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アビスフリード争奪戦
侵掠すること火の如く⑤前編
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「……」
「どうしたの?何か付いてる?」
「いや……別に」
零弥はユミのフラットな姿に見とれていたことを、迂闊に表情には出さない。後々面倒くさいことになるからだ。
零弥とユミは、一つしかないベッドの上に座る。二人の間に置かれた零弥のスマホは、ある盤面を表示していた。
白黒、味方がひっくり返るゲーム、オセロである。二人は何度も打ち合いながら話をしている。白、黒、白、黒……。挟まれた駒は次々と裏返る。
「まず一つ目。みんなが言っていた、『あの種族』って何?」
ユミが小声で零弥に聞いた。
「……世界に存在する種族で最も希少で強大な種族。魔族大戦では明らかな勝利を納めた種族。そして、他の魔族とは圧倒的にかけ離れた戦闘種族。
その名も、『戦機族』……」
「戦機族……?」
ユミは疑問の意味を込めて、大きく目を見開いた。驚きながらも、何となく感じ取れた、この緊張感。『強大な』というワードに、ユミは恐れを感じる。
「魔族は基本、人との見分けが難しく、種族は傍から見てもわからない。魔術を発動したり、得意な魔術によって初めて外見的差が生まれやすくなるものだが、まぁわかるのは本人ぐらいだ。例えば、吸血鬼の場合、生物の血液から魔力を錬成することが出来るのはよく知られている。一方、戦機族の見た目は他の種族とは別に、生物というよりは……言わば、機械に近い。敢えて言うなら……『戦闘マシーン』……といったところだ」
「そんなに強いの?」
と、言いつつ、ユミは白を打つ。
「強大な攻撃魔術が特徴で、大戦時代、その圧倒的な魔術で他の種族を寄せ付けなかった程だ。種族自体が強すぎる。弱いわけがない」
零弥は外辺を潰すように黒を打つ。その陣形は『山』と呼ばれる、隅二つを除いて、外辺を六つ自色で並べる陣形。一般的に崩され難く、好形と呼ばれる。
「えぇ……」
ユミは何とも言えない感情になってしまった。種族自体が強い、と言われても何となく掴めないのだ。どういうように強いのか、どういう魔術を使ってくるのか、どのように……生きているのか。
「でも、今回は誰も参加しなかったんだよね?」
「『参加させなかった』というほうが正しい。あの国は完全な純血種でな、種族自体が少ないから、滅亡を阻止するために出入国を管理されているらしい」
そんな力を持っておきながら、戦機族この戦いには参加しなかった。おそらく、人類だってスフィアとあっていなければ、あの男がスフィアを追いかけていなければ……同じように枠を空けていたのかもしれない。そう考えると、何だか人類も同じだと思い始めた。
まぁ、人類にそれだけの力があるとも思えないのだが。
「……二つ目。序列についてもっと詳しく教えて」
ユミは白を打つ。内側へと切り込む中割り。
「何故?」
返答とともに黒を打ち返す。
「それは自分に聞いてみれば?」
また白を打つ。
「新井先輩といい、スフィアのお兄さんといい、零弥って序列入りをしている相手を意識しているよね?今日だってあんなにじっと見つめてさ……」
どうやら、バレていたようだ。零弥がクーゲルをじっと見るように、ユミも零弥を見ていたのだ。無意識とはいえ、流石に指摘されたことには単純に驚いた。
「……そりゃ、世界的にその実力を認められた人物だからな。スター選手を眺めるようなもんだぞ?」
「いや?そんな事を聞いているんじゃなくて、私はただ、序列について詳しく教えてくれないかといっているだけ。前に教えてくれたときはちょっとだけだったし、一般に公開されていないんだから、もう少し教えてくれても良いじゃない。零弥、普段これだけはあまり教えてくれないんだから」
「……」
零弥は渋る。個人的に、あまり教えておきたい事でもないからだ。
「……わかったよ。そうだな……じゃあ、まずはメンバーの一人、クーゲル・ヴァールリードついて解説しようか」
ユミの勢いに負けた零弥はしぶしぶ教えることにした。
「リーピタン王国の最重要戦闘員だ。王族でもあるから、勿論王位を次げる立場にはあるが、本人は政治に興味はなく、スフィアも優秀だったからか、その座はスフィアに譲る気でいたそうだ」
零弥は外辺に置く。
「その戦闘力から、各国の推薦によって第五位に正式認定された。情報も比較的多めに公開されていて、抑止力の面では一番まともに扱えている存在だ」
「どういう魔術を使ってくるの?」
白をおきながらユミは聞く。
「魔力を変換して攻撃するのでは無く、魔力そのもので戦うことを得意としている」
ユミはその言葉に引っ掛かったが、大人しく零弥の言葉を聞いた。
「魔力を刃に形取ったり、弾丸にして放ったり、強固な盾にしたり……魔力を別の事象に変換する手順をすっ飛ばしているから、他の魔術に比べて発動スピードが速いのがウリだ。
