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6話〈前編〉 コンタクト
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私たちは『電子マネー』決済ができる街にまだ滞在している。
お金を気にせず宿に泊まれるし、余裕――ゆとり――ある気持ちがする。
私は隣を歩くユウを横目でチラリと見る。
ちょっと思ったんだけど、『電子マネー』が使えるこの街に一生滞在するのも良いんじゃない?
ユウの大盤振る舞いから察するに『超大金持ち』らしい『かみさま』に請求が行くみたいだし。
ここで腰を落ち着かせ、ユウと結婚し、子どもを育て、一緒におじいちゃんとおばあちゃんになるの……。
いや!
ダメダメ!
『かみさま』がいくらお金持ちでもそんなの間違っている!
私ってば自称『マトモキャラ』なのに何てことを考えて!?
……とそんなことを考えて周囲のことが疎かになっていたからか。
どん!
と突然身体に衝撃が走り、ハッとして慌てて前を見ると。
女の子がよろよろしていた。
私とぶつかったせいだ!
倒れそうになる女の子の肩をユウは危なげなく抱いて支えて言う。
「大丈夫ですか?」
ユウ……さすが。カッコイイ。
いや、そんなことを言っている場合ではない。
「ごめんなさい!」
と私は慌てて言い、
「大丈夫ですか!?」
と女の子に向かって一歩踏み出すと。
パリン、と言う鈍い音とともに、何かを踏んだ感覚がして足下を見た。
「眼鏡……」
眼鏡を踏んでいた。
サーッと冷や汗を出しつつ、顔を上げ、
「もしかして……」
とチラリと女の子を見ると、女の子は目を細めて地面を見ている。
つぶやく。
「もしかして……私の眼鏡が……?」
「ごめんなさい! 私が踏んで壊してしまいました!」
私はぼんやりとした視線を彷徨わせる女の子にもう一度頭を下げた。
※※※
その後、私とユウと女の子――名前はアン――で眼鏡屋さんへ向かった。
女の子はとても視力が低いようだったが、普通に歩けるし、眼鏡屋さんの場所も知っていた。
そしてユウのスマホで『電子マネー』決済で眼鏡を買った(『かみさま』ありがとう)。
「ありがとうございます、新品の眼鏡を買って頂いて……。
本当に良いんですか?」
とアンは恐縮したように頭を下げ、顔を上げた後、新品の眼鏡をかけてニッコリした。
「買って頂いた眼鏡、似合いますか?」
と言うアンに、私は曖昧に微笑んだが……
実は心の中ではこう思っていた――『この子、眼鏡をかけない方が可愛いなあ』と。
アンは目が大きいとても可愛い女の子だったが、新品の眼鏡をかけると途端に目が小さくなった。
こんなことを言っては悪いけど、『眼鏡を外すと美少女』とは本当に存在するんだな、と私は思ってしまった。
度が強い眼鏡をかけることで目がひとまわりほど小さくなったアンは、美少女から普通に可愛い女の子になっていた。
それでも普通に可愛いのだが。
ユウがどう思っているかわからない。
ユウは私よりずっと優しいから『どちらの姿も――眼鏡をかけていてもかけていなくても――、アンさんはとても可愛いですね』と思っているかも知れない……。
私はユウが何を言うか、軽く嫉妬しながら(自分の妄想の中のユウの態度に嫉妬を感じるとは……)、彼の様子を見守っていたが。
ユウは淡々とニコニコしているだけだった。
コイツ美少女相手にもいつも通りだった……。
※※※
アンは「是非、眼鏡のお礼をさせて下さい!」と言い出した。
そもそもこちらが悪いのだからと言ったが、「まあ、お茶だけでも……」と言うので付いて行くことにした。
アンの案内してくれたところは、石造りのまあまあ大きい建物。
鍵でドアを開けつつ、アンは言った。
「実験所です」
「実験所?」
「はい」
と言うと、照れたような顔で、
「私、『錬金術師』なんです」
錬金術師!
「すご~い!」
と私は目を輝かせた。
「錬金術師!?
わー! 初めて会った!」
ユウは騒ぐ私の隣でニコニコしている。
「えへへ……」
と照れながら、アンは部屋に案内してくれた。
「この部屋は実験室です」
と言い、部屋のドアを開けると、中には一人の男性がいた。
「あ、ジンくん、いたんだ……」
とアンが言うと、その男性――名前はジンらしい――は顔を上げる。
「はい」
と返事をした後、アンの後ろにいるユウと私に視線を投げ、不思議そうな顔をした。
「あ。この人たちは私に眼鏡を買ってくれた……」
と言うとますます不思議そうな顔をする。
そりゃそうだよ!
