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第2章 不遇の王子
嫉妬
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ムスカリが仄かに甘い香りを漂わせる部屋の窓辺で、王妃ナナフスカヤが庭を眺める。今日もあの、憎らしい若者はいつもの散策路を通るだろうか?
あの若者の幼児の頃を知っている。庭で子どもたちを遊ばせているのを茂みに隠れて見ていた。いくら王宮の庭とは言え、一人で何をしているのだろうと声を掛けようとした。すると慌てて逃げていった。わたしを怖がって逃げたのだと思った。怖がらせては可哀想だと、声をかけるのをやめた。
そう、可哀想な子。身体を壊したあの子の母親はあの子と遊んでやれはしなかっただろう。王宮に屋敷を与えられながらも寝たり起きたりの毎日と聞く。母親と遊ぶわたしの子どもたちを、あの子が羨ましがっても無理もない。
誰かを使いにやって、一緒に遊ぼうと誘ってあげればよかっただろうか?
いいえ、それはできない。あの子の母親がきっと許さない。自分の身分を慮り、畏れ多いと萎縮するだけ。不必要な心労を増やしてはいけない。
あの若者の少年の頃を知っている。母親によく似た眼差し、穏やかで優しげな視線をわたしに向けていた。あの眼差しはわたしを哀れんでのものか? あの子の母親に受けた傷跡がわたしの中で弾けてしまう。あの子に罪があるのではないと判っているのに――
すでにこの世を去ったあの子の母親の代わりに、わたしはあの子に憎しみをぶつけた。それなのに、あの子の眼差しは変わらない。穏やかで優しげで、わたしを包み込む暖かさで。
それがわたしを苦しめる。なお一層、あの子を虐げよと唆す。どんなにあの子を辱めようとわたしの気持ちは晴れることなく、焦燥は弥増すばかり。
あの若者を知っている。あの微笑みを知っている。初めて会った時のあのかたによく似ている。
異国の王子を招いての晩餐会、大国の王太子だと教えられたあのかたは優雅な身のこなし、凛とした佇まい、わたしに向けられた眩しい微笑み……夢のなかにいるようなひと時、それだけで良かったのに。わたしは夢を見ていたかったのに。
それなのに、あのかたがわたしをお望みと聞かされて、どれほどわたしは恐れただろう。生まれ育った地を離れる――現実はわたしを夢から醒ましてしまった。
会いたかったとあのかたが言う。それにわたしは応えられない。新たに始まる暮らしへの緊張を恐怖と履き違え、それを顔に貼り付けた。あのかたはどう感じていただろう? このままでは嫌われてしまう、判っているのに――判っているからこそ、秘めた思いを知られるのが怖かった。慕っているとは言えなかった。嫌われた時の惨めさを思い、常に身を縮めていた。
あの若者を知っている。わたしを見るといつも嬉しそうな顔、だけどすぐに隠してしまう。どんなにわたしが酷いことを言おうと嫌な顔を見せたことがない……あの若者は、なにがあってもわたしを許すだろうか? 変わらず優しい眼差しでわたしを見てくれるだろうか?