そして、その魔術から、巷では『翡翠の皇子』と呼ばれている」
翡翠──ジェードは宝石の一つである。主に新緑の色が一般的に認知されているが、実際は白色を含む十五色の翡翠が確認されている。透明でありながらも多種多様な色になることから、クーゲルはそう呼ばれている。
「翡翠の……皇子」
ユミは息を飲んだ。改めて実力のすごさを実感すれば、緊張せずにはいられない。
「他にも色んな奴らがいるんだが、それはまたの機会として」
零弥は話を戻す。
「はっきり言うが、この制度は全くと言って機能していないに等しい」
「……というのは?」
白とともにユミは口を開ける。
「前にも言ったように、序列は各自の戦力をある程度告知することで信頼と抑止力を得ることが本来の目的だ。だが……ここ最近は、序列外が序列入りを叩く事がまちまち起こってだな、ただ強さだけを測るものだけになってしまった」
零弥は外辺にB打ちをする。
「それは、序列入りのメンバーを見れば一発だ」
現在の序列入りメンバーは以下の通りだ。
十位 ガブリエーレ・ミカド・カルカロフ 種族 獣人
九位ネイティア・レスタレント 種族 精霊獣
八位 新井和希 種族 人類
七位 武 淑欣 種族 妖霊獣
六位 ディエゴ・セルヴァ 種族 呪霊種
五位 クーゲル・ヴァールリード 種族 魔術師
四位 ファンティーヌ・セレン・ウィルガンス 種族 吸血鬼
三位 ザグロス・バイム 種族 獣人
二位 アーサー・エストクレイム・リーヴァテイン 種族戦機族
そして、一位は……
「序列は各国が誇る戦力が認定されるものだが……第一位だけは違う」
「第……一位」
ユミは再び息を飲んだ。世界一の実力者への謙遜と、おそらく零弥がこれから言うであろう言葉への疑問と予測が、ユミを緊張させた。
「第一位は……正体不明なんだ」
「……え?」
正体不明。
つまり、何者かわからないということだ。
第一位に、認定しておきながら、正体がわからないと零弥は言っている。
「……どういうこと?どうして正体も掴めないまま一位に認定するようなことをしたの?」
「詳しい経緯は俺も知らない。ただ、世界で起こる大事件、実力者が殺害されるような事件で、手口が全く同じ事、現場に一つのメッセージを置くことから、同一人物と認められたらしいな。ちなみに、その単語は、hiderays。『hiderays』と読むらしい」
「どういう意味なんだろう?そんな言葉ってあったっけ?」
ユミの問いかけに対して、零弥は全く答えなかった。
「そして、そいつは光の魔術を得意とし、現場には光子がよく見つかるそうだ。そこから人々はこう呼ぶ──」
「──『幻影の暗殺者』と」
「どうしたの?何か付いてる?」
「いや……別に」
零弥はユミのフラットな姿に見とれていたことを、迂闊に表情には出さない。後々面倒くさいことになるからだ。
零弥とユミは、一つしかないベッドの上に座る。二人の間に置かれた零弥のスマホは、ある盤面を表示していた。
白黒、味方がひっくり返るゲーム、オセロである。二人は何度も打ち合いながら話をしている。白、黒、白、黒……。挟まれた駒は次々と裏返る。
「まず一つ目。みんなが言っていた、『あの種族』って何?」
ユミが小声で零弥に聞いた。
「……世界に存在する種族で最も希少で強大な種族。魔族大戦では明らかな勝利を納めた種族。そして、他の魔族とは圧倒的にかけ離れた戦闘種族。
その名も、『戦機族』……」
「戦機族……?」
ユミは疑問の意味を込めて、大きく目を見開いた。驚きながらも、何となく感じ取れた、この緊張感。『強大な』というワードに、ユミは恐れを感じる。
「魔族は基本、人との見分けが難しく、種族は傍から見てもわからない。魔術を発動したり、得意な魔術によって初めて外見的差が生まれやすくなるものだが、まぁわかるのは本人ぐらいだ。例えば、吸血鬼の場合、生物の血液から魔力を錬成することが出来るのはよく知られている。一方、戦機族の見た目は他の種族とは別に、生物というよりは……言わば、機械に近い。敢えて言うなら……『戦闘マシーン』……といったところだ」
「そんなに強いの?」
と、言いつつ、ユミは白を打つ。
「強大な攻撃魔術が特徴で、大戦時代、その圧倒的な魔術で他の種族を寄せ付けなかった程だ。種族自体が強すぎる。弱いわけがない」
零弥は外辺を潰すように黒を打つ。その陣形は『山』と呼ばれる、隅二つを除いて、外辺を六つ自色で並べる陣形。一般的に崩され難く、好形と呼ばれる。
「えぇ……」
ユミは何とも言えない感情になってしまった。種族自体が強い、と言われても何となく掴めないのだ。どういうように強いのか、どういう魔術を使ってくるのか、どのように……生きているのか。
「でも、今回は誰も参加しなかったんだよね?」
「『参加させなかった』というほうが正しい。あの国は完全な純血種でな、種族自体が少ないから、滅亡を阻止するために出入国を管理されているらしい」
そんな力を持っておきながら、戦機族この戦いには参加しなかった。おそらく、人類だってスフィアとあっていなければ、あの男がスフィアを追いかけていなければ……同じように枠を空けていたのかもしれない。そう考えると、何だか人類も同じだと思い始めた。
