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僕の妹ーリアンside
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僕には可愛い可愛い妹がいる
そうとにかく可愛い。
前は見た目は天使で中身はちょっと……いやだいぶお馬鹿だったんだが……
この前の事件の後から、すごく賢くなった。
賢くなったし、抱き寄せたり近づいたりすると、頬を赤らませオドオドする。
なっなんて可愛いんだ。
今までは抱き寄せたりしても恥ずかしがったりせずお兄さま!って言ってたのに…
急に大人の女の様な反応に
僕はまた心打たれた……。
殿下との婚約話も早急に片付けなければならない。でも、今のリリィに殿下は惚れるだろう。前も可愛かったが今は色香もあるし、初々しくもある。
だが、あげない。
なぜかあの日からお金を貯めてるのも知っているし、毎日数えてニマニマしているのもしってる。それを誰にもバレてないと、思っている可愛い考えも…………実は使用人含め家族全員が知ってるなんて思いもしないだろう。
そんな所も可愛いんだが
実は僕は父に似ているが、父の実の弟の子供なんだ。男の子が生まれなかったこの家にリリィが生まれた時に養子として入ったのだ。
そう。だから結婚することもできる。
殿下との婚約の話が出た時、すごく僕は焦ったのだ。
家族としてリリィを愛してた……いや、最初から家族としてではなかったのか?
その時初めてリリィに対する気持ちを自覚した。自覚したら今までより感情を止められなくなった。
ほら、また金貨を見てニヤニヤしてる。
何を買いたいのだろう?
僕も貯めているからなんでも買えるよ?
そう、思って言ってみたけど……
「追放された時に生きていくために必要ですの!!平民になった時に!」
リリィ……公爵家の人間が平民になることはないのだけど………………しかも4大公爵家……罪を犯したとしても平民になることはないんだよ?まぁリリィと二人でなら平民としてのんびり過ごすのもいいなぁ…………
「キャッ!!」
おや?今日も僕のお姫になにかあったようだ。急いで向かう。
しゃがみこんでいるリリィを見つける。
「どうしたの?リリィ」
「木の上の猫さんが降りれなくなってたから気に登って下ろしてあげたの……そして木から降りてたら……その……途中で落ちちゃって………………」
よく見ると怪我をしている
サァーっと血の気が引くのが自分でも分かった。
ガバッとリリィを横抱きにして侍女を呼び出す。
「医者だ!!医者を呼べ!!」
「……!!お兄さま!!かすり傷ですわ!!」
「傷が残るかもしれないし、なにかあったらどうすりんだ?!頭でもうっていたら?!なにかあったら………………僕は………………」
横抱きしたままリリィを抱きしめた。
「お兄さま…………」
「とにかく医者にはみせる。いいね?」
「はい……」
大事にはならなかったが、心臓が鷲掴みされたように苦しかった。
もしリリィになにかあったら……
なぜ、人を呼ばなかった
なぜ僕を呼ばなかった…………
結果、医者にも怒られたリリィは
「怒られちゃった」
と、あどけなく舌をだして笑った
あどけなく笑う
あの笑顔を僕は守っていこう。
そうとにかく可愛い。
前は見た目は天使で中身はちょっと……いやだいぶお馬鹿だったんだが……
この前の事件の後から、すごく賢くなった。
賢くなったし、抱き寄せたり近づいたりすると、頬を赤らませオドオドする。
なっなんて可愛いんだ。
今までは抱き寄せたりしても恥ずかしがったりせずお兄さま!って言ってたのに…
急に大人の女の様な反応に
僕はまた心打たれた……。
殿下との婚約話も早急に片付けなければならない。でも、今のリリィに殿下は惚れるだろう。前も可愛かったが今は色香もあるし、初々しくもある。
だが、あげない。
なぜかあの日からお金を貯めてるのも知っているし、毎日数えてニマニマしているのもしってる。それを誰にもバレてないと、思っている可愛い考えも…………実は使用人含め家族全員が知ってるなんて思いもしないだろう。
そんな所も可愛いんだが
実は僕は父に似ているが、父の実の弟の子供なんだ。男の子が生まれなかったこの家にリリィが生まれた時に養子として入ったのだ。
そう。だから結婚することもできる。
殿下との婚約の話が出た時、すごく僕は焦ったのだ。
家族としてリリィを愛してた……いや、最初から家族としてではなかったのか?
その時初めてリリィに対する気持ちを自覚した。自覚したら今までより感情を止められなくなった。
ほら、また金貨を見てニヤニヤしてる。
何を買いたいのだろう?
僕も貯めているからなんでも買えるよ?
そう、思って言ってみたけど……
「追放された時に生きていくために必要ですの!!平民になった時に!」
リリィ……公爵家の人間が平民になることはないのだけど………………しかも4大公爵家……罪を犯したとしても平民になることはないんだよ?まぁリリィと二人でなら平民としてのんびり過ごすのもいいなぁ…………
「キャッ!!」
おや?今日も僕のお姫になにかあったようだ。急いで向かう。
しゃがみこんでいるリリィを見つける。
「どうしたの?リリィ」
「木の上の猫さんが降りれなくなってたから気に登って下ろしてあげたの……そして木から降りてたら……その……途中で落ちちゃって………………」
よく見ると怪我をしている
サァーっと血の気が引くのが自分でも分かった。
ガバッとリリィを横抱きにして侍女を呼び出す。
「医者だ!!医者を呼べ!!」
「……!!お兄さま!!かすり傷ですわ!!」
「傷が残るかもしれないし、なにかあったらどうすりんだ?!頭でもうっていたら?!なにかあったら………………僕は………………」
横抱きしたままリリィを抱きしめた。
「お兄さま…………」
「とにかく医者にはみせる。いいね?」
「はい……」
大事にはならなかったが、心臓が鷲掴みされたように苦しかった。
もしリリィになにかあったら……
なぜ、人を呼ばなかった
なぜ僕を呼ばなかった…………
結果、医者にも怒られたリリィは
「怒られちゃった」
と、あどけなく舌をだして笑った
あどけなく笑う
あの笑顔を僕は守っていこう。
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