ドロップキング 〜 平均的な才能の冒険者ですが、ドロップアイテムが異常です。 〜

出汁の素

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第一章 はじまりの物語

第9話 友との隔絶

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 15日目の探索後、僕達の夕食時にロッシやる気なくご飯を食べていた。僕は、心配して声を掛けた。

「ロッシ、今週の動き、どうしちゃったんだ?初日は二日酔いだし、その後も、全く駄目で、僕が止めて自分で倒している始末じゃないか?」
「ごめんよ。でも、もう頑張らなくても、ノルマはこなしてるんだぜ。なんなら、今週だけでも、最下位の3週分と変わらないだぜ、いいだろ。」

 あっけらかんと言うロッシに呆れ返った。2週間前の真面目で、熱いロッシは何処かに消え、不真面目で、腑抜けなロッシに変わってしまった。

「そうだ、アレックス、2つのクランからお誘いがあったが、白き薔薇団と、ブラックライガーだ。2つともAクラスのクランだが、ブラックライガーに決めておいた。良いよな。」
「は?」

 冒険者にとって、クランは重要だ。クランは、互助組織以上の意味があり、クランに入るとクランのルールに縛られるし、上下関係等も全く変わる。白き薔薇団は、三代前の公爵様の妹君が建てられたクランで総勢200人程の冒険者を抱えている。ルールは厳しく、真面目な冒険者が多い。育成にも力を入れている。多くの中小クランとも提携を結び、支援を行っている事でも有名なクランだ。
 対して、ブラックタイガーは良くも悪くも実力主義、7階級に分かれ上下関係は絶対的、400人以上の冒険者を抱える南部最大のクランで、支配下クランを加えると1000人を超えると言われる。絶対権力者たるクラン長ドドリゲルは、帝国の南にあるバルザック王国出身で、元王国騎士団副団長らしく、彼を頼ってバルザック王国の政乱で流れてきた者達を冒険者として受け入れている。色々黒いうわさはあるが、圧倒的な実績を背景に力で押し切っている。

「僕はまだクランに入る気はないぞ。」
「なんだって!」
「出来れば、クランに入らず、自分のペースでと思ってるんだけど、帝都とかもいってみたいし。」
「えー。いや、困るよ。」
「困るって?」
「約束しちゃったんだよ。明日体験入団する予定だし。」
「はっ?勝手な。僕は入らないから、断って来てね。」
「なんだよ。俺の為を思ってさ。」
「何言ってんだよ。僕は知らないからな。」

 そういうと。僕は、ご飯を片付けて出ていった。僕と、ロッシは声を荒げていたらしく、みんな僕達を注目していた。

 後ろから、スノーさんが駆けてきた。

「アレックスくん大丈夫?」
「あぁ、スノーさん。ありがとう。心配かけてごめんなさい。」
「いや、私は良いんだけど。」
「ロッシは、一時の気の迷いであんな事を言ってしまっているんだと思う。」
「何か困ったことがあったら言ってね。力になれるかわからないけど。」
「何か困ったことがあったら言ってね。力になれるかわからないけど。(ニコッ)」
「ありがとう。」

 やっぱり、スノーさんは、天使だ・・。まぎれもなく、天から降りてきた天子様だ。そう僕の天使様だ。そう僕の心にスノー様への敬意は深く刻まれた。


 翌日、ロッシと顔を合わせぬまま、第14迷宮に向かった。スケルトンがいる迷宮だ。

「はーい。冒険者学校の生徒は1階までしか潜れません。もし潜ったことがわかった場合、成果から200体分マイナスさせていただきますのでご留意ください。入場料は、20ゴールドになります。注意してお入りください。」

 と、受付の方の説明を受け20ゴールドを渡した。今日は何事なく召喚獣のレベルアップと、アイテム集めが出来、結果は、召喚獣が、

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角獣族 一角ウサギ レベル121
スライム族 スライム レベル180
家畜族 プチカウ レベル183
ゴブリン族 ゴブリン レベル179
死霊族 スケルトン レベル183
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で、ドロップが、

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ノーマル 魔石レベル1 ×16212
レア アルミニウム1キロ ×16212
スーパーレア 闇の魔石 レベル10 ×16212
スキル 気力のきのみ 1つぶ ×16212
アイテム スケルトンの装備一体分 ×16212
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だった。そう言えばスケルトンの装備を合わせるとどうなるんだろう?ドロップを合わせると、

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アイテム スケルトンの装備一体分ベースポイント1
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ベースポイントってなんだ・・・?とりええず、1000個くっつけてみよう

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アイテム コマンダースケルトンの装備一体分ベースポイント371
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装備が凄くなっている・・・。とりあえず換価も難しいから全部くっつけてみよう。

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アイテム リッチの装備一体分ベースポイント6151
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リッチって、中級迷宮のボスクラスじゃないの・・・。そんな装備って・・・。じゃあ、ゴブリンもと思って、ゴブリンの装備もやってみると

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アイテム エンペラーゴブリンレベル2の装備一体分ベースポイント5251
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エンペラーゴブリンも、中級迷宮のボスクラスじゃないの・・・。エンペラーゴブリンはたしかゴブリンの最上位クラスだから、それを越えてレベル2ってこと?

