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第2章 助けてくれた少女は、弓矢と矢筒を背中に背負い、樹皮製の寸胴服を着ていた
朝、目覚めるとすでに日は高く昇っていた。空腹を満たすため僕は鳥の巣を探した。そして、卵だけでなく、ヒナも食べた。親鳥を追いやり、ヒナの羽をむしり、頭から口に入れて、むしゃむしゃ食べた。親鳥は抗議の鳴き声をあげながら僕のまわりを飛びまわっていた。生肉を食べて大丈夫かと思ったが、空腹には勝てない。最初気持ち悪く、一羽目は恐々口に入れたが、味は良く、骨と足を残して全て平らげた。それから、崖上に向けて「助けて!」と叫び続けた。
でも、救助のための捜索隊は現れなかった。上空や海上からの捜索も一切ない。父が警察に捜索を依頼しているはずなのにおかしい。どうなっているのだろう?
疲れたら卵とヒナ鳥を食べ、また、大声で助けを求めた。声は嗄れ、夜は疲れ切って眠り、僕に助けを求める女の人の夢を見た。
そんな日が三日続いた。三日の間、人の気配が全くしなかった。付近を通りかかって気づいてくれる人はいそうにない。通信は途絶えたままで、救助隊も来ない。三日目の暮方、僕はもうだめだと思った。これ以上頑張るのは無理だ。絶望感に襲われた。食べる気力が失せ、その晩は、何も食せず眠りについた。
このまま死んでも良いと思って寝たが、朝起きると生に執着する自分がいた。父に会いたい、友人たちに会いたい。ガールフレンドの紗羅のことも想った。何としても生還したい自分がいた。
この朝も、卵と幼鳥を探すが見つからない。近くの巣は食べつくしたらしい。そこで、初めて親鳥を捕まえて食べた。人やキツネが近づけない断崖絶壁に営巣し、暮らしている海鳥たちは、人間の恐ろしさを知らないので、簡単に捕まえることができた。腹ごしらえを終え、崖の上に向かって助けを呼んだ。声がかすれて、通る声は出せなかったが、がさがの嗄れ声を精一杯張り上げ続けた。
反応はなく、やはりだめかと、小休止したとき、崖の上で動きがあった。人間の声のような音が上から聞こえた。ちょっと間をおいて、また聞こえた。人間の声だ。女か子供の甲高い声だ。僕は「ここです。助けて」と夢中で叫んだ。それに答えて、声が返ってきた。気がついてくれたようだ。土塊が上からぱらぱらと落ちてきたので、見上げると、顔の上半分が見えた。腹這いになって、僕の姿を確認しているようだ。僕は手を激しく振って、合図した。その人は、僕に向かって何か言ってから、顔を引っ込めた。
助けを呼びに行ってくれたに違いない、もう大丈夫だと思い、ほっと息を継いだ。ただ、その人の言葉が気になった。発音が良く聞き取れなかったからだ。その人は中々戻ってこなかった。だいぶ長い間待った。見捨てられたのではないか、もう戻っては来ないのではないかと不安がよぎり始めたころ、崖上から、太い木のつるが垂れてきて、先程の人が、上から盛んに何か言っている声が届いた。
垂れ下がったつるにつかまって、登ってこいということらしい。体重をかけて、つるをぐっと引くと、少し伸びた後で動かなくなった。つるは木の幹か何かに縛り付けて、固定されているようだ。少し心もとない命綱であるが、これを頼りに登るしかない。僕は両手でつるをしっかり掴み、足で体を押し上げながら十メートル先の頂上を目指す。つるの樹皮が素手にくいこみ血が滲むが、壁からすべり落ちたら大怪我間違いない。痛さに耐えて踏ん張る。崖下は見ずに、つるのザイルだけを見て必死に登攀する。蓄積した乳酸が筋肉を傷めつけ、疲労が極限に達したとき、上から伸びた手が僕を引き上げてくれた。
登りきり、ハアハア言いながら、仰向けに横たわっていると、澄んだ黒い瞳が、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。ショートヘアーに、三つ編みの紐のヘアバンドをつけている。赤と青と黄色の三本の紐で編まれたヘアバンドの下から前髪がラフに濃い眉まで垂れ下がり、少年のようにも見えるが、大きく目を見開いたあどけない表情が少女であることを示していた。
僕の肩に手をかけ、一生懸命声をかけてくれる。何を言っているのか分からないが、口調やしぐさから、「痛いの!?、しっかりして」と励ましてくれていることが分かる。脳内のAI自動翻訳機能が作動するが、該当する言語が見つからない。大学で言語学を専攻している僕の脳内データベースには、全世界の言語が格納されているので、ネット環境下にない、オフラインでも、リアルタイムで自動翻訳されるはずなのだが?そうならないのは、少女の言葉は、地球上に現存する言葉ではないということになる。この子は異星人なのか?
