田舎の町興しにダンジョン民宿を提案された件

マルルン

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1年目の秋~冬の件

今年最後の青空市が波乱を呼ぶ件



 先月探索したダンジョンは3つだが、1つは11月の青空市とかぶってしまっていた。そちらに回収アイテムを出品したので、今回の出品アイテムは実質2回分の探索回収品である。
 それはそれで良いのだが、目玉商品的にはちょっと弱いかも。前の売れ残りのミスリルの剣や兜、日本刀なども一応はまだあるのだけれど。

 探索者の来訪が増えなければ、その売れ行きも伸びてくれない気も。ちなみに、吉和の“もみのき森林公園ダンジョン”は、未だに収束のきざしを見せないそう。
 そちらは期待薄かも、ただし広島市の治安は先月よりはかなり回復しているそうだ。協会の仁志にし支部長の情報なので、その辺は正確だと思われる。

 それからラインの通知によれば、今月も怜央奈れおなは遊びに来るそうだ。今年最後の青空市、ぱあっと売り上げを伸ばして締めくくりたいと子供達は張り切る次第。
 とは言え、先月のお祭り開催時ほどの来客は、恐らくは見込めないだろう。事前の確認では、しかし来栖家の借り受けた販売用ブースは先月と一緒だった。

 つまりは、グランドを追い出された出入り口付近となっていた。そこはキャンピングカーの配置も楽なので、別に構いやしないのだが。
 峰岸みねぎし自治会長の話では、先月の売り上げに味を占めた企業や個人が、今月もブースを借りたいとの申し込みが多かったそう。

 それに対応していたら、結局はこんな配置に落ち着いたとの事。そして始まった12月の青空市、やっぱり先月に負けない程に来客数は多い気配が。
 そして販売ブースの数も同じく、本当のお祭り騒ぎな気さえする程。そして来栖家のブースは、野菜と漬け物の売り上げで超多忙スタートの有り様。

「うわあっ、どうなってんの……今月はお祭りも無いし、2日連続の開催でも無いのに。凄い人波だよっ、駐車場とか完全にパンクしてるんじゃないかなっ!?」
「そうだねぇ……やっぱり噂が人を呼んで、その結果がこんな感じになっちゃったのかな? どっちにしても、都会は相変わらず食糧難らしいからねぇ。
 田舎に買い出しのついでにって人も、割と多いんじゃない?」

 忙しく客をさばく合間の、姫香と紗良の会話はこんな感じ。年の瀬も迫ったこの時期に、確かに食糧難の買い足し行脚は、こんな田舎にも及ぶ理屈はあり得るのかも。
 そして収穫したばかりの、大根や白菜やキャベツ達はあっという間に無くなって行く。恒例の事ではあるけど、その凄まじさは息を継ぐ事すら困難なレベル。

 ただし売るモノが無くなれば、その忙しさも波が引くように穏やかになって行く。それものもいつもの事で、実際に1時間と経たず暇になった来栖家ブース。
 茫然ぼうぜんと椅子に腰かけたままの姉妹を尻目に、毎度の香多奈はそれじゃあ遊びに行ってきますと言い残し。ちゃっかり護人にお小遣いを貰って、コロ助を引き連れて駆けて行った。
 今回の屋台も、どこも盛況で楽しそうなのは遠目からも窺える。


「ああっ、今回も色んな屋台出てるねぇ、紗良姉さん……そう言えば前回は、変なダンジョンが生えたせいで、2日目はせかせかしちゃってたよねぇ」
「そうかもね、姫香ちゃん……今回は午後の暇な時間、交替で休憩取ろうか?」

 それも良いかもねと、2人で示し合わせる姉妹である。考えてみれば、今まで参加していた青空市ではそんな自由時間は無かった気が。
 香多奈ばかりが遊び回って、本当にちゃっかりさんだと姫香は内心で憤慨ふんがいしつつ。今回も凛香りんかチームの誰かに応援を頼んで、店番をして貰えば平気だろう。

