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幼女編
第2話 目覚めの時
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「はっ」
気付くと私は天井を眺めていた。知らない天井だとお決まりの言葉が思い浮かんだ瞬間、記憶が、脳になだれ込んできた。
私は……私は、ジェシカ。アルカディア帝国帝都アルカディアの外縁第5層第120区に住んでいる。帝都アルカディアは、11×11の121区画にマス目状に分かれており、1区画が一辺約5キロ正方形で高さ10メートル程度の壁で覆われている。区画間を超えるには身分証明書が必要で、区画毎に居住資格が分かれており、各区画それぞれで生活が出来るようになっている。帝都は中心の第0区に皇帝宮があり、その周りに、第1層から第5層まで120区画に市民階級以上で約1000万人が住んでいる。
第120区には、帝国最大の迷宮への入口があり、うちは、その迷宮に潜る冒険者たちに色々な物を売るガルガンディ商会を営んでいる。
「ジェシカ、そろそろ起きた?早く起きなさい。自分で着替えられる?。」
「ふぁーい。」
私は、返事をし、ベットから出た。隣のベットで寝ている姉ジェーンは、12歳。近所の市民学校の最上級生で、来月からは第120区画唯一の帝国予備学院に進学が決まっている。帝国では、6歳から市民階級は、市民学校に6年間通い、生きる為の基礎的な知識を学ぶ。その中で選ばれた優秀者は、帝国予備学院という、騎士、貴族と共に学ぶエリート学校に進学し3年間学んだ後、その内一握りのエリートが、帝国中央学院他高等学府と呼ばる学校に進学していく。帝国予備学院は、第120区画では、騎士、貴族除くと毎年50人程度の市民が進学する。人口30万人近く、半数が市民階級である第120区画では、それだけで神童として扱われる。ブロンドヘアーに、端正な顔立ち、10人いれば8人は振り返る程のスレンダー美人さん。
そんな優秀な姉だが、
「早く起きないと、プニプニーしちゃうぞー。」
と、私のほっぺを引っ張って弄ってくる程、私を可愛がってくれる。歳の離れた姉であり、忙しい両親がわりになってくれている。
「ふぁーい。おきりゅからー。」
「もう終わりか、起きなければもっと出来なのにー。まぁいいや、お着替えして、降りてきなさい。」
「ふぁーい。」
姉は、私のほっぺから手を離し、すっと立ち上がり、廊下へ出て行った。
私は、お着替えをし、階段を降りて、ダイニングがある4階に行った。ダイニングでは、姉が、朝食の準備を済ませて、兄達が座って待っていた。
「お姉ちゃん、お母さん達は~?」
「ジェシカ、お父さんと、お母さんは、店を開けて、朝から迷宮に潜る冒険者さん達の相手をしてるわよ。おばあちゃんは、神殿の奉仕活動に行ったわよ。ジェシカはお寝坊さんだけど、みんな早く起きてるわよ。あの二人も除いてね。」
ジェーンお姉ちゃんは、ダイニングテーブルでつんのめって寝ている兄達を見た。
次男のダイアンお兄ちゃんは、9歳。やんちゃで、意地っ張りで真っ直ぐ性格で、すぐに手がでる寝坊助。父似の偉丈夫で、将来鍛冶屋になりたくて、今修行先を探している。
三男のアイルお兄ちゃんは、7歳。ダラけ体質で、細いがそれなりに力があり、何より頭が良い。市民学校で飛び級を第120区では、4年ぶりに認められた正に神童と言われている。飛び級は、年に一度の統一クラス分けテストで、上の学年の問題をやって、区内一位になる事。つまり、上の学年の区のトップよりいい成績を取るとこが条件だ。そこまで出来るお兄ちゃんだが、基本的にやる気はない。
その4年前に飛び級をしたのが、長男別名完璧超人ハーバード。予備学院の1年で、まだ12歳なのに、一人前一歩手前と言われるF級冒険者。ジェーンお姉ちゃんと、双子で、見た目も髪型以外は、そっくり、ブロンドのイケメン君。
「ハーバードお兄ちゃんは?」
「ハーバードは、朝から迷宮よ。6階で薬草取ってくるって言ってたから、昼過ぎには帰ってくるんじゃないかしら?」
「迷宮かぁ。行ってみたいな~。」
