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アビスフリード争奪戦
幻影 ~phantom~ ⑩中編
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この時、日本時間にして午後6時。成川流雅はディスプレイを目の前にしていた。
画面にはプログラムの羅列、乗っ取った監視カメラの映像、そして、とあるアドレスが表示されている。
「……予定通り。彼もそろそろ動き出す頃」
映像は空港の搭乗口を映し出す。沢山の人々が往来する玄関口。その中に、赤い髪を備えた女性が通りすぎていくのがハッキリと映っていた。
「これか……彼が言っていたのは。極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイ。まさかメイドの中に紛れ混んでいたとは……大胆にも程がある」
かつてリーピタン王国の宮殿でメイドとして立ち振舞い、零弥達を案内した彼女は、髪型もメイクも変えて、日本に侵入していた。
「……後は任せた。手配したなら、責任を持って処理してほしいね」
そう言って流雅は、動画をアドレスへとドラッグした。
キーボードを叩く音だけが部屋の中を木霊する。
「あぁっ!」
魔術の応戦も空しく、男は光の刃の餌食になった。
単身突っ込む零弥だが、傷は一切追わない。『命は賭けない』。ユミに向かって放った言葉を軽々しく破りはしない。それだけの自信があるのだ。
構成員も多量の魔術を放つ。オーソドックスな魔力弾の攻撃だけではなく、結界を張ったり、回復を適宜発動したりと、それなりに工夫した戦いを繰り広げた。
だが、当たらなければ効きはしない。
魔力の流れ、魔術の発動、魔力弾の軌道。全てが見える。それぞれが糸を引くように動き、魔術を形作る。その様子がハッキリと見えるのだ。
零弥の右目が紅く染まる。
光子剣が次々と構成員を捉えていく。闇の中では暴れまわる生き物のようだ。
「総員、放て!」
階段を登ると、そこには構成員が待ち構えていた。あちこちに魔方陣が現れるだけでなく、機関銃まで構えていた。魔術だけには頼らず、物理的手段にも手を出していたのだ。
一斉に放たれる弾丸。
零弥は一気に駆け出した!
弾丸から逃げる様に、自身を重力のベクトルを変える。壁蹴り、地面を滑るように移動し、俊敏な移動は、構成員の弾丸を捉えさせなかった。
そうして、空中に舞う零弥は、構成員が存在する空間の重力を変える。
「グアァァッ!」
一気に押さえつけられれば、すぐに動けなくなってしまう。立ち上がるのも難しい。
ただ、自身も直接叩きにいくので、この操作は数秒間のみだった。しかし、長い数秒間。構成員全てを崩すのには十分すぎる。
光子剣が再び暴れだす。今回は容赦はしない。
向かって来る者は全員殺す。彼らを残してはいけない。そう考えたならば、零弥も覚悟を決めている。
光る。鮮血が散る。
次々と斬っていくその様は、敵からしたらどのように映っただろうか。おそらく、単なる敵ではすまなかっただろう。
そうして、このフロアは残り一人。
「うっ……ウアァァァァ!」
理性を失い、闇雲に機関銃を放つしかなかった。零弥は避けようとはしない。刃が全て凪ぎ払った。
刻々と、零弥が近づいていく。
「ヒィィィィッ!」
近づいていくにつれ、さらに怯える男は、魔力で作り上げたナイフで切りつけようとした。
それも、全く脅威ではない。光子剣で叩く。武器破壊して斬る。それだけだ。
最後の男も絶命した。
その前段階で、とあるやり取りがあったりする。
「……少佐、これは?」
「……何処から届いたんだ?」
国防軍のデータベース。司令塔が集まるこの空間は、軍の中でも限られたメンバーのみが知っている。
少佐の黒尾も、一応この作戦の中心メンバーだ。
「明らかに攻撃だろう!悠長に受け取れるものではない!速やかに特定しろ」
このアンタッチャブルな空間に、とあるメッセージが届いた。一般とは比べ物にならないほど強固なセキュリティを突破して。
「ですが、こう書かれていまして……」
「何……?」
隊員の言葉に、黒尾も覗き込んだ。
「This is the best present you wants……」
隊員がメッセージをスライドさせる。
「Failnaught is here……!」
黒尾は思わず、息を詰まらせた。
「クラッキングの可能性は?」
「……分析したところ、異常はありません。重大なプログラムが含まれている可能性も低いでしょう」
国防軍ともなると、メッセージに仕組まれたウイルス等はすぐに関知できる。今回も、すでにスキャンはかけている。
「と言っても、差出人がわからないままじゃあなぁ……」
黒尾が後頭部に手を当てる。判断にも困っているのだ。うーん、と唸っていると、背後から司令の声が聞こえた。
「そのファイルを開いて下さい」
放ったのは国防軍大佐、加賀沢士信。この作戦の総司令官でもある。
国防軍らしい屈強な体つきを持たないが、隊を率いるオーラが溢れている。
その男が、わざわざ指令部に降りてきたのだ。
「大佐……!」
黒尾を含む隊員は加賀沢に注目、敬礼した。
「そのファイルにはおそらく重要な情報が眠っているでしょう。我が軍の、このセキュリティを突破してきた。簡単に見過ごす訳には行きません」
「しかし、相当な腕を持ち合わせたからとして、そのメッセージに信憑性を持つことは確定できますか?いくら何でも、一般人の情報に乗っかるのも、些か危険性がございます」
黒尾も簡単に引き下がれない。