僕は少女の顔を見つめなおす。異星人ではない。どう見ても人間だ。だが、服装が妙だ。縄文土器の文様のような模様のついた、ワンピース型の袖なしだが、曲線がない寸胴の服だ。すだれや俵のような網目の布で、素材は樹皮のようだ。ワンピースというよりは、つなぎ服というべきか?日本史の教科書に出ていた縄文人の服装に似ている気がする。しかも、よく見ると弓矢と矢筒を背中に背負っている。どういうことなのだろうか?わけが分からない。
僕のAI翻訳エンジンは、少女の発音と表情、動作の情報の収集と分析をすぐに開始した。通訳AIは、高度の学習・カスタマイズ能力を有しているので、短時間で意思疎通ができるようになるだろう。
息切れが収まった僕は「大丈夫だよ。ありがとう」と言いながら上半身を持ち上げた。僕の言葉を聞いた少女はビクンと体を震わせた。耳にしたことのない言語にぎょっとしたようだ。一歩退いて、草むらの上に座った僕を凝視した。その時、初めて僕の風体が異様だと気がついたらしく、驚きの声を上げて、僕から飛びのいた。僕はスニーカーを履き、ジャージのジャケットにパンツというスポーツウエア姿だった。
「助けてくれてありがとう。君は命の恩人だ。君が助けてくれなかったら、僕は死んでいた。本当にありがとう」
少女を安心させるように、ゆっくりと心を込めて感謝の言葉を述べた。
「僕の名前は大石蓮(れん)と言います。決して悪い人間ではないので、安心して下さい。君の名前は何というのですか。家族は近くにいますか。皆のいるところまで連れて行って下さい。どうかお願いします」
言葉が通じないのは分かっていたが、一生懸命話しかければ、こちらの気持ちは通じると思い、身振り手振りを加えて必死に言葉を継いだ。
僕はゆっくりと立ち上がり、少女の方へ歩を進めようと、足を一歩踏み出したが、足首に力が入らず、跪いてしまった。どうやら足を挫いたようだ。しかし、挫いたくらいで歩くのを止めるわけにはいかない。ここで、寝ているわけにはいかない。僕は、またふらふらと立ち上がったが、また膝が曲がって地面に落ちてしまった。
「どうか、皆のいるところに案内して下さい。お願いします」
膝を地べたにつけたまま再度懇願した。
二,三歩離れて立って僕の様子を見ていた少女は、可哀そうに思ったらしく、傍に寄ってきて、僕に肩を貸してくれた。少女は手も脚も細く、身体もほっそりとしていた。身長は150センチ位であるが、胸のふくらみはなく、身体全体も円みを帯びていず、まだ思春期を迎えていない年頃に見えた。すらりと伸びた脚は、カモシカのように俊敏そうだった。僕の体にまわした腕も、か細く見えるが、意外にも強靭さをうちに秘めていて、僕をしっかりと支えてくれた。
海岸沿いの崖上の道を西に歩きながら、少女はしきりに僕に話しかけてきた。どうやら自分たちの集落に案内してくれるらしかった。話の内容は理解できなかったが、打ち解けた雰囲気を感じた。悪い人ではなさそうと判断し、困っている僕を助けてあげようと思ったようだった。
でも、救助のための捜索隊は現れなかった。上空や海上からの捜索も一切ない。父が警察に捜索を依頼しているはずなのにおかしい。どうなっているのだろう?
疲れたら卵とヒナ鳥を食べ、また、大声で助けを求めた。声は嗄れ、夜は疲れ切って眠り、僕に助けを求める女の人の夢を見た。
そんな日が三日続いた。三日の間、人の気配が全くしなかった。付近を通りかかって気づいてくれる人はいそうにない。通信は途絶えたままで、救助隊も来ない。三日目の暮方、僕はもうだめだと思った。これ以上頑張るのは無理だ。絶望感に襲われた。食べる気力が失せ、その晩は、何も食せず眠りについた。
このまま死んでも良いと思って寝たが、朝起きると生に執着する自分がいた。父に会いたい、友人たちに会いたい。ガールフレンドの紗羅のことも想った。何としても生還したい自分がいた。
この朝も、卵と幼鳥を探すが見つからない。近くの巣は食べつくしたらしい。そこで、初めて親鳥を捕まえて食べた。人やキツネが近づけない断崖絶壁に営巣し、暮らしている海鳥たちは、人間の恐ろしさを知らないので、簡単に捕まえることができた。腹ごしらえを終え、崖の上に向かって助けを呼んだ。声がかすれて、通る声は出せなかったが、がさがの嗄れ声を精一杯張り上げ続けた。
反応はなく、やはりだめかと、小休止したとき、崖の上で動きがあった。人間の声のような音が上から聞こえた。ちょっと間をおいて、また聞こえた。人間の声だ。女か子供の甲高い声だ。僕は「ここです。助けて」と夢中で叫んだ。それに答えて、声が返ってきた。気がついてくれたようだ。土塊が上からぱらぱらと落ちてきたので、見上げると、顔の上半分が見えた。腹這いになって、僕の姿を確認しているようだ。僕は手を激しく振って、合図した。その人は、僕に向かって何か言ってから、顔を引っ込めた。
助けを呼びに行ってくれたに違いない、もう大丈夫だと思い、ほっと息を継いだ。ただ、その人の言葉が気になった。発音が良く聞き取れなかったからだ。その人は中々戻ってこなかった。だいぶ長い間待った。見捨てられたのではないか、もう戻っては来ないのではないかと不安がよぎり始めたころ、崖上から、太い木のつるが垂れてきて、先程の人が、上から盛んに何か言っている声が届いた。