 ゴブ吉とホネ吉に装備させると、2体からキラキラ輝く感じがした。よくわからないが、多分中級迷宮最深部の宝物位の価値があるんだろう・・・。このメンバーでアタックを掛ければ、(僕が戦わなくても)、中級迷宮をクリアできそうな感じだ・・・。もしかしてじゃなく、僕が一番弱い気がする。
 と微妙に悩んでいると、通路の先から声が聞こえてきた。召喚獣達を引っ込め、そちらの方に歩いていくと、先の広間で二人が話していた。

「スノー、今日はこれで満足?」
「うーん。修行って面ではまぁまぁだけど、稼ぎって面ではもう少し欲しかったかな?」
「スノー、第8階層までいって、結構宝の持ってきたじゃない。何が不満なの?」
「アリア、あなたは大貴族のお嬢様だからお金に苦労しないけど、私みたいなパンピーにはお金はいくらあっても足りませんよ。なんなのよ、あなたの1月のお小遣いで、お父さんのお給料何か月分になると思っているの。ルナとマリアも学校行かせたいし、帝都では学費だけじゃなくて生活費もばかにならないのよ。」
「あなたは奨学生で、学費免除でしょう。」
「学校の授業料はね、教材費とか、研究費、書籍代とかどんだけかかると思っているの。帝国魔導学院でも一位を取るためには、死ぬほど勉強しないといけないから、バイトやる余裕ないし。」「だから、うちで援助を・・・。」
「あなたのお父さんが、ただでお金くれるわけないでしょう。後で何されるか分からないわよ・・・。そんな援助受けられるわけないでしょう。第一私のプライドが許さないわよ。」
「あー。貴方は自分の力で、華麗に、才能で一位を取っているように見せたいのよね・・・。その羨望を受けたいのよね。」
「そうなの、私は見栄で生きているの、みんなの称賛って最高よ。その為にはどんな努力も惜しまないし、それを挫くものは耐えられないのよ。」
「変態さんよね・・・。」
「変態って、天然100%のあなたにそんなこと言われたくないわよ・・・。キー、シャー、シャー」
「あらあらあら」
 と、今まで聞いたことのないやり取りが耳に入った。私の天使様であるスノーさんと、アリア様なのだが、ふと気付くと猛獣の様な恰好というか、どっちかっていうと見た目可愛い猫がシャー、シャーいっているスノーさんと、逃げ惑うアリア様がじゃれ合っている中、ポップアップしてくるスケルトンは、瞬殺していっている。

「ところで、初日唯一あなたを絶賛しておらずイラついてたアレックスさんって、どうだったの?」
「どうっていうか、彼は何か悩んでいるみたいで、私のことは褒めたたえているみたいわよ、オーホホホホホ」
「あらあら、良かったじゃないの・・・。」
 その瞬間、スノー様の顔が一瞬曇った

「そうでもないの、相方のロッシくんと揉めているみたいだけど、原因があのブラックタイガーみたいなの、よしゃいいのにロッシくんがブラックタイガーに入るのを決めたみたいで、アレックスくんを強引に誘ったみたいだけど、アレックスくんが断ってそんな感じ。嫌よね、ブラックタイガーなんて入ったら、使い潰されて終わるのに。」
「そうよね、ブラックタイガーは、悪い噂ばかりだからね。」
「でも、あの吸い上げシステムは良いわね。スノーが後見人なら、大貴族のご令嬢だから、冒険者ランクに関係なくクラン作れるでしょう。私がクラン長になって、クランのメンバーから、会費を取れば、ニヒヒ」
「ニヒヒじゃないわよ。」

 スノーさんの悪顔も悪いけど可愛い。

「白の薔薇団と提携して、帝都からの輸入とかもやって行けば儲かるんじゃないかな?団員を走らせて、ものの輸送をすれば、中小商人達は喜んでくれるでしょうし。」
「良いけど、彼が嫌がるかも。」
「彼って、ご婚約者のベイスターン王子ですか?彼なんてこのこの。」
 スノーさんが、冷やかしと、アリア様が辛そうな顔で、

「彼なんて言うけど、婚約して、2度しか会ったことないし、手紙を出しても帰ってこないし、私に本当に婚約者がいるのかしら。」
「貴族様の事はよくわからないけど、大丈夫なの?」
「わからないわよ。」
「ベイスターン王子か。バルザック王国の次期王だからね。色々忙しいんでないの。」
「何、あの。他人事感満載の」
「他人事だし~」
「何不貞腐れてるの。」
「だって~。って、そろそろ出てきなさいよ。」

 えっ、僕バレてたの?ヤバイ。不貞腐れたり、普通の13歳のスノーさんを見れて嬉しかったけど、見ていたの。ヤバイ。
「隠れてても分かってるのよ。」

 しょうがない、出よう・・・と思っていると
「はっはっはっ、よくわかったな。」

 広間の向こう側から、7人の忍び装束の男達が出てきた。
「死臭がプンプンしてたのよ。スノーの命が目当てで襲ってきた者は多いけど、ここまで気配が消せないのは珍しいわね・・。」
「なに・・・。」

 忍び装束の一人が微妙に焦っている。
「その程度で焦ること自体小物ね・・・。フレムスプレッド」

 と、話しながら7本の炎の球が飛んでいった。急な魔法に反応できず、3人の忍び装束が火に包まれた。
「話している途中に攻撃など・・。」

 と、スノーさんは、これでもか、これでもかと言うほど、雨の様に次々と炎を出している。忍び装束達は次々と炎に包まれていき、ボスらしき一人になった。
「うっ、これほどまでとは。」
「後が無いわね、あなたの依頼主は、」
「いうかボケ~」

 その声と共に、石の様なものを投げつた。その石は、忍び装束と、スノーさんの間で物凄い光を出し、僕もその光に包まれた。
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