あの子の母親はそうだった。わたしのどんな我儘も、いつも笑って許してくれた。物心つくころには、常にわたしの傍にいた。わたしの乳母の娘、農民の娘。わたしの達ての願いで貴族の養女とし、わたしの侍女に出仕させた娘。わたしが望んでこの国に連れてきた侍女の一人。この娘を連れて行けないなら行かないと、わたしの我儘で連れてきた侍女。
恋人がいたことは知っていた。侍女の役目を終えたなら、元の農民に戻り、その恋人と一緒になると知っていた。それなのに、『王女さまが望んでくださる限り、決してお傍を離れません』と微笑んで、異国の地にさえ来てくれたのに。
それなのに、それなのに、なぜ? なぜ? どうして? わたしがいけなかったの? そうか、わたしがいけないのか? そう、わたしがいけないのだ。
あのかたのお心を考えようともせず、理由をつけて遠ざけた。それなのに、あのかたが毎日のようにくださるお手紙、そこに散りばめられた煌めくような言葉の数々、それがわたしを再び夢見心地にさせ、現実を忘れさせる。会いたいと、請われることの心地よさ。憧れのあのかたはわたし一人を思っていると、そんな夢を見ていられたのに。
返事を出さないわたしへの手紙、言いつかるのを侍女は誰もが嫌がった。あのかたへ顔向けできないと感じたからだ。それでもあの侍女だけは、きっと嫌な一つせず、あのかたの頼みを引き受けたのだろう。いつか、あのかたの手紙を届けてくれるのはあの侍女だけになっていた。そして、そして――
侍女がわたしに問いかける。このままでよろしいのですか、と。あのかたを遠ざけて早二年、お優しいあのかたも、いずれ諦めておしまいになるかもしれません。それで本当によろしいのですか?
可愛い子どもたちを見て思う。子を持てた幸せはあのかたがくれたもの。子は愛の賜物、この子たちはわたしの宝。ならばわたしはあのかたを信じよう。わたしは愛されている。それにわたしがあのかたをお慕いする気持ちもなくなってなどいない。その思いを告げても、あのかたの心が離れることはきっとない。何も恐れることはないのだ。夢ではなく、それが現実なのだ。
ひさかたぶりの逢瀬に心は震え、喜びに言葉を失くし、それでもあのかたはわたしを責めることなく愛しんでくださった。そして漸く、心も身体もあのかたを受け入れたのに。愛される喜びを知ったのに。それなのに、それなのに――
侍女はあのかたをお慰めしたのだろうか? どんな言葉で慰めたのだろうか? わたしに向ける優しく暖かい眼差し、それをあのかたにも向けたのだろうか?
そしてあのかたは? あのかたは!?
わたしの耳元で囁いたあの声で、あの瞳で、あの腕で、愛をあの侍女に告げ、熱く侍女を見詰め、狂おしくあの侍女を抱いたのか?
嫉妬が胸を焼き焦がす。許せない、許さない。許したりするものか!
あの侍女の優しさも気遣いもすべて偽りだった。すべてをわたしのためにと言ったあの言葉は嘘だった。それとも……恋人と離れ離れになったのはわたしのせいと恨んでいた? だからわたしからあのかたを奪った? そうだ、きっとそうだ。そうに違いない。
あぁ、恋しいあのかた! 出会ったその日から憧れてやまないあなた。あなたのことも許せない。愛していると言ったのはわたしだけではなかったあなた。やっと愛されていると、夢ではないのだと悟った途端、あなたの裏切りを知らされることになるなんて。だけど――
だけどわたしは知っている。この結果を導いたのはわたしだと。現実を受け入れられず、いつまでも夢の中に生きることを望んだわたしが招いた結果。あのかたを信じられず、夢だと思い込もうとしたわたしの罪。
もう遅い。侍女はこの世にもういない。許しを請うこともできなくなった。所詮は農民、信じたわたしが愚かでした、そう言い放つわたしを見る侍女の顔が忘れられない。