 などと思いつつ、2人してブースの机の上の商品の並べ替え作業など。今回の目玉商品は、やっぱりミスリルの剣や兜だろうか。
 それからスキル書やオーブ珠も、今回はあふれる程に揃っている。エーテル5ℓが、まぁアクセントになるかなって感じ。

 他にも日用品や昔の玩具、神社で入手したお酒とかもあったりして。これは贅沢品だし、少々高く出品しても良いかなと紗良と姫香の作戦は決まって行く。
 そしたら並べた途端に、おっちゃん連中が集まり始める始末。

 そして速攻で売れる、煙草1カートンやらお洒落しゃれな灰皿やら。ライターも5個あったのが、あっという間に無くなって行った。
 パチンコ店ダンジョンのドロップは、物凄くはけが良い模様。それから制汗剤もおっちゃんが、それから神社ダンジョンの酒瓶はオジオバが半々ずつ買って行った。

 どちらにしても、少々高めなのに交渉もせず速攻で消えて行くとは凄い。どっちにしろ、再びブース前にお客が溢れて来たのは良い兆候である。
 姫香はさり気なく、地元の大蔵おおとし神社のドロップですよと縁起の良さ(?)をアピールする。その言葉に釣られ、恐らく地元のおっちゃん達が金のさかずきや朱塗りの盃を購入に至ってくれた。

 負けずにおばちゃん達も、文鎮や筆や半紙の書道用具を買って行った。その購入の勢いのお陰で、ブース前の人混みは未だ衰えず。
 そして流れに乗って、恐らく遠方から来たっぽい若い兄ちゃん3人組が、石のナイフと錫杖しゃくじょうを購入。格好良いと思ったのか、自衛用の武器が欲しいと思ったのかは謎である。

 続いて高齢のお婆さんが、おはじきとお手玉を買って行ってくれた。ついでにお菓子の差し入れもくれたので、地元のお婆さんなのだろう。
 日用品では無いけど、魔除けの札や羽子板も珍しさからか売れて行った。年末の縁起物と思われたのか、ひょうたんやら白い徳利とっくりも順調にはけて行った。

 そしてとうとう、魔法のアイテムの『漆黒のすずり』も買い手がついてくれて2万円の収入に。これは魔石のセットで墨汁が勝手に出て来てくれると言う優れモノ。
 買って行った人は、恐らくは書道関係の人なのだろう。

「今日はなんだか調子が良いね、紗良姉さん……探索者のお客は来てないけど、日用品関係のアイテムがほぼ売れて行ったよ!」
「そうだねぇ、後は本当にスキル書が1枚でも売れてくれれば万々歳なんだけど」

 何せスキル書は、2度のダンジョン攻略で7枚もあるのだ。オーブ珠も1個あって、これも探索者稼業のお客が多く来てくれないと売れ残ってしまいそう。
 凛香チームが、今回から協会のお手伝いに運営役で駆り出されているのが少々痛い。お陰でこのブースは、朝から来栖家チームのみで回しててんてこ舞いだ。

 それでも客の嵐は何とか耐え切り、後はお昼を挟んでのんびり探索用品が売れるのを待つ感じ。売り子の2人は、早めにお昼を取っても良いかもと話し合っている。
 そこにやって来たのが、早めの休憩に入った凛香チームだった。手にはそれぞれ、焼きそばやらお好み焼きやらを大量に持っている。

 その後ろからは、香多奈と最年少の子供達もお昼を食べに戻って来た模様。お昼は家族で、殊勝なのかちゃっかりなのかは評価の分れる所。
 何にしろ、途端に騒がしくなる来栖家ブースである。

「断りもなく済まない、勝手にそちらのお昼も買って来てしまった。そちらの香多奈が、どうせ一緒だからと……追加で欲しいモノがあれば、買い足しに行くけど」
「あっ、ありがとう凛香ちゃん……お握りも家で用意して来たから、その位の量で足りると思うな。
 後ろの護人さんのテーブルで、一緒に食べようっ」

