攻略本片手に異世界へ 〜モブは、 神様の義祖母 〜

出汁の素

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幼女編

第11話 お手紙

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「アリアさん。ありがとうございます。お手紙の道具と、要らない金属の塊を頂けますか?」
「はい。…………はい?」

 アリアさんは目が点になっていた。
「折れた道具とか、何でも良いですから。」
「何に使うんですか?」
「加工をしようかと。」
「加工ですか。分かりませんが、分かりました。部屋を汚さないで下さいね。」

 アリアさん苦笑いだ。そりゃ加工ってと思うだろうが、深く踏み込ませない様にして、
「大丈夫です。クリーンの魔法は使えますから。」
「えっ、お手紙に魔法ってジェシカさんて、6歳ですよね。」

 あれ?貴族の中では、お手紙書かないのかな?私が魔法の修行を始めた時7歳だったアイルお兄ちゃんも魔法を既に使えてたし。
「はい。でも第5階層の庶民では出来ないと不便なので。」
「はぁ。」
 少し呆れた顔で、アリアさんは机を指差して、

「お手紙セットは、机の中にありますので、使って下さい。金属の塊は用意します。では。」

 そう言って、客室から出て行った。

 私は、椅子の座面にクッションなどを置いて高さを整えてから、机でお手紙を書き始めた。

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前略

お父様、生きてますか?私は大丈夫です。帰るまで結構かかりそうです。ハーバードお兄ちゃんがしょっちゅう来てくれる筈なので大丈夫です。市場に行けなくてごめんなさい。

かしこ

ジェシカ
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 お父さんはこの位でいいだろう。お父さんだし。

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拝啓

お母様、ご心配をお掛けして申し訳ありません。
あの少年は、アレックス。フランドル公爵様の次男で、子爵様でした。
フランドル公爵家の中屋敷は、ハーバードお兄ちゃんの通う中央学院の近くで、ルーベックさんのお店も近いので、ハーバードお兄ちゃんと、ルーベックさんのお店の人に観に来て貰う様にお手紙します。
お部屋は離れの客室を貰いました。ルーベックさんに会いたいので、アポ調整とかして欲しいそうです。命が懸かる内容じゃなくて良かったです。程のいい人質ですが、ルーベックさんに剣を作って欲しいらしいので、無体なことはしてこない筈です。
早く片付けて帰りたいですが、貴族様は忙しくて、2週間くらいかかりそうです。早くお母さんのご飯が食べたな。
そうそう、アイルお兄ちゃんには、お説教お願いします。

かしこ

ジェシカ
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 お母さんには、こんなもんか。次はアイルお兄ちゃん。

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アイルお兄ちゃんへ

お兄ちゃんのせいで、殺されかけました。何とか、生きてますが、殺されないように頑張ります。いつ帰れるか分かりませんが、帰ったら覚えていて下さい。

ジェシカ
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 多分、生きた心地しないだろうけど、反省させないとね。次は、ハーバードお兄ちゃん。

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拝啓

寒気の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
兄上におかれましては、中央学院入学以来、勉学に励まれ、帰宅なされず、順風満帆な日々をお過ごしかと存じますが、この度、兄上の妹であるジェシカは、アイル兄上の失態を契機に拉致られました。
近隣のフランドル公爵家の中屋敷におりますので、お越し頂ければと存じます。秒で

かしこ

ジェシカ
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 ふざけ過ぎたか?まあ、勉強にかまけて帰ってこない兄上には、いい薬かな?後、ルーベック鍛冶商会の支店だけど、攻略本で調べると。うーん。あった。店長は、昔うちの商会に修行に来ていたドドリゲルさんか。知らない程で書かないとね。

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前略

突然のお手紙申し訳ございません。
私は、ガルガンディ商会の次女ジェシカです。ダイアン商会主補佐の妹です。今、故あって、フランドル公爵家の中屋敷におります。ルーベック師匠と連絡を取りたいのですが、屋敷から出られませんので、お越し頂けないでしょうか?
ルーベック師匠からお預かりしている連絡様のカグラ様の根付を同封します。
私がここに居るのもルーベック師匠のせいでもあるので、よろしくお願いします。

かしこ

ジェシカ
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ドドリゲルさんの性格だと、速攻で来るだろうな。それこそ秒で。昔、材料担当だった事もあったから、私が品質上げてたの何となく知ってるしな。鉱物に詳しいから、出来れば、今度作る鉱山商会を任せたいと思ってたし。とりあえず、巻き込んじゃおう。