私は慌てて
「私がアンさんの眼鏡を踏んづけて……」
などと経緯を説明すると、ジンはにこっと笑った。
「そうなんですか」
と言うと、優しげな眼差しをアンに向け、
「アンさんはおっちょこちょいなんだから……。
気を付けて下さいね」
「えへ」
とアンは笑っただけだったが、今日のアンは全然悪くなかった(こちらの落ち度)と思うのだが……と私は思ったものの、二人が『良い雰囲気』なので黙っておいた。
きっとアンが『おっちょこちょい』をしてジンが『おっちょこちょいなんだから』と優しくからかう、のが二人の恒例行事なのだ。
その後、ジンは私たちと少しおしゃべりした後、帰って行った。
私は彼を見送った後、アンに言う。
「優しそうな人ですね!」
「えへ……うん……」
とアンはジンが消えたドアを見つつ、照れたような表情をしている。
私はニヤニヤ、
「付き合っているんですか?」
と聞いてみた。
あんまり良い雰囲気だったから……。
しかしアンはビックリした顔で私を見ると、一生懸命首を横に振った。
「まっさか~!
私がジンくんと付き合うなんて、あり得ないし!」
「どうしてあり得ないんですか?」
と私は首を傾げた。
とても良い感じだったのに……。
アンは赤い顔で、困ったような笑顔になりながら言う。
「だって私じゃあ、ジンくんと釣り合わないから……」
私はますます首を傾げた。
釣り合わない? お似合いだと思うけど……。
もしかして『立場的』に?
でも先程の二人のやりとりを見るに、アンの方がジンより先輩のようだった。
と言うことはアンの方が立場的には上なのではないか?
それなら『釣り合わない』ってアンが言うのはおかしい……。
「どうして釣り合わないんですか?」
と、ずいぶん踏み込んでしまうな、と思いつつ聞いてしまった。
アンは困ったような顔をしていたが言った。
「だって、私……。あんまり可愛くないし」
「えっ!?」
と私は叫んだ。私の隣でユウも「えっ」と小さく叫ぶ。
同意見のようだ。
少し嫉妬したが、
「何言っているんですか!?
アンさん、滅茶苦茶可愛いじゃないですか!」
と私が力強く言うと、アンは目を丸くした後、やっぱり眉を八の字にした『困った笑顔』で、
「マイさんって優しいんですね。
ありがとうございます」
「……」
いや、お世辞じゃないよ!?
「アンさん、本当に、可愛いですよ!」
「はい、ありがとうございます」
信じていない……。
私はアンの顔を見つつ、考えた。
眼鏡っ娘アン、彼女は視力が低いから『眼鏡をかけた状態』の自分しか、鏡でハッキリ見たことがないのかもしれない。
だから、度が強い眼鏡をかけて目がひとまわりも小さくなった自分の顔しかハッキリと見たことがなくて、自分のことを『可愛くないからジンとは釣り合わない』と思っているのかも知れない。
いや、眼鏡をかけていても十分自信を持っても良いくらい可愛いんだけどね……。
私はしばらく考えた後、閃いた。
「アンさん、眼鏡を外した状態で写真を撮ったことあります?」
その写真を見れば、アンは『眼鏡をかけていない状態だと、すごい美少女』と自分でもわかるはず。
「はい、あります」
アンは引き出しからアルバムを出し、写真を見せてくれた。
そこには目を細く細めた、しかめっ面をした眼鏡をかけていないアンがいた……。
視力が低いから写真を撮るときにもつい目を細めてしまったのか……。
眼鏡をかけていないアンの写真はそんな『写真写りが悪いもの』ばかりで、アンは本当に『眼鏡をかけてない、ナチュラルな自分の顔』を知らないのだと確認しただけだった。
どうしよう、と思った。
どうすればアンに自信を持ってもらえるか、これ以上私には思い付かない。
アンは『眼鏡を外すとすごく美少女』と私がどんなに言っても信じないだろうし、どうすれば……。
と横にいるユウを見ると、ユウは私の視線に気付き私と目を合わせると、頷いた。
そしてアンを見ると、
「アンさん」
「はい?」
ユウは真剣な調子で言った。
「『コンタクト』って知っています?」
アンは首を傾げた。
お金を気にせず宿に泊まれるし、余裕――ゆとり――ある気持ちがする。
私は隣を歩くユウを横目でチラリと見る。
ちょっと思ったんだけど、『電子マネー』が使えるこの街に一生滞在するのも良いんじゃない?
