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想い出、記憶之回想
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私は幸村と出会った頃、そんなことを言ってた。
今思えば馬鹿らしいような、良い判断なのか。
自分でも分からない。
それでも、後悔はしていない。
回想_。
幸村「お前は、生まれて鬼子と言われ、村に被害がでると考えられた」
神奈「…」
幸村「そして実の父親、影崎志哉に殺されて、山奥に捨てられた」
神奈「っ…」
幸村「…大変な人生だったよな。1人で悲しみを抱え込んでいたんだよな」
神奈「うるさいっ!」
幸村「っ!?」
私は俯き声を張り上げた。
肩がわなわなと震えて、まるで怒りと悲しみが混ざったようだった。
私は涙が溜まった瞳のまま、幸村を見据え、短刀を構える。
神奈「お前に私の何が分かる!所詮は人間、嘘で塗り固められた慰めの言葉なんていらないっ!」
幸村「嘘なんかじゃない!俺は、桜来良を、…愛しているっ!」
神奈「そう言って近寄ってきた将軍が幾ついることか!お前には分かるまい!人は皆、顔、顔、顔、内面なんか気にしない!真田、お前だってそうなんだろう!」
幸村「俺は、外見だけじゃなく、お前の内面にも惚れた!だから本気で条件を満たせた!」
神奈「私の全てなんて知らないくせに!知ったような口を聞くな!」
私は幸村に襲い掛かった。
幸村は攻撃を紙一重で避け、口説いていく。
幸村「俺は、お前にこれ以上辛い思いをして欲しくない」
神奈「うるさいっ!」
幸村「俺は、お前の悲しみや怒りも全て背負う!だから、だからっ…」
私が幸村に襲い掛かろうとした次の瞬間。
神奈「っ!?」
幸村「一生、お前から離れないから、だから頼むっ…」
幸村は私の体を抱きしめた。
人の感覚は久しぶりだった。
(最後にこうされたのはいつだったか…)
そうだ。
緑さんが死んだ時だ。
最期の力を振り絞って、緑さんは私を抱きしめてくれた。
懐かしい。
自然と涙が零れる。
この涙は、哀しさや恐怖のものではなく、安堵や幸福のものだった。
刀が掌から零れ落ちて、幸村の背中に腕を回す。
神奈「…私の負けだ。条件どうりだな」
幸村「ほ、ほんとか…?」
神奈「私が嘘を吐くような奴にみえるか?」
幸村「…ありがとう、神奈」
幸村は、私を抱きしめる力を強めた。
それでも痛いとは思わなかった。
『…ありがとう、神奈ちゃん』
緑さんに言われた言葉が、頭に黄泉がえる。
あれから幸村は、桜来良神社を度々訪れ、私に会っては、面白い話や喜びの話を。
私がいなければ、文を残していた。
私が妖怪大戦争で、1度倒れてしまった時も、時間が許す限り、側についてくれていたらしい。
口では冷たいかもしれないけど、幸村がいなければ今の私は居なかった。
久しぶりの感情に出会った。
緑さんには劣るが、幸村もまた、大切な人であった。
父上と母上のようになっては、ほしくない。
今思えば馬鹿らしいような、良い判断なのか。
自分でも分からない。
それでも、後悔はしていない。
回想_。
幸村「お前は、生まれて鬼子と言われ、村に被害がでると考えられた」
神奈「…」
幸村「そして実の父親、影崎志哉に殺されて、山奥に捨てられた」
神奈「っ…」
幸村「…大変な人生だったよな。1人で悲しみを抱え込んでいたんだよな」
神奈「うるさいっ!」
幸村「っ!?」
私は俯き声を張り上げた。
肩がわなわなと震えて、まるで怒りと悲しみが混ざったようだった。
私は涙が溜まった瞳のまま、幸村を見据え、短刀を構える。
神奈「お前に私の何が分かる!所詮は人間、嘘で塗り固められた慰めの言葉なんていらないっ!」
幸村「嘘なんかじゃない!俺は、桜来良を、…愛しているっ!」
神奈「そう言って近寄ってきた将軍が幾ついることか!お前には分かるまい!人は皆、顔、顔、顔、内面なんか気にしない!真田、お前だってそうなんだろう!」
幸村「俺は、外見だけじゃなく、お前の内面にも惚れた!だから本気で条件を満たせた!」
神奈「私の全てなんて知らないくせに!知ったような口を聞くな!」
私は幸村に襲い掛かった。
幸村は攻撃を紙一重で避け、口説いていく。
幸村「俺は、お前にこれ以上辛い思いをして欲しくない」
神奈「うるさいっ!」
幸村「俺は、お前の悲しみや怒りも全て背負う!だから、だからっ…」
私が幸村に襲い掛かろうとした次の瞬間。
神奈「っ!?」
幸村「一生、お前から離れないから、だから頼むっ…」
幸村は私の体を抱きしめた。
人の感覚は久しぶりだった。
(最後にこうされたのはいつだったか…)
そうだ。
緑さんが死んだ時だ。
最期の力を振り絞って、緑さんは私を抱きしめてくれた。
懐かしい。
自然と涙が零れる。
この涙は、哀しさや恐怖のものではなく、安堵や幸福のものだった。
刀が掌から零れ落ちて、幸村の背中に腕を回す。
神奈「…私の負けだ。条件どうりだな」
幸村「ほ、ほんとか…?」
神奈「私が嘘を吐くような奴にみえるか?」
幸村「…ありがとう、神奈」
幸村は、私を抱きしめる力を強めた。
それでも痛いとは思わなかった。
『…ありがとう、神奈ちゃん』
緑さんに言われた言葉が、頭に黄泉がえる。
あれから幸村は、桜来良神社を度々訪れ、私に会っては、面白い話や喜びの話を。
私がいなければ、文を残していた。
私が妖怪大戦争で、1度倒れてしまった時も、時間が許す限り、側についてくれていたらしい。
口では冷たいかもしれないけど、幸村がいなければ今の私は居なかった。
久しぶりの感情に出会った。
緑さんには劣るが、幸村もまた、大切な人であった。
父上と母上のようになっては、ほしくない。
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