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○2章 クエストへ行こう
-7 『おうちの番人』
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門を守る衛兵こそいないが、鉄製のそれは見るからに分厚い。外周を囲む壁も越えるのは難しそうなほどの高さで、容易に侵入するのはできなさそうだ。
そんな中、侵入の経路は依頼主の男が用意してくれていた。
裏手に回ったところに勝手口があり、そこの鍵を複製したのだという。
慎重すぎるくらいに扉の向こうに誰もいないかを確認すると、男はその鍵で扉を開けた。
敷地の中に入り、男の案内で庭を進んでいく。
本邸と思われる巨大な屋敷の横を通りぬけ、やがて広々と開けた庭先にたどり着く。そこには本邸とは別に、それと同じくらい巨大な建物がもう一軒そびえたっていた。
「あ、あった」
依頼主の男が、その建物の後ろの茂みに駆け寄る。どうやら目的の骨があったらしい。
「これが犬の小屋なのか? どれだけ立派なんだよ」
麻袋へ骨らしきものを回収している男を横目に、俺は目の前に建つ犬小屋を見上げる。たしかに作り自体は犬小屋によくある赤い三角屋根だが、何十人と住み込めそうな広さがある。
「よ、よし。は、はやく、に、逃げるぞ」
「なんだ。あっさりじゃないか。依頼なんて必要なかったんじゃないか」
「こ、このまま、み、見つからなければいいんだが、ね、念のために、な」
それほど心配する必要があるのだろうか。
――まあ、楽ならそれでいいんだけど。
そう楽観的に思いながら、さっそく斡旋所に帰って報告することを考え始めていた頃だった。
目の前の犬小屋が地鳴りと共に震えだす。中から獰猛な獣の唸り声が響いた。
「ま、まさか、ポチに気付かれた?!」
依頼主の男が声を上擦らせる。
どうやらその通りらしい。
そりゃあ全部で六人もいるのだからバレてもおかしくはないだろう。
だがせいぜい犬の一匹に見つかったくらいなんて事ない。
「噛み付かれる前にさっさと逃げようぜ」
そう軽い気持ちで走り去ろうとした俺の背後で、犬小屋の壁が盛大な音を立てて崩れ落ちた。そして立ち上がる砂煙の中から、まるでその巨大な小屋そのままの大きさの獣が姿を表したのだった。
漆黒の胴体に三つの首。焼け付くような瞳を滾らせ、荒々しい牙を露にした、ケルベロスと呼ばれる生き物。
――犬っていうには無理があるだろ!
てっきり、いてもせいぜいドーベルマンくらいかと思っていたけど、遥かにスケールが違いすぎるじゃないか。
口許からは吐息のように火が漏れ出ており、地鳴りのような唸り声を上げながら、獰猛な眼差しで今にも噛みつかんと睨みつけてくる。
ドラゴンも相当にやばそうだったが、こいつも見た目が凄まじい。
アナライズでステータスを見てみる。
『攻撃力 120
防御力 100』
さすがに俺よりはずっと低いが、他のモンスターと比べればかなり高い。一般人なら瞬殺レベルだろう。
しかしこいつのステータスで気になったのは、HP表記がなく、代わりに『耐久値』と表記されていたことだ。
数値は『500』
何を意味するのかはわからないが、こいつがただそこらを歩く野良犬の強さじゃないことは間違いない。
「おいおい。こいつのどこがポチだよ。そんな可愛いレベルの敵じゃねえぞ」
「だ、だからお前たちを雇ったんだ」
俺たちに追随していたミュンたちもそれぞれに身構えている。ミュンは足を震わせて竦んでしまっているし、マルコムにいたっては余裕ぶった顔を浮かべながらこっそりと最後列に移動している。
さすがに自称魔王のヴェーナとドラゴン少女のスクーデリアは物怖じしない様子だったが、手伝ってくれるようでもなく、他人事のように眺めていた。
――こいつら役に立たねえ。
ミュンはともかく、マルコムは勇者だろうに。
ケルベロスのポチの視線が依頼主の男を捉える。
彼の抱えた麻袋を見て、炎を吹き出しながら遠吠えをした。
「うひゃあっ?!」
男が竦み、麻袋を足元に落とす。
それを見てケルベロスはすかさず前足を伸ばし、その麻袋を自分の元へとかき寄せた。
「あれがあの子の玩具なのは本当なのね」とヴェーナが笑う。
「笑ってる場合じゃねえだろ」
「そう? こんなの、魔王ならペットに飼ってるものよ。あたしはまだだけど」
どんな奴らだよ。
「顔が三つだから食費が大変そうねぇ」とスクーデリアが物凄くどうでもいい歎息をつく。
「お前ら……」
まるで緊張感がない様子だ。
まあいい。
たとえ化け物が現れても俺がすぐに倒せばいい話だ。
そう思ったが、しかし袋を奪われた依頼主の男が先走ってしまった。麻袋を取り戻さんとばかりにケルベロスへ駆け寄ろうとする。
「お、おい。とりあえずあんたは逃げろ」
「だ、駄目だ。あの骨がまだっ」
「犬の遊び道具がそんなに大事なのか?」
「あの骨は俺の弟なんだ」
――え?