「……ならば、見る外無いでしょう。我々も今は情報が欲しい。もしかしたら、送り主もこの件にも関わっているかもしれませんから」
「……」
加賀沢は危険性を加味した上で敢えて開くと言う。確かに、情報はいくらあっても足りない。黒尾も実際、このファイルを確かめたいと言う希望はあった。だが、開いたところで、有益な情報は得られるのだろうか?そういった疑問が浮かんだままだった。
「わかりました。開けましょう。しかしセキュリティを突破したことは、最悪、軍への攻撃とも見なされます。送り主の追跡も徹底いたします」
「よろしいでしょう。では」
黒尾の条件付きの承諾に、加賀沢も認可した。
黒尾が命じると、隊員が恐る恐るファイルを開く。
そこには、とある動画が存在した。
国防軍の極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイの顔写真と、日本行きの登場ゲートの監視カメラに映った、彼女の映像が。
「リーピタン王国の映像?やはりこちらに向かっていたのか……!」
「この航空機の到着時刻は?」
加賀沢が冷静に質問する。
対して、数秒を置いて隊員が回答した。
「後数時間で成田に到着します!」
「やはりか……」
顎を撫でて思案する加賀沢。次のプランは既に立っている。
「総員、命令する」
その瞬間、流雅のハッキングに混乱する場が一気に静まった。
「ただいまより、現場にこの事を伝え、作戦を開始する。目標の入国後、派遣した隊員を追跡させる。そこで、極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイを確保、または始末せよ」
「はっ!」
残りの隊員が、一斉に敬礼した。
そして、直ちに行動に移る。
「少佐」
「はっ」
その人混みの中、加賀沢が黒尾を呼ぶ。
「手配犯は実力者の可能性があります。確保は難しいでしょう。最悪でも、一般市民に影響を与えてはならない。そこで、『アサナギ』を出動させる。宜しいですね?」
「……!了解」
黒尾は何も言い返せなかった。こうなることは予測できていたからだ。
しかし、彼を行かせることには納得行かないままだった。
(すまない。また手を汚させてしまった)
後悔の念を差し置いて、作戦は実行された。
成田。彼はそこで待っていた。
第八位、新井和希。上層部の指令通り、待機場所で準備をする。
彼には一つ、大切な仕事道具があった。
小太刀、というには刃が細い。極論、アイスピックと言っても過言ではない。鋭利な刃を携えたこの小太刀こそ、彼を第八位たらしめる最大の武器だ。
和希は、その小太刀を確かめるように握る。感触は良好。今日も戦えそうだ。
だが、この仕事もあまり乗り気ではない。
「結局、来てしまった……黒尾さん、本当に大丈夫なんだろうか……?」
和希の出征には反対の立場を取った。表向きはそうでなかろうと、人は態度として現れ、いつかは噂として知れ渡っていく。黒尾の進退にも関わるだろう。
「僕はどうするべきだったのか。黒尾さんの言うとおり、退けばよかったのか。いや、そんなことは出来ない。選べないだろう」
一度決断したからには、この任務は遂行しなければならない。色々世話になった彼のためだけでなく、自分自身のためにも。
それでも、しこりは残る。
「……僕はこの力を持って生まれた。その日から、この運命は決まっていたのかもしれない。だけど……」
ピリリリリ……
「!?」
通信機に受信が入った。
「はい、こちらアサナギ」
朝凪。これが彼に与えられたコードネーム。
「ただいま、目標の位置を確認。至急◯◯ビル屋上に移動せよ。ビルは既に手配済みだ」
「了解」
命令通り、彼は動き出した。
画面にはプログラムの羅列、乗っ取った監視カメラの映像、そして、とあるアドレスが表示されている。
「……予定通り。彼もそろそろ動き出す頃」
映像は空港の搭乗口を映し出す。沢山の人々が往来する玄関口。その中に、赤い髪を備えた女性が通りすぎていくのがハッキリと映っていた。
「これか……彼が言っていたのは。極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイ。まさかメイドの中に紛れ混んでいたとは……大胆にも程がある」
かつてリーピタン王国の宮殿でメイドとして立ち振舞い、零弥達を案内した彼女は、髪型もメイクも変えて、日本に侵入していた。
「……後は任せた。手配したなら、責任を持って処理してほしいね」
そう言って流雅は、動画をアドレスへとドラッグした。
キーボードを叩く音だけが部屋の中を木霊する。
「あぁっ!」
魔術の応戦も空しく、男は光の刃の餌食になった。
単身突っ込む零弥だが、傷は一切追わない。『命は賭けない』。ユミに向かって放った言葉を軽々しく破りはしない。それだけの自信があるのだ。
構成員も多量の魔術を放つ。オーソドックスな魔力弾の攻撃だけではなく、結界を張ったり、回復を適宜発動したりと、それなりに工夫した戦いを繰り広げた。
だが、当たらなければ効きはしない。
魔力の流れ、魔術の発動、魔力弾の軌道。全てが見える。それぞれが糸を引くように動き、魔術を形作る。その様子がハッキリと見えるのだ。
零弥の右目が紅く染まる。
光子剣が次々と構成員を捉えていく。闇の中では暴れまわる生き物のようだ。
「総員、放て!」
階段を登ると、そこには構成員が待ち構えていた。あちこちに魔方陣が現れるだけでなく、機関銃まで構えていた。魔術だけには頼らず、物理的手段にも手を出していたのだ。
一斉に放たれる弾丸。
零弥は一気に駆け出した!