まぁ、人類にそれだけの力があるとも思えないのだが。
「……二つ目。序列についてもっと詳しく教えて」
ユミは白を打つ。内側へと切り込む中割り。
「何故?」
返答とともに黒を打ち返す。
「それは自分に聞いてみれば?」
また白を打つ。
「新井先輩といい、スフィアのお兄さんといい、零弥って序列入りをしている相手を意識しているよね?今日だってあんなにじっと見つめてさ……」
どうやら、バレていたようだ。零弥がクーゲルをじっと見るように、ユミも零弥を見ていたのだ。無意識とはいえ、流石に指摘されたことには単純に驚いた。
「……そりゃ、世界的にその実力を認められた人物だからな。スター選手を眺めるようなもんだぞ?」
「いや?そんな事を聞いているんじゃなくて、私はただ、序列について詳しく教えてくれないかといっているだけ。前に教えてくれたときはちょっとだけだったし、一般に公開されていないんだから、もう少し教えてくれても良いじゃない。零弥、普段これだけはあまり教えてくれないんだから」
「……」
零弥は渋る。個人的に、あまり教えておきたい事でもないからだ。
「……わかったよ。そうだな……じゃあ、まずはメンバーの一人、クーゲル・ヴァールリードついて解説しようか」
ユミの勢いに負けた零弥はしぶしぶ教えることにした。
「リーピタン王国の最重要戦闘員だ。王族でもあるから、勿論王位を次げる立場にはあるが、本人は政治に興味はなく、スフィアも優秀だったからか、その座はスフィアに譲る気でいたそうだ」
零弥は外辺に置く。
「その戦闘力から、各国の推薦によって第五位に正式認定された。情報も比較的多めに公開されていて、抑止力の面では一番まともに扱えている存在だ」
「どういう魔術を使ってくるの?」
白をおきながらユミは聞く。
「魔力を変換して攻撃するのでは無く、魔力そのもので戦うことを得意としている」
ユミはその言葉に引っ掛かったが、大人しく零弥の言葉を聞いた。
「魔力を刃に形取ったり、弾丸にして放ったり、強固な盾にしたり……魔力を別の事象に変換する手順をすっ飛ばしているから、他の魔術に比べて発動スピードが速いのがウリだ。
そして、その魔術から、巷では『翡翠の皇子』と呼ばれている」
翡翠──ジェードは宝石の一つである。主に新緑の色が一般的に認知されているが、実際は白色を含む十五色の翡翠が確認されている。透明でありながらも多種多様な色になることから、クーゲルはそう呼ばれている。
「翡翠の……皇子」
ユミは息を飲んだ。改めて実力のすごさを実感すれば、緊張せずにはいられない。
「他にも色んな奴らがいるんだが、それはまたの機会として」
零弥は話を戻す。
「はっきり言うが、この制度は全くと言って機能していないに等しい」
「……というのは?」
白とともにユミは口を開ける。
「前にも言ったように、序列は各自の戦力をある程度告知することで信頼と抑止力を得ることが本来の目的だ。だが……ここ最近は、序列外が序列入りを叩く事がまちまち起こってだな、ただ強さだけを測るものだけになってしまった」
零弥は外辺にB打ちをする。
「それは、序列入りのメンバーを見れば一発だ」
現在の序列入りメンバーは以下の通りだ。
十位 ガブリエーレ・ミカド・カルカロフ 種族 獣人
九位ネイティア・レスタレント 種族 精霊獣
八位 新井和希 種族 人類
七位 武 淑欣 種族 妖霊獣
六位 ディエゴ・セルヴァ 種族 呪霊種
五位 クーゲル・ヴァールリード 種族 魔術師
四位 ファンティーヌ・セレン・ウィルガンス 種族 吸血鬼
三位 ザグロス・バイム 種族 獣人
二位 アーサー・エストクレイム・リーヴァテイン 種族戦機族
そして、一位は……
「序列は各国が誇る戦力が認定されるものだが……第一位だけは違う」
「第……一位」
ユミは再び息を飲んだ。世界一の実力者への謙遜と、おそらく零弥がこれから言うであろう言葉への疑問と予測が、ユミを緊張させた。
「第一位は……正体不明なんだ」
「……え?」
正体不明。
つまり、何者かわからないということだ。
第一位に、認定しておきながら、正体がわからないと零弥は言っている。
「……どういうこと?どうして正体も掴めないまま一位に認定するようなことをしたの?」
「詳しい経緯は俺も知らない。ただ、世界で起こる大事件、実力者が殺害されるような事件で、手口が全く同じ事、現場に一つのメッセージを置くことから、同一人物と認められたらしいな。ちなみに、その単語は、hiderays。『hiderays』と読むらしい」
「どういう意味なんだろう?そんな言葉ってあったっけ?」
ユミの問いかけに対して、零弥は全く答えなかった。
「そして、そいつは光の魔術を得意とし、現場には光子がよく見つかるそうだ。そこから人々はこう呼ぶ──」
「──『幻影の暗殺者』と」
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