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-5 『お茶会』
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グリッドの突然の行動に、はあ、と無駄に苦労が増えたように私は溜め息を漏らした。
フェスが作ってきてくれたというクッキーを口に含むと、疲れがじわりと溶けるような甘さが舌の上に広がった。
それから、フェスが新しいお茶を入れてくれて、三人でクッキーを啄ばんだ。
フェスがお客様との間であった面白いことを話してくれたり、グリッドが温泉の掃除で葉っぱが排水溝に詰まりすぎて大変だった話をしてくれたり、他愛のない会話に私は安らかに耳を傾けた。
他に何も考えない、束の間の休息だった。
本当に、深く思い悩んでいた時よりも時間が過ぎるのはあっという間だった。
なんというか、心が温まっていく感じがする。
私のことを気遣ってこれだけのことをしてくれる人がいる。それがただただ嬉しかった。
――私なんて、ただ自分が自由になりたいがためにやって来てわがままやってるだけなのに。
それでも二人は良くしてくれる。
「あ、そうだシェリーさん。料理長がまかないを作ってくれるそうですよ。晩御飯まだですよね」
「俺達いまクッキー食べたばっかだしなー。腹に入るかなー」
「あ、そうでした! シェリーさん、どうですか?」
「行くわ。食べて元気を出さないとね」
二人に笑顔を浮かべて見せると、それぞれ安堵したように優しい顔を私に向けてくれた。
「なんとすっごいお造りを用意してくれるみたいですよ! 最近、包丁捌きを上達するために猛特訓してるとかで。それを披露したいみたいってうるさいらしいです。他の板前さんから聞いたんですけどね」
「そうなの」
「なんだか最近、お客様がすごく多くなったじゃないですか。お料理を作る機会も増えて、たくさん感想ももらって、そうしたらもっと上手く作れるようになりたいって刺激を受けたらしいです」
「そうなんだ」
「料理長だけじゃないですよ」
目を輝かせてフェスは言う。
「フェスもです。お客様とたくさん接して、楽しかったとか、心地よかったとか、そんなことを笑顔で言ってもらえるようになって。最近は凄く楽しいんです。だからもっと上手く接客できるようになりたいし、これからもたくさんのお客様をお迎えして、たくさんの人に楽しんでもらいたいです」
尻尾を振りながら言うフェスは本当に生き生きしていた。そんな彼女の隣で、グリッドも、表情こそは淡白なものの続ける。
「俺もそれは感じるなー。今までは親父の引継ぎで義務みたいに、あんまり人の入らない温泉の管理を続けてたけどさ。最近は利用する人も増えて、風呂の種類も増えたし、湯加減とかそういうのにちゃんと気を配るようになったし。どれくらいの温度にしたらどんな風に感じるんだろうなって考えるようになったなー」
みんな、少しずつ意識が変わってきている。
「それはシェリーさんのおかげだと思います」
「私の?」
「みんな、シェリーさんに応えようと頑張っています。フェスは獣人だし、みんなシェリーさんみたいに頭は働きません。でも、それでもシェリーさんの力になりたいって、力になれるように成長したいって、努力をしてはじめているんだと思います。ミトさんだって、だから明日は動いてくださるみたいですし」
「あの人が?」
まさかあの仲居頭が。
甚だ信じられないが、フェスが言っているのならそうなのかもしれない。
「明日は急遽、領主様がやってこられるんですよね。今までで一番のお客様です。頑張って好印象を与えて、ぜひお得意様になってもらいましょう!」
力強くフェスが言う。
私がその領主の娘である事はまだ明かされてはいない。しかし予約者の名簿からして領主の到来に早く気付いたようだ。
「シェリーさんのおかげでこの旅館は上り調子です。このまま太客を得て、この旅館を守っていきましょー!」
そう言ってフェスは元気良く腕を突き上げさせた。そんな彼女に合わせるようにグリッドも続ける。
「この旅館を繁盛させたいって思ってるのはあんただけじゃないってことさー」
「そうです。フェス達もいますよ、シェリーさん!」
二人の真っ直ぐな視線が私に集まる。
「どうしてシェリーがこの旅館にここまでしてくれるのか、フェスは馬鹿だし察しも悪いからわかりません。でも、詰まる思いはッ所です。だから……一人で悩まないでください」
「一つの頭がじゃ無理でも、何個かの頭と体がありゃできるようになるこもとあるさ」
「だからシェリーさん!」
フェスが、足湯で少しずつ温まり始めていた私の手を握る。
「なんでもフェス達にも頼ってください!」 シェリーさんももう『湯屋 せみしぐれ』の家族なんですから!