 そこからは騒がしく、2チームでの野外のランチタイムに突入。テーブルを余分に用意しても足りないので、香多奈と和香わか穂積ほづみは更に予備の小テーブルである。
 それでも楽しそうに、食事に取り掛かる子供たち。ただし、テーブルの低さにハスキー軍団に完全にロックオンされ、何度も襲撃に遭うのは仕方の無い事か。

 お陰で昼食の大半は、食いしん坊のコロ助たちの腹の中へ。それでも楽しそうなのは、それを見た家族が自分の食べ物を分けてくれるから。
 食糧事情の良いこの地に引っ越したのは、本当に良い判断だったと今更ながら思う凛香である。年少組の笑顔が増えたのが、何より有り難い。

 所帯じみた思考のまま、自分のお好み焼きを穂積に差し出す凛香である。それを見ていた紗良が、笑顔で凛香のお皿にお握りを乗せてくれる。
 自分とそんなに年齢は違わないのに、その所作はまさに母親である。隣に座る隼人はやとは、そんな感動に水を差すように食欲旺盛でややゲンナリする。

 そんな隼人の“変質”処置すら、彼らは力業で解決してしまった。何と高価な中級エリクサーを、常に持ち歩くと言う荒業である。
 本当に凄いと凛香は思う……大人が凄いと言うよりは、この来栖家の常識が一般とはかけ離れているのだ。その位は分かる、一般常識などこの家族には通用しない。

 今足元を通った、飼い猫のミケもその良い例だ。姫香がすかさず反応して抱き上げているが、この猫は恐らく自分や隼人より強いパワーを有している。
 それは子供達に食い物を強請ねだってる、ハスキー軍団も同じく。



 そんな騒がしいランチが終わって、店番について子供たちが話し始めた頃。販売ブースと来栖家に、同時に来客が訪れた。
 それに騒がしく応対し始める、子供達と護人である。

 ブースに来たのは、すっかりお馴染みになったチーム『ジャミラ』の佐久間達だった。今回はエーテルの販売が多いと知って、どれだけ買おうかと盛り上がっている。
 そして護人の方には、10月の遠征で顔見知りになった、ギルド『羅漢』の雨宮の来訪が。地元が大変な中訪れたのは、どうやら訳ありな模様。

 それならと、護人はキャンピングカーの中へと招き入れる仕草。周囲に人目があると、彼も体裁が悪いのかもとおもんばかったのだけれど。
 何と言うか、話はもう少し大きかったみたい。

「あれっ、こっちの方が早く着いちゃったみたいですね……A級ランカーの甲斐谷さんが、今回の遠征の音頭を取るって伺っていたんですけど。
 ギルマスの森末さんから、くれぐれもよろしくって頭を下げて来いと言われまして。10月の遠征で顔見知りの自分が、こうやって遣わされた次第なんです。
 あっ、これ……つまらない物ですが、子供様やお犬様にドウゾ!」

 子供はともかく、犬に様付けはどうかと護人は思ってみたり。ただし、ハスキー軍団の実力を知れば、それも無理からぬ事ではあるのかも知れない。
 中身を見ると、今ではすっかり珍しいドックフードともみじ饅頭が大量に入っていた。それから雨宮の言葉の真意だが、甲斐谷から聞いて欲しいとの事。

 護人もお茶を振る舞おうとしたのだが、雨宮は用件を済ませるとその場を速攻で去って行った。寄って来たのは、美味しそうな気配に気づいた妖精ちゃんのみ。
 偏食気味の妖精ちゃんは、基本お昼はあまり食べない。ただしスイーツとなると話は別で、早速袋を開けろと護人をせっついて来る。

 言葉は通じないが、その動作で欲しいのを察した護人が給仕にいそしんでいると。キャンピングカーの扉を、ノックする音が響いて来た。
 青空市の際には、町の外からのお客が多いのは体験上知ってはいた護人ではあるが。連続の客人の来訪に、驚いて扉を開けて2度ビックリする破目に。