お手紙書きも終わって、ゆっくりしようと思った時、

トントン

トイレか?でも文化が違うか。
「なんでしょ?」
「アリアです。お夕飯をお持ちしました。」

そう言うと、2人の少女がカートを押して入ってきた。
「ジェシカさん。ハイアとローアです。」
「ハイとロー?」
「ハイ。ハイアと、ローアです。2人とも、フランドル公爵ルーシア領の生まれです。」

 2人は頭を下げて、こっちを見た。
「ジェシカさんね。可愛い。私はハイア、この館で、主に料理を担当しているわ。」

 多分18歳位な色黒で背の高いスレンダー女性だ。目がぱっちりして、黒目黒髪。包丁でなく剣を振り回しても似合うタイプだ。

 「ジェシカちゃん。ローアちゃんで~す。お掃除担当で~す。」(ニコッ)
<スキル 魅惑の笑顔をレジストしました。>
 へ?魅惑の笑顔を使ってきた?見た目、小さくて、クリクリお目目で、メイド服が似合うタイプ。多分16位?でも、なんだか怪しいのを、魅惑の笑顔でフォローしている感じだ。かかった振りでもして様子を見ようかな。

「ハイアさん。ロ~アさん。よろしくお願いします。」(ローアさんにウルウル目)
 ローアさんの口元が一瞬緩んだ。やはりヤバイ人らしい。後でチェックしよう。

「ジェシカさん。お夕食です。今日は、旦那様と同じものお持ちしましたが、嫌いな物とか仰ってくださいね。」
「アリアさんありがとうございます。」

 ハイアさんとローアさんがそそくさと、ホテルのルームサービスの如く、テーブルに夕食を用意し、
「ではまた。」

と立ち去っていった。
 料理は、コーンスープに、豚肉の冷しゃぶサラダ、パン、ステーキ。完全に大人と同じ分量だ。嫌がらせかと思い、一個一個鑑定していった。
パンは、一昨日焼いたパン。マジか、微妙にカビてる。これ本当にアレックス少年にも食べさせてるのか?分けて作ったのかな?
とりあえず、次、コーンスープは、えーと、えっ、微量の睡眠薬?大人なら聞かないけど、子供には十分効く量。スープと言うより、クルトンに練りこんである。分けてるんだろうな。
次はっと、冷しゃぶサラダは、野菜に自白剤効果があるバラモンダケの粉がふんだんにかけてある。これは後からかけてるので、よく分からない。
最後、ステーキは、何?肉は腐ってるのを焼いてる。何なのこの無駄な徹底ぶりは。
犯人は、アリアさんか、ハイアさんか、ローアさん。単独犯か、グルか、とりあえず、経歴を調べてみよう。攻略本モードにしてっと、なになに?

アリアさんは、帝都の騎士爵家の三女に生まれて、帝国騎士団の騎士と結婚。結婚前に花嫁修行にフランドル公爵家上屋敷で働いており、3年前から中屋敷のメイド長として、屋敷の切り盛りをしている。旦那は、帝国騎士団南方守護師団第三国境警備大隊参謀長として、単身赴任中。子供は2人おり、長男は騎士見習いとしてフランドル公爵家バリモアに勤め、長女は、パーリッカ商会の長男と結婚。
  えっバリモアさんってアリアさんのお子さんなの?
 バリモアさんは、帝国の一代騎士の長男。フランドル公爵家騎士見習いで、アレックス子爵付。帝国騎士見習い学校卒業。で、えっ、闘神バーモンドの注目がある。確か、闘神バーモンドは、素手の武術の神様だった筈。才能ある騎士見習いさんなんですね。
 ハイアさんは、フランドル公爵ルーシア領出身、フランドル公爵家騎士爵家の次女で、花嫁修行という名目でフランドル公爵家中屋敷に勤務しているが、フランドル公爵家長男バハラタ公子の密偵。
 えっ、ハイアさん密偵なの。しかも、アレックス少年のお兄さんの。アレックス少年苦労しているんだね。
 ローアさんは、帝国直轄領ベース出身、ハクランドギルド所属の暗殺者アサシン。毒のプロで、現在、フランドル公爵家中屋敷で任務についている。
 任務って何?私狙ってるのローアさん?ハイアさんの嫌がらせとローアさんの情報収集かな?それにしても、何故私に?子爵に擦り寄る魔性の女?幼女だけど。とりあえず、今をどうするか?
 ステーキ。まぁ、グリーン様の魔法で、腐りを酷くさせて、えーい。