「お、俺の弟はこの屋敷で働いてたんだが、へ、ヘマをしちまってな。しゅ、主人の機嫌を損ねて、こ、殺されたんだ。そ、それで、遺体を隠蔽する目的で犬の餌として与えちまったって情報をやっと、て、手に入れられたんだ」
まさかただの玩具じゃなくて人骨だったとは。
――というか、重いよ。
「あいつはすっごくいい奴だったんだ。お袋が病床に伏せた時だって、その身を投げ打って金を稼いできたくらいに。だから亡骸だけでも取り戻して、ちゃんと供養してやりたいんだよ」
――だから重いって。
「だ、だから、あれは取り戻すんだっ」
躍起になった風に意地を張り続ける彼に、俺は呆れた顔で息を吐いた。
どう見たって戦闘力の低い彼がケルベロスに勝てるはずがない。このまま無残に突っ込んで、獰猛に光らせる鋭い爪や牙で引き裂かれるのが目に見えている。
もし依頼主のこの男が死んでしまえば報酬は得られないだろう。そうなればたまったものじゃない、とんだ無駄足だ。
それに、何より俺の気分が悪い。
「わかった。それじゃあ俺が絶対に取り返す。だからあんたは下がってな」
「ほ、本当か」
「もっちろん」
にっと笑んで答えてみせる。
それに安心したのか、依頼主の男は大人しく後ろに引き下がってくれた。
あとは、この三つ首の猛獣を倒すだけだ。
「恨みはないけど、覚悟しろよポチ公……うおっ、あぶねっ!」
ケルベロスが炎のブレスを吐いてくる。
放射状に吐かれたそれは、庭先の芝生の頭を広い範囲に焦がした。
「力の差があってもまっこうから突っ込むのはきついか。下手にダメージ食らって瀕死ってのは洒落にならないもんな。だったら――」
腕を前にかざし、呪いの愛剣の名前を呼ぶ。
「こい、クレスレブ!」
だが、どれだけ待ってみても俺の手は空を掴むばかりだった。
――こういう時はこないのかよ!
