僕の側室を狙ってる子達はマリーが邪魔だろうけど、僕にとってはあの子達の方が邪魔なんだよね。万が一、マリーに手を出そうとするなら潰そう。

「愛してるわ、セドリック」

そう言ってマリーは、以前のように僕にキスをしてくれた。可愛い。

我慢できなくてちょっと触ったら、ずいぶん初心な反応をしてくれた。ふふっ、感じるところは以前と同じみたいだね。

涙目で睨みつけるマリーは可愛くて、もっと虐めたかったけど、シューグレンの邪魔が入った。

確かに我慢出来なくなりそうだったし、良いタイミングだったから良しとしよう。マリーはもう僕から離れないって言ったし、今後ゆっくり過ごしていけば良い。以前と同じところも、違うところも愛してるよ。マリー。
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