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第二章 王国編
第二十五話 マナの消失
しおりを挟む「''狂人''に''死神''、''野獣''か。確かにこの世界では十本の指に入る実力者だろう。ただし魔族を除いてはな。所詮人は人。魔族かそれ以外かでは差がありすぎるのだ。」
賢者は俺たち四人の攻撃に防御魔法を散りばめ、軽々とその全てを捌いている。
なんなんだコイツの魔術は…。
どうしてこんなにも流れるように自然と魔術が出来るんだ…!?
「クックック。それじゃキミがまるで''魔族''だと言ってるようなものじゃないか。」
ジャックが攻撃の手を緩めずに言う。
「無論、その通りだ。私は魔王が一人''大魔王アストラ''と並び最古の魔族なんだよ。''竜王''と''神王''は私たちのもう少し後に出てきたのだったかな?」
「な…!?ヤバ…!」
カーフェがその言葉に動きを止める。
「おっと。隙を見せてはならんだろう?」
そこを突かれ、防御魔法に包まれた拳で殴られ、遠くへと吹き飛ぶ。
しかしすぐさま戻ってきたので心配はいらないだろう。
それにしても…魔族だと…!?
尚更聖女様に近づけたらいけない人物。
確実にここで殺らないと…!!
先ほどと同じように後方から魔術で援護。
しかし変わったのは魔力に勇者の力を混ぜていること。
それにより威力が倍以上に跳ね上がっているため賢者のガード障壁にもかなりのダメージを入れられていると思う。
「魔術は奥が深い。私は長年魔術を研究してきてな。もちろん混合魔術など息をするかのように使用出来る。マナ…といったか?少年か少女か分からぬがお前も使えるのだろう?」
……そんなに俺って中性的な見た目をしているのか…?
アルルにも最初おねえちゃんと言われたからおにいちゃんだと訂正させておいたが…
まあ良い。今は集中しろ…雑念を棄てろ…!
「''神の書物''の力で使えるのだろうが…。お前に見してやろう。魔術の真髄を。」
すると防御に使っていなかった手を俺に向けた。
「まずい!マナ君避けろ!!」
ジャックが叫んだが遅かった。
気づいたらもう俺の右腕は無くなっていた。
「うぐわああああああああああああ!!!」
痛い…痛い…!焼けるような痛みがする…!腕が…腕が…!!!
それに血が…出ない…!?
「風、闇魔術を混ぜたものだ。闇魔術を風魔術に乗せ、高速で、かつ隠蔽し飛ばす。闇魔術は触れたものを飲み込む性質を持つ。それにより腕を存在ごと削り取ったため血が流れないのだ。」
「大丈夫か!?」
三人が戦いを中断し、俺の元へ。
「マナくん!」
「マナおにいちゃん!!」
ベラクレスやオシリスまでもが心配して駆け寄る。
「ハア…ハア…」
なんだ…呼吸がしづらい…。体が動かない…。
「魔術とは当てて終わりではないぞ。その後の事も考えるのだ。闇魔術は体を蝕み、自由を奪うだろう。放っておけばそのうち死ぬだろうな。そして腕がなくなった今、お前に魔術は使えない。''神の書物''は手に本を持つ事が条件だ。魔術には力を行使する際に射出対象を選択する過程がある。主に体の一部、多くは腕を用いるがお前は体が動かなければ腕もない。片方は''神の書物''で塞がれている。つまり、お前は死ぬのだ。」
淡々と説明し、俺の方へゆっくりと近づいてくる。
このままじゃ…死ぬ…!
聖女様を…助けないと…動け、動け…!!
「安心しろ。殺しはせぬ。アンドロメダを返してもらうまではな。」
賢者の手に魔力の手刀が現れる。
動け…動け…動け…動け…!!!
死にたくない…死にたくない…死にたくない…!!
カーーーーッ!!
突然、''神の書物''が強い光を放つ。
「ま、まさか…!やめろ!!アンドロメダ!!」
なぜか焦る賢者。
しかし俺の意識は賢者の顔を最後に途切れてしまい、闇の中へと消えていった…。
—————
「マナ君が…消えた…!?」
マナはその場から姿を消した。
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