普段はフォークを握るだけで勝手に駆けつけてくるくせに。
普段はイヤになるほど迫ってくるのに、欲しい時は距離を置かれる。
本当に、この世界に来る前に見たヤンデレ少女みたいでやきもきする。
『他の子に目移りするような人は嫌いです。私だけを見てください』
普段のクレスレブはそう言うのに、
『私の手を貸してほしいんですか? でしたら、ご主人様から私にお願いしてください。私が必要だと、そう言ってください』
なんて今はそう求められているかのようで、この剣が本当にヤンデレ擬人化して見えてしまいそうなくらいだった。
この世界に来て数日。色々とありすぎた。
いよいよ俺は疲れているのかもしれない。
「来ました。どうぞ」
空気を呼んでか、ミュンが俺の元に駆けつけてくれた。
格好つけた手前恥ずかしさを噛み締めながら、彼女の背負うバックパックから伸びた長剣を握る。
「よ、よし。いくぞ、ポチ公!」
真っ赤になった顔を誤魔化しながらクレスレブを抜き取ると、俺はそう叫んで仕切り直したのだった。
そんな中、侵入の経路は依頼主の男が用意してくれていた。
裏手に回ったところに勝手口があり、そこの鍵を複製したのだという。
慎重すぎるくらいに扉の向こうに誰もいないかを確認すると、男はその鍵で扉を開けた。
敷地の中に入り、男の案内で庭を進んでいく。
本邸と思われる巨大な屋敷の横を通りぬけ、やがて広々と開けた庭先にたどり着く。そこには本邸とは別に、それと同じくらい巨大な建物がもう一軒そびえたっていた。
「あ、あった」
依頼主の男が、その建物の後ろの茂みに駆け寄る。どうやら目的の骨があったらしい。
「これが犬の小屋なのか? どれだけ立派なんだよ」
麻袋へ骨らしきものを回収している男を横目に、俺は目の前に建つ犬小屋を見上げる。たしかに作り自体は犬小屋によくある赤い三角屋根だが、何十人と住み込めそうな広さがある。
「よ、よし。は、はやく、に、逃げるぞ」
「なんだ。あっさりじゃないか。依頼なんて必要なかったんじゃないか」
「こ、このまま、み、見つからなければいいんだが、ね、念のために、な」
それほど心配する必要があるのだろうか。
――まあ、楽ならそれでいいんだけど。
そう楽観的に思いながら、さっそく斡旋所に帰って報告することを考え始めていた頃だった。
目の前の犬小屋が地鳴りと共に震えだす。中から獰猛な獣の唸り声が響いた。
「ま、まさか、ポチに気付かれた?!」
依頼主の男が声を上擦らせる。
どうやらその通りらしい。
そりゃあ全部で六人もいるのだからバレてもおかしくはないだろう。
だがせいぜい犬の一匹に見つかったくらいなんて事ない。
「噛み付かれる前にさっさと逃げようぜ」
そう軽い気持ちで走り去ろうとした俺の背後で、犬小屋の壁が盛大な音を立てて崩れ落ちた。そして立ち上がる砂煙の中から、まるでその巨大な小屋そのままの大きさの獣が姿を表したのだった。
漆黒の胴体に三つの首。焼け付くような瞳を滾らせ、荒々しい牙を露にした、ケルベロスと呼ばれる生き物。
――犬っていうには無理があるだろ!
てっきり、いてもせいぜいドーベルマンくらいかと思っていたけど、遥かにスケールが違いすぎるじゃないか。
口許からは吐息のように火が漏れ出ており、地鳴りのような唸り声を上げながら、獰猛な眼差しで今にも噛みつかんと睨みつけてくる。
ドラゴンも相当にやばそうだったが、こいつも見た目が凄まじい。
アナライズでステータスを見てみる。
『攻撃力 120
防御力 100』
さすがに俺よりはずっと低いが、他のモンスターと比べればかなり高い。一般人なら瞬殺レベルだろう。
しかしこいつのステータスで気になったのは、HP表記がなく、代わりに『耐久値』と表記されていたことだ。
数値は『500』
何を意味するのかはわからないが、こいつがただそこらを歩く野良犬の強さじゃないことは間違いない。
「おいおい。こいつのどこがポチだよ。そんな可愛いレベルの敵じゃねえぞ」
「だ、だからお前たちを雇ったんだ」
俺たちに追随していたミュンたちもそれぞれに身構えている。ミュンは足を震わせて竦んでしまっているし、マルコムにいたっては余裕ぶった顔を浮かべながらこっそりと最後列に移動している。
さすがに自称魔王のヴェーナとドラゴン少女のスクーデリアは物怖じしない様子だったが、手伝ってくれるようでもなく、他人事のように眺めていた。
――こいつら役に立たねえ。
ミュンはともかく、マルコムは勇者だろうに。
ケルベロスのポチの視線が依頼主の男を捉える。
彼の抱えた麻袋を見て、炎を吹き出しながら遠吠えをした。
「うひゃあっ?!」
男が竦み、麻袋を足元に落とす。
それを見てケルベロスはすかさず前足を伸ばし、その麻袋を自分の元へとかき寄せた。
「あれがあの子の玩具なのは本当なのね」とヴェーナが笑う。
「笑ってる場合じゃねえだろ」
「そう? こんなの、魔王ならペットに飼ってるものよ。あたしはまだだけど」
どんな奴らだよ。
「顔が三つだから食費が大変そうねぇ」とスクーデリアが物凄くどうでもいい歎息をつく。
「お前ら……」
まるで緊張感がない様子だ。
まあいい。
たとえ化け物が現れても俺がすぐに倒せばいい話だ。
そう思ったが、しかし袋を奪われた依頼主の男が先走ってしまった。麻袋を取り戻さんとばかりにケルベロスへ駆け寄ろうとする。
「お、おい。とりあえずあんたは逃げろ」
「だ、駄目だ。あの骨がまだっ」
「犬の遊び道具がそんなに大事なのか?」
「あの骨は俺の弟なんだ」
――え?