ユウの大盤振る舞いから察するに『超大金持ち』らしい『かみさま』に請求が行くみたいだし。
ここで腰を落ち着かせ、ユウと結婚し、子どもを育て、一緒におじいちゃんとおばあちゃんになるの……。
いや!
ダメダメ!
『かみさま』がいくらお金持ちでもそんなの間違っている!
私ってば自称『マトモキャラ』なのに何てことを考えて!?
……とそんなことを考えて周囲のことが疎かになっていたからか。
どん!
と突然身体に衝撃が走り、ハッとして慌てて前を見ると。
女の子がよろよろしていた。
私とぶつかったせいだ!
倒れそうになる女の子の肩をユウは危なげなく抱いて支えて言う。
「大丈夫ですか?」
ユウ……さすが。カッコイイ。
いや、そんなことを言っている場合ではない。
「ごめんなさい!」
と私は慌てて言い、
「大丈夫ですか!?」
と女の子に向かって一歩踏み出すと。
パリン、と言う鈍い音とともに、何かを踏んだ感覚がして足下を見た。
「眼鏡……」
眼鏡を踏んでいた。
サーッと冷や汗を出しつつ、顔を上げ、
「もしかして……」
とチラリと女の子を見ると、女の子は目を細めて地面を見ている。
つぶやく。
「もしかして……私の眼鏡が……?」
「ごめんなさい! 私が踏んで壊してしまいました!」
私はぼんやりとした視線を彷徨わせる女の子にもう一度頭を下げた。
※※※
その後、私とユウと女の子――名前はアン――で眼鏡屋さんへ向かった。
女の子はとても視力が低いようだったが、普通に歩けるし、眼鏡屋さんの場所も知っていた。
そしてユウのスマホで『電子マネー』決済で眼鏡を買った(『かみさま』ありがとう)。
「ありがとうございます、新品の眼鏡を買って頂いて……。
本当に良いんですか?」
とアンは恐縮したように頭を下げ、顔を上げた後、新品の眼鏡をかけてニッコリした。
「買って頂いた眼鏡、似合いますか?」
と言うアンに、私は曖昧に微笑んだが……
実は心の中ではこう思っていた――『この子、眼鏡をかけない方が可愛いなあ』と。
アンは目が大きいとても可愛い女の子だったが、新品の眼鏡をかけると途端に目が小さくなった。
こんなことを言っては悪いけど、『眼鏡を外すと美少女』とは本当に存在するんだな、と私は思ってしまった。
度が強い眼鏡をかけることで目がひとまわりほど小さくなったアンは、美少女から普通に可愛い女の子になっていた。
それでも普通に可愛いのだが。
ユウがどう思っているかわからない。
ユウは私よりずっと優しいから『どちらの姿も――眼鏡をかけていてもかけていなくても――、アンさんはとても可愛いですね』と思っているかも知れない……。
私はユウが何を言うか、軽く嫉妬しながら(自分の妄想の中のユウの態度に嫉妬を感じるとは……)、彼の様子を見守っていたが。
ユウは淡々とニコニコしているだけだった。
コイツ美少女相手にもいつも通りだった……。
※※※
アンは「是非、眼鏡のお礼をさせて下さい!」と言い出した。
そもそもこちらが悪いのだからと言ったが、「まあ、お茶だけでも……」と言うので付いて行くことにした。
アンの案内してくれたところは、石造りのまあまあ大きい建物。
鍵でドアを開けつつ、アンは言った。
「実験所です」
「実験所?」
「はい」
と言うと、照れたような顔で、
「私、『錬金術師』なんです」
錬金術師!
「すご~い!」
と私は目を輝かせた。
「錬金術師!?
わー! 初めて会った!」
ユウは騒ぐ私の隣でニコニコしている。
「えへへ……」
と照れながら、アンは部屋に案内してくれた。
「この部屋は実験室です」
と言い、部屋のドアを開けると、中には一人の男性がいた。
「あ、ジンくん、いたんだ……」
とアンが言うと、その男性――名前はジンらしい――は顔を上げる。
「はい」
と返事をした後、アンの後ろにいるユウと私に視線を投げ、不思議そうな顔をした。
「あ。この人たちは私に眼鏡を買ってくれた……」
と言うとますます不思議そうな顔をする。
そりゃそうだよ!