 何しろ先ほど雨宮も話題にあげていた、A級ランカーの甲斐谷がそこに立っていたのだ。そしていつの間にか、外では雪が降り始めていた。
 姫香の膝上のミケが、キャンピングカーの扉が開いたのを見て、大人たちの足元をすり抜けて車内へと戻って行った。確かに外の寒さは、昼過ぎとは思えないレベル。

 妖精ちゃんが、天敵の侵入に慌てて饅頭を手に天井へと避難している。それより先月に続いての大物の来訪に、護人も戸惑いを隠し切れない表情。
 逆に向こうは落ち着いた様子で、今回はビジネスの話て来たそうな。

「いや、前回の鎧の融通は本当に助かったよ……お陰で市内の野良騒ぎも、ようやく落ち着いて来てね。それですっぽかす形になった、10月の大規模レイドの謝罪をしようって話なんだ。
 つまりはウチの巫女姫も予言をした、“もみのき森林公園ダンジョン”と“三段峡ダンジョン”のはしごを12月に行おうって話になったんだけど。
 何しろ雪深い山間の冬だし、協会はあまり良い顔をしないんだよ」
「そりゃまぁ、ここより北はスキー場がバンバンあるような土地ばっかりだし。移動も大変だってのは、理屈としては分かりますが……」
「確かにおっしゃる通りです、来栖さん……でもオーバーフロー騒動が起きてから慌てても、遅いのは吉和の件を見てもお分かりの通りかと思います。
 今はあの悲劇を、一刻も速く沈静化させるのに手を貸していただければと」

 アレっという顔で、“巫女姫” 八神の言葉に違和感を感じる護人である。ビジネスの話と前置きして入って来た、彼ら『反逆同盟』の真意は何だろう?
 ってか、地元が大変な筈の雨宮がこの青空市に来た時点で。ある種の計画が進行中なのを、護人は何となく雰囲気で察してしまった。

 つまりはその真冬のダンジョンのに、来栖家チームも同行して欲しい模様。甲斐谷と一緒に入って来たのは、先月と同じくチーム員2人だった。
 そんなチーム員だが、その名も知れた“巫女姫”八神と盾役の椎名である。どちらも20代と若々しく、探索者に相応しい覇気を備えている。

 対するこちらは、30代のおっさんに未成年の子供にペット達。頼むならもっと良い条件のチームがあるだろうと、護人は内心で苦情の嵐。
 心情では、真冬に山道を移動などしたくないのが本音である。

「今回はウチのチームと翔馬の『ヘリオン』のメインチーム、それから岩国の『ヘブンズドア』も参加してくれるそうだ。ギルド『羅漢』からも2チーム参加するし、トップチームばかりだから成功率も安全度もかなり高いぜ?
 八神に天気情報を占わせて、積雪の無い日を移動日に当てる予定だし。協会本部をせっついて、軍資金も結構出して貰える筈だ。
 そちらのチームも今やB級2人だろ、協会本部も当てにしてるって話だよ」
「そうそう、西広島の平和を取り戻して、1週間ほど温泉に浸かって帰る簡単なお仕事だよ? 子供達も喜ぶと思うなぁ、まぁどっちのダンジョンも高ランクだけど」

 いやいや、いやいやいや……こちらに西広島の平和を守るなんて殊勲な考えは無いし、本部からの期待なんて関係のない話である。
 下手なお世辞もいらないし、A級ダンジョンなんて潜った事も無い。しかも短期間で2つなど、正気の沙汰さたとは思えない。

 ただ、子供たちが喜ぶかも知れないのは、否定できないのが何とも。そして吉和の町だが、この町ともそれ程には距離的に離れている訳では無い。
 大規模なオーバーフローが起きれば、この町だって危ういのだ。




 ――さて、この唐突な依頼だが受けるべき?




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