「お、俺の弟はこの屋敷で働いてたんだが、へ、ヘマをしちまってな。しゅ、主人の機嫌を損ねて、こ、殺されたんだ。そ、それで、遺体を隠蔽する目的で犬の餌として与えちまったって情報をやっと、て、手に入れられたんだ」
まさかただの玩具じゃなくて人骨だったとは。
――というか、重いよ。
「あいつはすっごくいい奴だったんだ。お袋が病床に伏せた時だって、その身を投げ打って金を稼いできたくらいに。だから亡骸だけでも取り戻して、ちゃんと供養してやりたいんだよ」
――だから重いって。
「だ、だから、あれは取り戻すんだっ」
躍起になった風に意地を張り続ける彼に、俺は呆れた顔で息を吐いた。
どう見たって戦闘力の低い彼がケルベロスに勝てるはずがない。このまま無残に突っ込んで、獰猛に光らせる鋭い爪や牙で引き裂かれるのが目に見えている。
もし依頼主のこの男が死んでしまえば報酬は得られないだろう。そうなればたまったものじゃない、とんだ無駄足だ。
それに、何より俺の気分が悪い。
「わかった。それじゃあ俺が絶対に取り返す。だからあんたは下がってな」
「ほ、本当か」
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にっと笑んで答えてみせる。
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あとは、この三つ首の猛獣を倒すだけだ。
「恨みはないけど、覚悟しろよポチ公……うおっ、あぶねっ!」
ケルベロスが炎のブレスを吐いてくる。
放射状に吐かれたそれは、庭先の芝生の頭を広い範囲に焦がした。
「力の差があってもまっこうから突っ込むのはきついか。下手にダメージ食らって瀕死ってのは洒落にならないもんな。だったら――」
腕を前にかざし、呪いの愛剣の名前を呼ぶ。
「こい、クレスレブ!」
だが、どれだけ待ってみても俺の手は空を掴むばかりだった。
――こういう時はこないのかよ!
普段はフォークを握るだけで勝手に駆けつけてくるくせに。
普段はイヤになるほど迫ってくるのに、欲しい時は距離を置かれる。
本当に、この世界に来る前に見たヤンデレ少女みたいでやきもきする。
『他の子に目移りするような人は嫌いです。私だけを見てください』
普段のクレスレブはそう言うのに、
『私の手を貸してほしいんですか? でしたら、ご主人様から私にお願いしてください。私が必要だと、そう言ってください』
なんて今はそう求められているかのようで、この剣が本当にヤンデレ擬人化して見えてしまいそうなくらいだった。
この世界に来て数日。色々とありすぎた。
いよいよ俺は疲れているのかもしれない。
「来ました。どうぞ」
空気を呼んでか、ミュンが俺の元に駆けつけてくれた。
格好つけた手前恥ずかしさを噛み締めながら、彼女の背負うバックパックから伸びた長剣を握る。
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