「僕達も行きたいよ、でも騎士様でも貴族様でもない僕達は、10歳にならないとポーターになれないし、冒険者は、12歳からだ。早く行きたい。」
ダイアンお兄ちゃんが、ムクッと起きて、大きな声で叫んできた。
「ダイアンお兄ちゃんは、もうすぐポーターで入れるじゃん。」
「ポーターって、荷物持ちだよ。冒険者じゃなく、冒険者予備軍として、基礎を冒険者に教わるんだ。兄貴は、優しいけど、超厳しいから、冒険者の真似事で、魔獣と戦わせてなんて貰えないよ。」
「でも、ダイアンお兄ちゃんは鍛治師になるんでしょう?」
「鍛治師は、現実。冒険者は夢だ。自分の作った武具て、自分で迷宮の制覇。これが俺の真の夢だ。」
「ハイハイ、夢は凄いけど、その前に現実よ。みんな早くご飯を食べちゃって。」
ジェシーお姉ちゃんが、話を止め、みんなに朝食を食べさせた。
「迷宮かぁ。」
迷宮。世界各地にある、魔物の棲む別世界。階層に分かれており、世界最大は、帝都にある四大迷宮で、50階層と言われる。制覇は、帝国を築いた皇帝陛下と、4大貴族、大神殿を治める法王の先祖である、邪神を倒したと言われる6英雄のみであると言われている。世界各地にある迷宮は、小さいものから大きいものまで、数多あるが、5階層毎に階層主がいて、最下層の迷宮主を倒し、魔晶球と呼ばれる石を割ると迷宮が消滅する。四大迷宮は、英雄達が魔晶球を持って来て、その力が邪神を倒す力になったと伝えられる。
うちの近所の迷宮は、四大迷宮の一つ、冒険の大迷宮と言われるもので、迷宮の魔物達倒して得られる魔石やアイテム等は、帝都の主要産業となっている。
冒険者と呼ばれるもの達は、迷宮を探検で得た魔石やアイテムを売って生活の糧にしているもの達で、H級から始まり5階層毎の階層主を倒す毎にランクアップしていく。兄はF級なので、10階層の階層主を倒している。G級が一番多いと言われており、6階から9階には、1階層約100キロ平米の中にそれぞれ一万人以上居ると言われている。
「お姉ちゃんは、迷宮に入らないの?」
「そうねー。色んな意味で危ないから、授業で鍛えるまで、入らないつもりよ。」
「そーなんだ。」
迷宮は、死と隣り合わせの世界。沢山の人がいるという事は、善良でない輩もそれなりにいる。その為、女性が被害に遭うケースが多いのだろう。ジェシーお姉ちゃんは、多分そんな事を心配しているのだと思う。
「お姉ちゃん。でも、迷宮に入らないと鍛えられなくない?迷宮で魔物を倒さないとレベル上がんないし。」
「レベルと言う意味ではね。でも、技術や基礎能力は高められるわ。賢さを含めてね。」
「お姉ちゃん、でもでも、レベルが上がれば1%力がつくし、魔力も増えないんじゃないの?」
ダイアンお兄ちゃんが食い下がって聞いている。
「ダイアン。力がついて、魔法力が上がっても、それは単に力押しができるだけよ。獣とおんなじ。それに技術も知識もなく、無理やり高い魔力で魔法を打っていると、体の魔法を生み出す魔術回路が切れて使えなくなるわよ。」
「魔法回路ってなぁに?」
「あら、ジェシカは知らないのね。」
「お姉ちゃん」
私が首をかしげていると、アイルお兄ちゃんがむくっと体をおこし
「ジェシカ。魔法回路っていうのはね・・・」
淡々と説明を始めた。そう、アイルお兄ちゃんは説明好きの説明男である。曰く、魔法は、大きく分けると3種類あり、1つ目は、神の力を呼び出し使う神聖魔法。2つ目は精霊の力を借りて使う精霊魔法。3つ目は世の理に従い魔力を操作して行う属性魔法。1つ目の神聖魔法は、神から加護を受けた者のみが、その神に魔力等を捧げ、神の力で奇跡をおこす魔法であり、使える人は滅多にいない。2つ目は、精霊と契約し、その精霊の食事となる魔力をあげて、代わりに奇跡をおこして貰う魔法であり、精霊との契約が必須であるが、精霊に会うことは滅多になく、自然の中にいるエルフ等の亜人の中でも精霊に近いとされる種族に比較的える人が多いとされている。3つめの属性魔法、これは、人が持つ魔法回路と呼ばれる臓器を使って、魔法を生み出す。原理的には、人が詠唱や魔法陣等で魔力に意味を持たせ、それを魔法回路を使って魔力を現象に変換することであるが、この時魔力が通る魔法回路が問題となる。