「……家族」
なんだかその言葉に、私は不思議と心がふわりと浮ついたような気分になった。
どうしてだろう。
体が温まって血行が良くなったせいだろうか、心なしか肩も軽い。
いや、違う。
胸に手を当ててみると、そこもじわじわと暖かくなっているような気がした。
それはきっと、二人がいてくれるから。二人だけじゃない。私には、一緒に旅館を守ろうとする家族達がいるのだと、まるでそう諭してくれているかのようだった。
勝手に口許が綻んでいく。
「『私』がなんとかしなくちゃじゃなくて、『私達』がなんとかしなくちゃ、よね」
「いーや、しなくちゃ、でもない。俺たちがする、だぜー」
「ふふっ、そうね」
まだまだ駄目だと決まったわけではない家出だってしてみせたのだ。足を竦ませて受け入れるよりも、動き続けて抗うほうがずっと私らしい。
「今飲んでいるお茶、美味しいですか?」
唐突にフェスがそんなことを尋ねてくる。
ええ、と私は反射的に頷いた。とても香りが良く、鼻に良く通る甘い香りがしている。
「これ、先ほどシェリーさんが町の方達から頂いてきた茶葉で淹れたんです。この茶葉は女性にとても人気で、心理的に和らげてくれる効果があるらしいです」
「へえ」
「たぶん町の人も、ロロさんだけじゃなく、シェリーさんも元気づけようとしてくれてたんだと思いますよ。だからあれだけ、たくさんの物を頂いたんですよ」
そうか。
そうだったらいいな。
私は勝手に『余所者』だと思っていたけれど、ここで過ごしているうちに、この町のことをたくさん知って、今ではお屋敷のある故郷よりも多くのことを見聞きした。
私の知っている世界のほとんどはこの町だと言ってもいいほどだ。
そんな町の一員に、私はなれただろうか。
そうだったら、本当に良い。
「ありがとう、二人とも。私を気遣ってくれたのね」
「いーや、別にー」
「グリッドさんはお優しいんですよ。シェリーさんが来てばかりの時も、心配して探してたりしてたんですから」
「ば、馬鹿言うなよなー」
珍しくグリッドが焦りの表情を浮かべ、細い目を見開かせた。
「俺はただ、お袋と衝突してるって聞いて、身内のせいで迷惑かけてないかと思っただけだ」
「それで女湯に侵入してきた、と?」
「あ、あれは本当に偶然だ!」
更にたじろいで冷や汗を流しながら否定するグリッドの普段見ることのない様子が面白くて、私は思わず声を出して笑ってしまっていた。
「女湯に侵入?!」と言葉尻だけを鵜呑みしたフェスがやや引いているが、まあ放っておいた。
そうして、朗らかな時間は過ぎていった。
まだまだ問題は何も解決していない。けれど、私一人だけで背負い込む事はやめた。
フェスがいる。
グリッドもいる。
他の旅館の従業員達だって。
ただ、今ここにロロが居ないことが寂しくて、窓の外に見える上限の月を見た。
彼はどうしてるだろうか。
「……ロロだもの。きっと、何かあるんだわ」
そう信じながら、束の間の前夜のお茶会は過ぎていった。
フェスが作ってきてくれたというクッキーを口に含むと、疲れがじわりと溶けるような甘さが舌の上に広がった。
それから、フェスが新しいお茶を入れてくれて、三人でクッキーを啄ばんだ。
フェスがお客様との間であった面白いことを話してくれたり、グリッドが温泉の掃除で葉っぱが排水溝に詰まりすぎて大変だった話をしてくれたり、他愛のない会話に私は安らかに耳を傾けた。
他に何も考えない、束の間の休息だった。
本当に、深く思い悩んでいた時よりも時間が過ぎるのはあっという間だった。
なんというか、心が温まっていく感じがする。
私のことを気遣ってこれだけのことをしてくれる人がいる。それがただただ嬉しかった。
――私なんて、ただ自分が自由になりたいがためにやって来てわがままやってるだけなのに。
それでも二人は良くしてくれる。
「あ、そうだシェリーさん。料理長がまかないを作ってくれるそうですよ。晩御飯まだですよね」
「俺達いまクッキー食べたばっかだしなー。腹に入るかなー」
「あ、そうでした! シェリーさん、どうですか?」
「行くわ。食べて元気を出さないとね」
二人に笑顔を浮かべて見せると、それぞれ安堵したように優しい顔を私に向けてくれた。
「なんとすっごいお造りを用意してくれるみたいですよ! 最近、包丁捌きを上達するために猛特訓してるとかで。それを披露したいみたいってうるさいらしいです。他の板前さんから聞いたんですけどね」
「そうなの」
「なんだか最近、お客様がすごく多くなったじゃないですか。お料理を作る機会も増えて、たくさん感想ももらって、そうしたらもっと上手く作れるようになりたいって刺激を受けたらしいです」
「そうなんだ」
「料理長だけじゃないですよ」
目を輝かせてフェスは言う。
「フェスもです。お客様とたくさん接して、楽しかったとか、心地よかったとか、そんなことを笑顔で言ってもらえるようになって。最近は凄く楽しいんです。だからもっと上手く接客できるようになりたいし、これからもたくさんのお客様をお迎えして、たくさんの人に楽しんでもらいたいです」
尻尾を振りながら言うフェスは本当に生き生きしていた。そんな彼女の隣で、グリッドも、表情こそは淡白なものの続ける。