垂れ下がったつるにつかまって、登ってこいということらしい。体重をかけて、つるをぐっと引くと、少し伸びた後で動かなくなった。つるは木の幹か何かに縛り付けて、固定されているようだ。少し心もとない命綱であるが、これを頼りに登るしかない。僕は両手でつるをしっかり掴み、足で体を押し上げながら十メートル先の頂上を目指す。つるの樹皮が素手にくいこみ血が滲むが、壁からすべり落ちたら大怪我間違いない。痛さに耐えて踏ん張る。崖下は見ずに、つるのザイルだけを見て必死に登攀する。蓄積した乳酸が筋肉を傷めつけ、疲労が極限に達したとき、上から伸びた手が僕を引き上げてくれた。
登りきり、ハアハア言いながら、仰向けに横たわっていると、澄んだ黒い瞳が、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。ショートヘアーに、三つ編みの紐のヘアバンドをつけている。赤と青と黄色の三本の紐で編まれたヘアバンドの下から前髪がラフに濃い眉まで垂れ下がり、少年のようにも見えるが、大きく目を見開いたあどけない表情が少女であることを示していた。
僕の肩に手をかけ、一生懸命声をかけてくれる。何を言っているのか分からないが、口調やしぐさから、「痛いの!?、しっかりして」と励ましてくれていることが分かる。脳内のAI自動翻訳機能が作動するが、該当する言語が見つからない。大学で言語学を専攻している僕の脳内データベースには、全世界の言語が格納されているので、ネット環境下にない、オフラインでも、リアルタイムで自動翻訳されるはずなのだが?そうならないのは、少女の言葉は、地球上に現存する言葉ではないということになる。この子は異星人なのか?
僕は少女の顔を見つめなおす。異星人ではない。どう見ても人間だ。だが、服装が妙だ。縄文土器の文様のような模様のついた、ワンピース型の袖なしだが、曲線がない寸胴の服だ。すだれや俵のような網目の布で、素材は樹皮のようだ。ワンピースというよりは、つなぎ服というべきか?日本史の教科書に出ていた縄文人の服装に似ている気がする。しかも、よく見ると弓矢と矢筒を背中に背負っている。どういうことなのだろうか?わけが分からない。
僕のAI翻訳エンジンは、少女の発音と表情、動作の情報の収集と分析をすぐに開始した。通訳AIは、高度の学習・カスタマイズ能力を有しているので、短時間で意思疎通ができるようになるだろう。
息切れが収まった僕は「大丈夫だよ。ありがとう」と言いながら上半身を持ち上げた。僕の言葉を聞いた少女はビクンと体を震わせた。耳にしたことのない言語にぎょっとしたようだ。一歩退いて、草むらの上に座った僕を凝視した。その時、初めて僕の風体が異様だと気がついたらしく、驚きの声を上げて、僕から飛びのいた。僕はスニーカーを履き、ジャージのジャケットにパンツというスポーツウエア姿だった。
「助けてくれてありがとう。君は命の恩人だ。君が助けてくれなかったら、僕は死んでいた。本当にありがとう」
少女を安心させるように、ゆっくりと心を込めて感謝の言葉を述べた。
「僕の名前は大石蓮(れん)と言います。決して悪い人間ではないので、安心して下さい。君の名前は何というのですか。家族は近くにいますか。皆のいるところまで連れて行って下さい。どうかお願いします」
言葉が通じないのは分かっていたが、一生懸命話しかければ、こちらの気持ちは通じると思い、身振り手振りを加えて必死に言葉を継いだ。
僕はゆっくりと立ち上がり、少女の方へ歩を進めようと、足を一歩踏み出したが、足首に力が入らず、跪いてしまった。どうやら足を挫いたようだ。しかし、挫いたくらいで歩くのを止めるわけにはいかない。ここで、寝ているわけにはいかない。僕は、またふらふらと立ち上がったが、また膝が曲がって地面に落ちてしまった。
「どうか、皆のいるところに案内して下さい。お願いします」
膝を地べたにつけたまま再度懇願した。
二,三歩離れて立って僕の様子を見ていた少女は、可哀そうに思ったらしく、傍に寄ってきて、僕に肩を貸してくれた。少女は手も脚も細く、身体もほっそりとしていた。身長は150センチ位であるが、胸のふくらみはなく、身体全体も円みを帯びていず、まだ思春期を迎えていない年頃に見えた。すらりと伸びた脚は、カモシカのように俊敏そうだった。僕の体にまわした腕も、か細く見えるが、意外にも強靭さをうちに秘めていて、僕をしっかりと支えてくれた。
海岸沿いの崖上の道を西に歩きながら、少女はしきりに僕に話しかけてきた。どうやら自分たちの集落に案内してくれるらしかった。話の内容は理解できなかったが、打ち解けた雰囲気を感じた。悪い人ではなさそうと判断し、困っている僕を助けてあげようと思ったようだった。
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