魔法の力は、魔法回路に流れる魔力によって決まる。その魔力は、簡単に言えば、魔力=魔法力÷魔法抵抗とされている。魔法力は、生まれ持って決まる魔法の才能で有り、努力で伸びるものではなく、レベルが1つ上がると10%大きくなるものである。魔法抵抗は、その魔法がどれだけスムーズに魔法回路を流れるかの度合いである。これは、魔恵とよばれる魔法、事象に対する知識、理解度と、魔錬と呼ばれる鍛錬により魔法回路をどれだけスムーズに流せるかよる。簡単に書けば、魔法抵抗=1÷(魔恵×魔錬)と言われている。つまり、魔力=魔法力×魔恵×魔錬と言えばいいと思うが、実は今回の魔法回路が切れちゃうよーという話は、この魔法抵抗が多いな意味を持つ。魔法抵抗で失われた力はどこにいくかというと、魔法回路へのダメージとなる。魔力が倍となれば倍のダメージだが、普段から使っていれば、一定のレベルまでのダメージは、殆ど影響はなく、自己回復する。問題は通常を超えるダメージを受けたときである。各魔法は、使うための最小魔法力があり、より高度な魔法を使うに高い、魔法力が必要となる。高度な魔法は当然難しく、普通は魔恵が低くなる。そこに高い魔法力を投入すれば当然魔法抵抗でのダメージが過大となり、深刻な事態が生じ、実際に魔法回路が使えなくなることも多くある。まぁ、まともに魔法を使える人間は2人に1人、武器で戦うよりも強い人間は10人に1人とされている位なので、生活に支障は無いが、冒険者として生きていくには、致命的となる。その為、魔法を使うのなら、知識や理解を高め、鍛錬により魔鍛を高める必要があり、魔法回路自身が強くなるように日々適度な負荷を与え続けるのが常道とされている。ちなみに、神聖魔法における魔恵は、神の愛情の度合いに置き換えられ、精霊魔法はにおける魔恵は、その精霊との相性に置き換えられるとされている。
と、アイルお兄ちゃんのご高説を聞きながら朝ご飯を食べ終えると、
「そうだ、ジェシカお母さんが、午後に神殿に洗礼を受けに行くから、準備しておくように言っていたよ。」
「はーい。」
そう、今日私は神殿に洗礼を受けにいくのだ。
気付くと私は天井を眺めていた。知らない天井だとお決まりの言葉が思い浮かんだ瞬間、記憶が、脳になだれ込んできた。
私は……私は、ジェシカ。アルカディア帝国帝都アルカディアの外縁第5層第120区に住んでいる。帝都アルカディアは、11×11の121区画にマス目状に分かれており、1区画が一辺約5キロ正方形で高さ10メートル程度の壁で覆われている。区画間を超えるには身分証明書が必要で、区画毎に居住資格が分かれており、各区画それぞれで生活が出来るようになっている。帝都は中心の第0区に皇帝宮があり、その周りに、第1層から第5層まで120区画に市民階級以上で約1000万人が住んでいる。
第120区には、帝国最大の迷宮への入口があり、うちは、その迷宮に潜る冒険者たちに色々な物を売るガルガンディ商会を営んでいる。
「ジェシカ、そろそろ起きた?早く起きなさい。自分で着替えられる?。」
「ふぁーい。」
私は、返事をし、ベットから出た。隣のベットで寝ている姉ジェーンは、12歳。近所の市民学校の最上級生で、来月からは第120区画唯一の帝国予備学院に進学が決まっている。帝国では、6歳から市民階級は、市民学校に6年間通い、生きる為の基礎的な知識を学ぶ。その中で選ばれた優秀者は、帝国予備学院という、騎士、貴族と共に学ぶエリート学校に進学し3年間学んだ後、その内一握りのエリートが、帝国中央学院他高等学府と呼ばる学校に進学していく。帝国予備学院は、第120区画では、騎士、貴族除くと毎年50人程度の市民が進学する。人口30万人近く、半数が市民階級である第120区画では、それだけで神童として扱われる。ブロンドヘアーに、端正な顔立ち、10人いれば8人は振り返る程のスレンダー美人さん。
そんな優秀な姉だが、
「早く起きないと、プニプニーしちゃうぞー。」
と、私のほっぺを引っ張って弄ってくる程、私を可愛がってくれる。歳の離れた姉であり、忙しい両親がわりになってくれている。
「ふぁーい。おきりゅからー。」