 ステーキの微妙な腐り加速し、表面は大丈夫だが、中のレアな部分は壮絶に腐って見たくない感じに。ステーキを、ナイフで切ったらキャー的な感じになってる。

 次はっと、パンだな。パンも黴を増殖させてっと。えーい。
 パンの中は黴だらけ。真緑通り越して、ミニ腐海になってる。やり過ぎたかな?後は、サラダの自白剤と、コーンスープの睡眠薬は、神楽君の魔法で抽出してっと。錠剤にして隠しとこっ~と。
 それにしても、神楽君と、グリーン様の神聖魔法のレパートリーって、色々な神様の神聖魔法+独自の神聖魔法だから、超絶便利だな~。これが俗に言うチートかな?属性魔法も攻略本で理論を含めてほぼ全て頭に入れたし、魔力小さいからそんなに使えないけど、効率性は高いから数は熟せる。それだけでもいいか。ハーバードお兄ちゃんも私の魔力考えずに皆んなと一緒に教えるからな、結構嘘理論あって、気付かせたけど、お兄ちゃんちゃんと勉強してるかな?今度来たら、聞いてみよう。
 とりあえず、グリーン様の魔法と、神楽君の料理技術の魔法でコーンスープと、サラダの味を整えてから、鑑定して、

「うー。良しっと。では、食べますか。」
 私は、コーンスープと、サラダだけ食べていると、

 コンコン。

 またトイレって、文化が違うか。
「なんでしょ?」
「バリモアです。金属の塊持ってきました。」
「どうぞ。」

 バリモアさんが、扉を開けて、ハイアさんと、ローアさんが二台のカートを引いてきた。カートには、錆びたスコップの頭の部分、穴の空いた鍋、折れた剣など山となっていた。
「ありがとうございます。こんなに。」
「いえいえ、旦那様より、できるだけの事をしてあげるように。と申しつかっておりますので。」
「私が、ルーベック鍛冶商会のルーベック商会主の直弟子で、ルーベック鍛冶商会商会主補佐ダイアンの妹だから、ルーベック師匠と繋ぎがとれるからって、軟禁って。……やだ。なんか、ごめんなさい。アレックス子爵閣下が、ルーベック師匠に剣を打ってもらいたがってるって言っちゃいけないって言ってたのに。ルーベック師匠最近剣打ってないから、腕なまってるって言ってたのに~。なんで、言っちゃいけない事なのに。このサラダ食べてから、口が軽くなってきて、ごめんなさい。なんか、おねむです。パンが黴てて、お肉が腐ってから、食べなかったけど、なんか眠たいです。ごめんなさい。」
 ハイアさんとローアさんはニタニタして、バリモアさんは当惑している。引っかかってる。
「バリモア様、眠たいので、寝ます。ありがとうございました。なんかごめんなさい。」
「大丈夫か?ハイアさん。流石にこんなものを出しては?」
「ごめんなさい。何かの手違いで。」
「ジェシカちゃん。すまないね。何かが当たったかもしれないね。次から気をつけさせるから。」

 えっ、バリモアさん、怒らず流すんだ。何かあるのかな?でも、顔は凄く焦っていると言うか、怒りを抑えている感じにも見える。
「ハイアさん。ローアさん。直ぐに片付けていきましょう。」
 バリモアさんはそう言って、食事を片付けて、
「では。」
と、出て行った。

「ふー。」
これで、聞きたい情報は、聞けたと思った筈だし、ルーベックさんの直弟子アピールしたから、身の安全は確保できるだろう。今やルーベックさんは、鍛冶師ギルド帝都本部でもダントツで影響力を持つマイスター。傘下の工房はもとより、周辺の工房にも原料や仕事の融通、資金のサポート、子弟の学校入学許可、経営を含めた技術提供等貸しを作りまくってるし、うるさ方も立ててるから、ベテランマイスター達の受けも良い。人柄もあるが、敵を作らず戦略で、鍛冶師ギルドの次期ギルドマスターにともいわれている。その直弟子に何かあれば、武門で名高いフランドル公爵家と言えど、帝都では武器の調達、整備に支障をきたし、公爵家の影響力を大きく落とす事は容易に想像できる。そんなリスクを負いに行く事は考え辛いだろう。
 とりあえず、神像作って、寝よう。
 まずは、ドドリゲルさんに渡す根付を作って、その後、神像を次々と作って行く。フランドル様や、バーモンド様の神像もサッと作り、拝んでから、寝ることとした。
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