またあのかたも、きっとわたしを蔑んでいる。あのかたの、罪のないお子を虐めるわたしを卑しい女と思っているに違いない。可愛い我が子にわたしの憎しみが向かうのを恐れるあまり、わたしを今でも大事に扱い、わたしの意に副わないことをしないだけ。
もう取り戻せない、あの侍女もあのかたのお心も。あぁ、それでも……
ナナフスカヤはムスカリの花を見る。花束を包んでいたハンカチーフには僅かに血痕が残っていた。花を集めるのに夢中になって、己の傷に気付かずにいたと言った。大した傷ではないと言った。わたしのために傷つこうと厭わぬとあの若者は言ったのだと思った。
ナナフスカヤはジョジシアスの顔を思い浮かべた。
あの若者をわたしはよく知っている。ますますあの侍女に似てくる眼差し、出会った時のあのかたにそっくりなあの顔。わたしをいつも受け入れてくれたあの侍女、わたしが憧れたあのかた、二人がわたしにくれた愛情。
あの若者をわたしはよくよく知っている。あの若者は、わたしが望めば……二人の代わりにわたしをきっと――
きっと慰めてくれる。身も心も蕩かすように。
あの若者の幼児の頃を知っている。庭で子どもたちを遊ばせているのを茂みに隠れて見ていた。いくら王宮の庭とは言え、一人で何をしているのだろうと声を掛けようとした。すると慌てて逃げていった。わたしを怖がって逃げたのだと思った。怖がらせては可哀想だと、声をかけるのをやめた。
そう、可哀想な子。身体を壊したあの子の母親はあの子と遊んでやれはしなかっただろう。王宮に屋敷を与えられながらも寝たり起きたりの毎日と聞く。母親と遊ぶわたしの子どもたちを、あの子が羨ましがっても無理もない。
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いいえ、それはできない。あの子の母親がきっと許さない。自分の身分を慮り、畏れ多いと萎縮するだけ。不必要な心労を増やしてはいけない。
あの若者の少年の頃を知っている。母親によく似た眼差し、穏やかで優しげな視線をわたしに向けていた。あの眼差しはわたしを哀れんでのものか? あの子の母親に受けた傷跡がわたしの中で弾けてしまう。あの子に罪があるのではないと判っているのに――
すでにこの世を去ったあの子の母親の代わりに、わたしはあの子に憎しみをぶつけた。それなのに、あの子の眼差しは変わらない。穏やかで優しげで、わたしを包み込む暖かさで。
それがわたしを苦しめる。なお一層、あの子を虐げよと唆す。どんなにあの子を辱めようとわたしの気持ちは晴れることなく、焦燥は弥増すばかり。
あの若者を知っている。あの微笑みを知っている。初めて会った時のあのかたによく似ている。
異国の王子を招いての晩餐会、大国の王太子だと教えられたあのかたは優雅な身のこなし、凛とした佇まい、わたしに向けられた眩しい微笑み……夢のなかにいるようなひと時、それだけで良かったのに。わたしは夢を見ていたかったのに。
それなのに、あのかたがわたしをお望みと聞かされて、どれほどわたしは恐れただろう。生まれ育った地を離れる――現実はわたしを夢から醒ましてしまった。
会いたかったとあのかたが言う。それにわたしは応えられない。新たに始まる暮らしへの緊張を恐怖と履き違え、それを顔に貼り付けた。あのかたはどう感じていただろう? このままでは嫌われてしまう、判っているのに――判っているからこそ、秘めた思いを知られるのが怖かった。慕っているとは言えなかった。嫌われた時の惨めさを思い、常に身を縮めていた。
あの若者を知っている。わたしを見るといつも嬉しそうな顔、だけどすぐに隠してしまう。どんなにわたしが酷いことを言おうと嫌な顔を見せたことがない……あの若者は、なにがあってもわたしを許すだろうか? 変わらず優しい眼差しでわたしを見てくれるだろうか?
