ひとりの獣人と精霊

わんコロ餅

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剣と宗と森の民

造り物

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それは入り口を護る番犬のように存在し2対の獅子頭を持つ身体は鱗を纏い、尻は蛇で出来ている

その巨大な体躯は厳つく異質を放つ・・・

「なんて姿をしてるんだ・・・」

ポセイラスは目にしたことのない存在に呟く

「こ、こ、こ、こんなの見たこと無いですよ」

「あれは何にゃ!ぎんたも初めて見るにゃ!」

エメレッタ、ぎんたとそれぞれ反応する

「チッ、みんな少し下がっていてくれないか?」

ポセイラスは話しかけながらも帯剣していた神海竜の王剣レヴィアタンを抜いて臨戦態勢を取る

「「は、はい」にゃ!」

ぎんたたちは素直に勢いよく返事し、すぐさまポセイラスを置いて降りてきた階段へと戻る

ガルルゥ

異質な獣はポセイラスを見下しているのか、大人しく待ち構えている

ポセイラスはゴクリッと唾を飲んで

「余裕だね・・・参ったな、初めて飛竜と交えた時を思い出すなぁ」と呟いた

ドシンッ

雄々おおしい前脚を一歩、踏みえれただけで老朽化した不揃いな石畳が揺れる

ボッ

「ちょ、嘘だろ!?そいつは予想外だ。」

突如、ひとつの獅子頭の口からサッカーボールほどの火球が練り上がった

ヒュッ、ボオォ・・・

口から解き放たれた火球が轟音と共にポセイラスへと一直線に向かう

ブンッ、スパッ!

それをポセイラスは王剣を振り下ろす

ガルゥ!?

「ふぅ、私の神海竜の王剣レヴィアタンと相性が良くて良かった・・・」

いくら巨大な火球といえど、水を纏う王剣の前では無意味

「・・・火球が効かぬと見れば、尾の蛇で攻撃に転じるか」

下から地面を這うように繰り出される尾の攻撃

ぐわっ!ブンッ、シャァア!

それをポセイラスは王剣で防ぐ

キンッ!じゅわっ

「ん?毒か!?」

ガォォッ

もう一つの獅子頭で噛み付く追撃がポセイラスに喰らいき畳み掛ける

「おっと危ない」

ポセイラスは自ら、バックステップでそれを回避

ズサァ・・・

「おいおい、見た目に以上に知性がありすぎるだろ・・・」

知性が高い2つの獅子頭と蛇の尻尾を持つ異形な獣にポセイラスは翻弄され防戦一方

ドシンッ

「まずいな・・・」

ポセイラスの様子を見て

異形な獣は目を細め、口角を少し上げニヒルに微笑む

「ふぅ、余裕・・・ありそうだな。」

ポセイラスは呼吸を整え、剣先を獅子に向ける

「全く、私は何かあった時のためにはなるべく温存したいタイプなんだ。」

ゴゴゴゴゴッとポセイラスを包む周囲の空気が重く歪んで見える

「!?」

野生の感なのか、異形な獣は危険を感じてポセイラスから距離を取って

ガォォッ!!と咆哮をあげ、2対の獅子頭から再び巨大な火球が練り上がる

「・・・それで正解だ。」とポセイラスはポツリと一言、溢す

ボッボォオ!と閃光を放ちながら練り上げられた先程より巨大な火球はポセイラスに向かっていく

「・・・意のままに呑み込め、神海竜の王剣レヴィアタン

ボコッ、ジュワッ

ドォォン

ポセイラスが言い終えた瞬間、王剣の剣先からは地下道を覆うほどの巨大な水球が現れ、標的である獣を跡形もなく呑み込んだ

「ハァハァ・・・ゼェゼェ・・・さ、さすがにきつい」

肩で息をするポセイラスは王剣を石畳に突き刺し、もたれ掛かる

「にゃ!?ポセイラス!大丈夫かにゃ!?」

「ポセイラスさん、大丈夫でしたか!?」

「・・・こ、怖かったです。」

ぎんた、エメレッタ、クロミはそれぞれの反応を示し、ポセイラスに近づいていく

「ハァ、ハァ・・・いや、すまない。あんな化け物が現れるとは流石に思わなかったよ。」

ポセイラスは息を整えながら答える

「ポセイラス、強かったにゃね!」

「まぁ、それなりにはね」

息を切らしているポセイラスにぎんたは興奮して肩をバンバンッと叩く

「ポセイラスさんが居て良かったですよ!」

その隣でエメレッタも嬉しそうに話す

「はははは、それは良かった。」

「私も怖くて、怖くて・・・」

エメレッタの後ろからクロミが震えながら気持ちを訴える

「はははは・・・そうか、そうか。すまないが、少し休ませてくれるかい?」

「にゃ!?そうだにゃね。流石に疲れたにゃね!分かったにゃ!少し休むにゃ!その間、ぎんたが周囲を観るにゃ!」

シャキンッ!と両手に愛用の籠手を装着するぎんた

疲弊したポセイラスを察して(?)ぎんたは周囲の警戒にあたる

「わ、私もポセイラスさんの横で警戒しますね!」

「では、私も!」

ぎんたを見てエメレッタとクロミもポセイラスに寄り添う形で周囲を警戒する

「はははは、ありがとう。感謝するよ」





無事、異形な獣を討伐したポセイラスは地下道の真ん中で一息入れる事にする

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