「俺もそれは感じるなー。今までは親父の引継ぎで義務みたいに、あんまり人の入らない温泉の管理を続けてたけどさ。最近は利用する人も増えて、風呂の種類も増えたし、湯加減とかそういうのにちゃんと気を配るようになったし。どれくらいの温度にしたらどんな風に感じるんだろうなって考えるようになったなー」
みんな、少しずつ意識が変わってきている。
「それはシェリーさんのおかげだと思います」
「私の?」
「みんな、シェリーさんに応えようと頑張っています。フェスは獣人だし、みんなシェリーさんみたいに頭は働きません。でも、それでもシェリーさんの力になりたいって、力になれるように成長したいって、努力をしてはじめているんだと思います。ミトさんだって、だから明日は動いてくださるみたいですし」
「あの人が?」
まさかあの仲居頭が。
甚だ信じられないが、フェスが言っているのならそうなのかもしれない。
「明日は急遽、領主様がやってこられるんですよね。今までで一番のお客様です。頑張って好印象を与えて、ぜひお得意様になってもらいましょう!」
力強くフェスが言う。
私がその領主の娘である事はまだ明かされてはいない。しかし予約者の名簿からして領主の到来に早く気付いたようだ。
「シェリーさんのおかげでこの旅館は上り調子です。このまま太客を得て、この旅館を守っていきましょー!」
そう言ってフェスは元気良く腕を突き上げさせた。そんな彼女に合わせるようにグリッドも続ける。
「この旅館を繁盛させたいって思ってるのはあんただけじゃないってことさー」
「そうです。フェス達もいますよ、シェリーさん!」
二人の真っ直ぐな視線が私に集まる。
「どうしてシェリーがこの旅館にここまでしてくれるのか、フェスは馬鹿だし察しも悪いからわかりません。でも、詰まる思いはッ所です。だから……一人で悩まないでください」
「一つの頭がじゃ無理でも、何個かの頭と体がありゃできるようになるこもとあるさ」
「だからシェリーさん!」
フェスが、足湯で少しずつ温まり始めていた私の手を握る。
「なんでもフェス達にも頼ってください!」 シェリーさんももう『湯屋 せみしぐれ』の家族なんですから!
「……家族」
なんだかその言葉に、私は不思議と心がふわりと浮ついたような気分になった。
どうしてだろう。
体が温まって血行が良くなったせいだろうか、心なしか肩も軽い。
いや、違う。
胸に手を当ててみると、そこもじわじわと暖かくなっているような気がした。
それはきっと、二人がいてくれるから。二人だけじゃない。私には、一緒に旅館を守ろうとする家族達がいるのだと、まるでそう諭してくれているかのようだった。
勝手に口許が綻んでいく。
「『私』がなんとかしなくちゃじゃなくて、『私達』がなんとかしなくちゃ、よね」
「いーや、しなくちゃ、でもない。俺たちがする、だぜー」
「ふふっ、そうね」
まだまだ駄目だと決まったわけではない家出だってしてみせたのだ。足を竦ませて受け入れるよりも、動き続けて抗うほうがずっと私らしい。
「今飲んでいるお茶、美味しいですか?」
唐突にフェスがそんなことを尋ねてくる。
ええ、と私は反射的に頷いた。とても香りが良く、鼻に良く通る甘い香りがしている。
「これ、先ほどシェリーさんが町の方達から頂いてきた茶葉で淹れたんです。この茶葉は女性にとても人気で、心理的に和らげてくれる効果があるらしいです」
「へえ」
「たぶん町の人も、ロロさんだけじゃなく、シェリーさんも元気づけようとしてくれてたんだと思いますよ。だからあれだけ、たくさんの物を頂いたんですよ」
そうか。
そうだったらいいな。
私は勝手に『余所者』だと思っていたけれど、ここで過ごしているうちに、この町のことをたくさん知って、今ではお屋敷のある故郷よりも多くのことを見聞きした。
私の知っている世界のほとんどはこの町だと言ってもいいほどだ。
そんな町の一員に、私はなれただろうか。
そうだったら、本当に良い。
「ありがとう、二人とも。私を気遣ってくれたのね」
「いーや、別にー」
「グリッドさんはお優しいんですよ。シェリーさんが来てばかりの時も、心配して探してたりしてたんですから」
「ば、馬鹿言うなよなー」
珍しくグリッドが焦りの表情を浮かべ、細い目を見開かせた。
「俺はただ、お袋と衝突してるって聞いて、身内のせいで迷惑かけてないかと思っただけだ」
「それで女湯に侵入してきた、と?」
「あ、あれは本当に偶然だ!」
更にたじろいで冷や汗を流しながら否定するグリッドの普段見ることのない様子が面白くて、私は思わず声を出して笑ってしまっていた。
「女湯に侵入?!」と言葉尻だけを鵜呑みしたフェスがやや引いているが、まあ放っておいた。
そうして、朗らかな時間は過ぎていった。
まだまだ問題は何も解決していない。けれど、私一人だけで背負い込む事はやめた。
フェスがいる。
グリッドもいる。
他の旅館の従業員達だって。
ただ、今ここにロロが居ないことが寂しくて、窓の外に見える上限の月を見た。
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