あの子の母親はそうだった。わたしのどんな我儘も、いつも笑って許してくれた。物心つくころには、常にわたしの傍にいた。わたしの乳母の娘、農民の娘。わたしの達ての願いで貴族の養女とし、わたしの侍女に出仕させた娘。わたしが望んでこの国に連れてきた侍女の一人。この娘を連れて行けないなら行かないと、わたしの我儘で連れてきた侍女。
恋人がいたことは知っていた。侍女の役目を終えたなら、元の農民に戻り、その恋人と一緒になると知っていた。それなのに、『王女さまが望んでくださる限り、決してお傍を離れません』と微笑んで、異国の地にさえ来てくれたのに。
それなのに、それなのに、なぜ? なぜ? どうして? わたしがいけなかったの? そうか、わたしがいけないのか? そう、わたしがいけないのだ。
あのかたのお心を考えようともせず、理由をつけて遠ざけた。それなのに、あのかたが毎日のようにくださるお手紙、そこに散りばめられた煌めくような言葉の数々、それがわたしを再び夢見心地にさせ、現実を忘れさせる。会いたいと、請われることの心地よさ。憧れのあのかたはわたし一人を思っていると、そんな夢を見ていられたのに。
返事を出さないわたしへの手紙、言いつかるのを侍女は誰もが嫌がった。あのかたへ顔向けできないと感じたからだ。それでもあの侍女だけは、きっと嫌な一つせず、あのかたの頼みを引き受けたのだろう。いつか、あのかたの手紙を届けてくれるのはあの侍女だけになっていた。そして、そして――
侍女がわたしに問いかける。このままでよろしいのですか、と。あのかたを遠ざけて早二年、お優しいあのかたも、いずれ諦めておしまいになるかもしれません。それで本当によろしいのですか?
可愛い子どもたちを見て思う。子を持てた幸せはあのかたがくれたもの。子は愛の賜物、この子たちはわたしの宝。ならばわたしはあのかたを信じよう。わたしは愛されている。それにわたしがあのかたをお慕いする気持ちもなくなってなどいない。その思いを告げても、あのかたの心が離れることはきっとない。何も恐れることはないのだ。夢ではなく、それが現実なのだ。
ひさかたぶりの逢瀬に心は震え、喜びに言葉を失くし、それでもあのかたはわたしを責めることなく愛しんでくださった。そして漸く、心も身体もあのかたを受け入れたのに。愛される喜びを知ったのに。それなのに、それなのに――
侍女はあのかたをお慰めしたのだろうか? どんな言葉で慰めたのだろうか? わたしに向ける優しく暖かい眼差し、それをあのかたにも向けたのだろうか?
そしてあのかたは? あのかたは!?
わたしの耳元で囁いたあの声で、あの瞳で、あの腕で、愛をあの侍女に告げ、熱く侍女を見詰め、狂おしくあの侍女を抱いたのか?
嫉妬が胸を焼き焦がす。許せない、許さない。許したりするものか!
あの侍女の優しさも気遣いもすべて偽りだった。すべてをわたしのためにと言ったあの言葉は嘘だった。それとも……恋人と離れ離れになったのはわたしのせいと恨んでいた? だからわたしからあのかたを奪った? そうだ、きっとそうだ。そうに違いない。
あぁ、恋しいあのかた! 出会ったその日から憧れてやまないあなた。あなたのことも許せない。愛していると言ったのはわたしだけではなかったあなた。やっと愛されていると、夢ではないのだと悟った途端、あなたの裏切りを知らされることになるなんて。だけど――
だけどわたしは知っている。この結果を導いたのはわたしだと。現実を受け入れられず、いつまでも夢の中に生きることを望んだわたしが招いた結果。あのかたを信じられず、夢だと思い込もうとしたわたしの罪。
もう遅い。侍女はこの世にもういない。許しを請うこともできなくなった。所詮は農民、信じたわたしが愚かでした、そう言い放つわたしを見る侍女の顔が忘れられない。
またあのかたも、きっとわたしを蔑んでいる。あのかたの、罪のないお子を虐めるわたしを卑しい女と思っているに違いない。可愛い我が子にわたしの憎しみが向かうのを恐れるあまり、わたしを今でも大事に扱い、わたしの意に副わないことをしないだけ。
もう取り戻せない、あの侍女もあのかたのお心も。あぁ、それでも……
ナナフスカヤはムスカリの花を見る。花束を包んでいたハンカチーフには僅かに血痕が残っていた。花を集めるのに夢中になって、己の傷に気付かずにいたと言った。大した傷ではないと言った。わたしのために傷つこうと厭わぬとあの若者は言ったのだと思った。
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