「もう終わりか、起きなければもっと出来なのにー。まぁいいや、お着替えして、降りてきなさい。」
「ふぁーい。」
姉は、私のほっぺから手を離し、すっと立ち上がり、廊下へ出て行った。
私は、お着替えをし、階段を降りて、ダイニングがある4階に行った。ダイニングでは、姉が、朝食の準備を済ませて、兄達が座って待っていた。
「お姉ちゃん、お母さん達は~?」
「ジェシカ、お父さんと、お母さんは、店を開けて、朝から迷宮に潜る冒険者さん達の相手をしてるわよ。おばあちゃんは、神殿の奉仕活動に行ったわよ。ジェシカはお寝坊さんだけど、みんな早く起きてるわよ。あの二人も除いてね。」
ジェーンお姉ちゃんは、ダイニングテーブルでつんのめって寝ている兄達を見た。
次男のダイアンお兄ちゃんは、9歳。やんちゃで、意地っ張りで真っ直ぐ性格で、すぐに手がでる寝坊助。父似の偉丈夫で、将来鍛冶屋になりたくて、今修行先を探している。
三男のアイルお兄ちゃんは、7歳。ダラけ体質で、細いがそれなりに力があり、何より頭が良い。市民学校で飛び級を第120区では、4年ぶりに認められた正に神童と言われている。飛び級は、年に一度の統一クラス分けテストで、上の学年の問題をやって、区内一位になる事。つまり、上の学年の区のトップよりいい成績を取るとこが条件だ。そこまで出来るお兄ちゃんだが、基本的にやる気はない。
その4年前に飛び級をしたのが、長男別名完璧超人ハーバード。予備学院の1年で、まだ12歳なのに、一人前一歩手前と言われるF級冒険者。ジェーンお姉ちゃんと、双子で、見た目も髪型以外は、そっくり、ブロンドのイケメン君。
「ハーバードお兄ちゃんは?」
「ハーバードは、朝から迷宮よ。6階で薬草取ってくるって言ってたから、昼過ぎには帰ってくるんじゃないかしら?」
「迷宮かぁ。行ってみたいな~。」
「僕達も行きたいよ、でも騎士様でも貴族様でもない僕達は、10歳にならないとポーターになれないし、冒険者は、12歳からだ。早く行きたい。」
ダイアンお兄ちゃんが、ムクッと起きて、大きな声で叫んできた。
「ダイアンお兄ちゃんは、もうすぐポーターで入れるじゃん。」
「ポーターって、荷物持ちだよ。冒険者じゃなく、冒険者予備軍として、基礎を冒険者に教わるんだ。兄貴は、優しいけど、超厳しいから、冒険者の真似事で、魔獣と戦わせてなんて貰えないよ。」
「でも、ダイアンお兄ちゃんは鍛治師になるんでしょう?」
「鍛治師は、現実。冒険者は夢だ。自分の作った武具て、自分で迷宮の制覇。これが俺の真の夢だ。」
「ハイハイ、夢は凄いけど、その前に現実よ。みんな早くご飯を食べちゃって。」
ジェシーお姉ちゃんが、話を止め、みんなに朝食を食べさせた。
「迷宮かぁ。」
迷宮。世界各地にある、魔物の棲む別世界。階層に分かれており、世界最大は、帝都にある四大迷宮で、50階層と言われる。制覇は、帝国を築いた皇帝陛下と、4大貴族、大神殿を治める法王の先祖である、邪神を倒したと言われる6英雄のみであると言われている。世界各地にある迷宮は、小さいものから大きいものまで、数多あるが、5階層毎に階層主がいて、最下層の迷宮主を倒し、魔晶球と呼ばれる石を割ると迷宮が消滅する。四大迷宮は、英雄達が魔晶球を持って来て、その力が邪神を倒す力になったと伝えられる。
うちの近所の迷宮は、四大迷宮の一つ、冒険の大迷宮と言われるもので、迷宮の魔物達倒して得られる魔石やアイテム等は、帝都の主要産業となっている。
冒険者と呼ばれるもの達は、迷宮を探検で得た魔石やアイテムを売って生活の糧にしているもの達で、H級から始まり5階層毎の階層主を倒す毎にランクアップしていく。兄はF級なので、10階層の階層主を倒している。G級が一番多いと言われており、6階から9階には、1階層約100キロ平米の中にそれぞれ一万人以上居ると言われている。
「お姉ちゃんは、迷宮に入らないの?」
「そうねー。色んな意味で危ないから、授業で鍛えるまで、入らないつもりよ。」
「そーなんだ。」
迷宮は、死と隣り合わせの世界。沢山の人がいるという事は、善良でない輩もそれなりにいる。その為、女性が被害に遭うケースが多いのだろう。ジェシーお姉ちゃんは、多分そんな事を心配しているのだと思う。