私は慌てて
「私がアンさんの眼鏡を踏んづけて……」
などと経緯を説明すると、ジンはにこっと笑った。
「そうなんですか」
と言うと、優しげな眼差しをアンに向け、
「アンさんはおっちょこちょいなんだから……。
気を付けて下さいね」
「えへ」
とアンは笑っただけだったが、今日のアンは全然悪くなかった(こちらの落ち度)と思うのだが……と私は思ったものの、二人が『良い雰囲気』なので黙っておいた。
きっとアンが『おっちょこちょい』をしてジンが『おっちょこちょいなんだから』と優しくからかう、のが二人の恒例行事なのだ。
その後、ジンは私たちと少しおしゃべりした後、帰って行った。
私は彼を見送った後、アンに言う。
「優しそうな人ですね!」
「えへ……うん……」
とアンはジンが消えたドアを見つつ、照れたような表情をしている。
私はニヤニヤ、
「付き合っているんですか?」
と聞いてみた。
あんまり良い雰囲気だったから……。
しかしアンはビックリした顔で私を見ると、一生懸命首を横に振った。
「まっさか~!
私がジンくんと付き合うなんて、あり得ないし!」
「どうしてあり得ないんですか?」
と私は首を傾げた。
とても良い感じだったのに……。
アンは赤い顔で、困ったような笑顔になりながら言う。
「だって私じゃあ、ジンくんと釣り合わないから……」
私はますます首を傾げた。
釣り合わない? お似合いだと思うけど……。
もしかして『立場的』に?
でも先程の二人のやりとりを見るに、アンの方がジンより先輩のようだった。
と言うことはアンの方が立場的には上なのではないか?
それなら『釣り合わない』ってアンが言うのはおかしい……。
「どうして釣り合わないんですか?」
と、ずいぶん踏み込んでしまうな、と思いつつ聞いてしまった。
アンは困ったような顔をしていたが言った。
「だって、私……。あんまり可愛くないし」
「えっ!?」
と私は叫んだ。私の隣でユウも「えっ」と小さく叫ぶ。
同意見のようだ。
少し嫉妬したが、
「何言っているんですか!?
アンさん、滅茶苦茶可愛いじゃないですか!」
と私が力強く言うと、アンは目を丸くした後、やっぱり眉を八の字にした『困った笑顔』で、
「マイさんって優しいんですね。
ありがとうございます」
「……」
いや、お世辞じゃないよ!?
「アンさん、本当に、可愛いですよ!」
「はい、ありがとうございます」
信じていない……。
私はアンの顔を見つつ、考えた。
眼鏡っ娘アン、彼女は視力が低いから『眼鏡をかけた状態』の自分しか、鏡でハッキリ見たことがないのかもしれない。
だから、度が強い眼鏡をかけて目がひとまわりも小さくなった自分の顔しかハッキリと見たことがなくて、自分のことを『可愛くないからジンとは釣り合わない』と思っているのかも知れない。
いや、眼鏡をかけていても十分自信を持っても良いくらい可愛いんだけどね……。
私はしばらく考えた後、閃いた。
「アンさん、眼鏡を外した状態で写真を撮ったことあります?」
その写真を見れば、アンは『眼鏡をかけていない状態だと、すごい美少女』と自分でもわかるはず。
「はい、あります」
アンは引き出しからアルバムを出し、写真を見せてくれた。
そこには目を細く細めた、しかめっ面をした眼鏡をかけていないアンがいた……。
視力が低いから写真を撮るときにもつい目を細めてしまったのか……。
眼鏡をかけていないアンの写真はそんな『写真写りが悪いもの』ばかりで、アンは本当に『眼鏡をかけてない、ナチュラルな自分の顔』を知らないのだと確認しただけだった。
どうしよう、と思った。
どうすればアンに自信を持ってもらえるか、これ以上私には思い付かない。
アンは『眼鏡を外すとすごく美少女』と私がどんなに言っても信じないだろうし、どうすれば……。
と横にいるユウを見ると、ユウは私の視線に気付き私と目を合わせると、頷いた。
そしてアンを見ると、
「アンさん」
「はい?」
ユウは真剣な調子で言った。
「『コンタクト』って知っています?」
アンは首を傾げた。
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