「お姉ちゃん。でも、迷宮に入らないと鍛えられなくない?迷宮で魔物を倒さないとレベル上がんないし。」
「レベルと言う意味ではね。でも、技術や基礎能力は高められるわ。賢さを含めてね。」
「お姉ちゃん、でもでも、レベルが上がれば1%力がつくし、魔力も増えないんじゃないの?」
ダイアンお兄ちゃんが食い下がって聞いている。
「ダイアン。力がついて、魔法力が上がっても、それは単に力押しができるだけよ。獣とおんなじ。それに技術も知識もなく、無理やり高い魔力で魔法を打っていると、体の魔法を生み出す魔術回路が切れて使えなくなるわよ。」
「魔法回路ってなぁに?」
「あら、ジェシカは知らないのね。」
「お姉ちゃん」
私が首をかしげていると、アイルお兄ちゃんがむくっと体をおこし
「ジェシカ。魔法回路っていうのはね・・・」
淡々と説明を始めた。そう、アイルお兄ちゃんは説明好きの説明男である。曰く、魔法は、大きく分けると3種類あり、1つ目は、神の力を呼び出し使う神聖魔法。2つ目は精霊の力を借りて使う精霊魔法。3つ目は世の理に従い魔力を操作して行う属性魔法。1つ目の神聖魔法は、神から加護を受けた者のみが、その神に魔力等を捧げ、神の力で奇跡をおこす魔法であり、使える人は滅多にいない。2つ目は、精霊と契約し、その精霊の食事となる魔力をあげて、代わりに奇跡をおこして貰う魔法であり、精霊との契約が必須であるが、精霊に会うことは滅多になく、自然の中にいるエルフ等の亜人の中でも精霊に近いとされる種族に比較的える人が多いとされている。3つめの属性魔法、これは、人が持つ魔法回路と呼ばれる臓器を使って、魔法を生み出す。原理的には、人が詠唱や魔法陣等で魔力に意味を持たせ、それを魔法回路を使って魔力を現象に変換することであるが、この時魔力が通る魔法回路が問題となる。魔法の力は、魔法回路に流れる魔力によって決まる。その魔力は、簡単に言えば、魔力=魔法力÷魔法抵抗とされている。魔法力は、生まれ持って決まる魔法の才能で有り、努力で伸びるものではなく、レベルが1つ上がると10%大きくなるものである。魔法抵抗は、その魔法がどれだけスムーズに魔法回路を流れるかの度合いである。これは、魔恵とよばれる魔法、事象に対する知識、理解度と、魔錬と呼ばれる鍛錬により魔法回路をどれだけスムーズに流せるかよる。簡単に書けば、魔法抵抗=1÷(魔恵×魔錬)と言われている。つまり、魔力=魔法力×魔恵×魔錬と言えばいいと思うが、実は今回の魔法回路が切れちゃうよーという話は、この魔法抵抗が多いな意味を持つ。魔法抵抗で失われた力はどこにいくかというと、魔法回路へのダメージとなる。魔力が倍となれば倍のダメージだが、普段から使っていれば、一定のレベルまでのダメージは、殆ど影響はなく、自己回復する。問題は通常を超えるダメージを受けたときである。各魔法は、使うための最小魔法力があり、より高度な魔法を使うに高い、魔法力が必要となる。高度な魔法は当然難しく、普通は魔恵が低くなる。そこに高い魔法力を投入すれば当然魔法抵抗でのダメージが過大となり、深刻な事態が生じ、実際に魔法回路が使えなくなることも多くある。まぁ、まともに魔法を使える人間は2人に1人、武器で戦うよりも強い人間は10人に1人とされている位なので、生活に支障は無いが、冒険者として生きていくには、致命的となる。その為、魔法を使うのなら、知識や理解を高め、鍛錬により魔鍛を高める必要があり、魔法回路自身が強くなるように日々適度な負荷を与え続けるのが常道とされている。ちなみに、神聖魔法における魔恵は、神の愛情の度合いに置き換えられ、精霊魔法はにおける魔恵は、その精霊との相性に置き換えられるとされている。
と、アイルお兄ちゃんのご高説を聞きながら朝ご飯を食べ終えると、
「そうだ、ジェシカお母さんが、午後に神殿に洗礼を受けに行くから、準備しておくように言っていたよ。」
「はーい。」
そう、今日私は神殿に洗礼を受けにいくのだ。
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