弾丸から逃げる様に、自身を重力のベクトルを変える。壁蹴り、地面を滑るように移動し、俊敏な移動は、構成員の弾丸を捉えさせなかった。
そうして、空中に舞う零弥は、構成員が存在する空間の重力を変える。
「グアァァッ!」
一気に押さえつけられれば、すぐに動けなくなってしまう。立ち上がるのも難しい。
ただ、自身も直接叩きにいくので、この操作は数秒間のみだった。しかし、長い数秒間。構成員全てを崩すのには十分すぎる。
光子剣が再び暴れだす。今回は容赦はしない。
向かって来る者は全員殺す。彼らを残してはいけない。そう考えたならば、零弥も覚悟を決めている。
光る。鮮血が散る。
次々と斬っていくその様は、敵からしたらどのように映っただろうか。おそらく、単なる敵ではすまなかっただろう。
そうして、このフロアは残り一人。
「うっ……ウアァァァァ!」
理性を失い、闇雲に機関銃を放つしかなかった。零弥は避けようとはしない。刃が全て凪ぎ払った。
刻々と、零弥が近づいていく。
「ヒィィィィッ!」
近づいていくにつれ、さらに怯える男は、魔力で作り上げたナイフで切りつけようとした。
それも、全く脅威ではない。光子剣で叩く。武器破壊して斬る。それだけだ。
最後の男も絶命した。
その前段階で、とあるやり取りがあったりする。
「……少佐、これは?」
「……何処から届いたんだ?」
国防軍のデータベース。司令塔が集まるこの空間は、軍の中でも限られたメンバーのみが知っている。
少佐の黒尾も、一応この作戦の中心メンバーだ。
「明らかに攻撃だろう!悠長に受け取れるものではない!速やかに特定しろ」
このアンタッチャブルな空間に、とあるメッセージが届いた。一般とは比べ物にならないほど強固なセキュリティを突破して。
「ですが、こう書かれていまして……」
「何……?」
隊員の言葉に、黒尾も覗き込んだ。
「This is the best present you wants……」
隊員がメッセージをスライドさせる。
「Failnaught is here……!」
黒尾は思わず、息を詰まらせた。
「クラッキングの可能性は?」
「……分析したところ、異常はありません。重大なプログラムが含まれている可能性も低いでしょう」
国防軍ともなると、メッセージに仕組まれたウイルス等はすぐに関知できる。今回も、すでにスキャンはかけている。
「と言っても、差出人がわからないままじゃあなぁ……」
黒尾が後頭部に手を当てる。判断にも困っているのだ。うーん、と唸っていると、背後から司令の声が聞こえた。
「そのファイルを開いて下さい」
放ったのは国防軍大佐、加賀沢士信。この作戦の総司令官でもある。
国防軍らしい屈強な体つきを持たないが、隊を率いるオーラが溢れている。
その男が、わざわざ指令部に降りてきたのだ。
「大佐……!」
黒尾を含む隊員は加賀沢に注目、敬礼した。
「そのファイルにはおそらく重要な情報が眠っているでしょう。我が軍の、このセキュリティを突破してきた。簡単に見過ごす訳には行きません」
「しかし、相当な腕を持ち合わせたからとして、そのメッセージに信憑性を持つことは確定できますか?いくら何でも、一般人の情報に乗っかるのも、些か危険性がございます」
黒尾も簡単に引き下がれない。
「……ならば、見る外無いでしょう。我々も今は情報が欲しい。もしかしたら、送り主もこの件にも関わっているかもしれませんから」
「……」
加賀沢は危険性を加味した上で敢えて開くと言う。確かに、情報はいくらあっても足りない。黒尾も実際、このファイルを確かめたいと言う希望はあった。だが、開いたところで、有益な情報は得られるのだろうか?そういった疑問が浮かんだままだった。
「わかりました。開けましょう。しかしセキュリティを突破したことは、最悪、軍への攻撃とも見なされます。送り主の追跡も徹底いたします」
「よろしいでしょう。では」
黒尾の条件付きの承諾に、加賀沢も認可した。
黒尾が命じると、隊員が恐る恐るファイルを開く。
そこには、とある動画が存在した。
国防軍の極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイの顔写真と、日本行きの登場ゲートの監視カメラに映った、彼女の映像が。
「リーピタン王国の映像?やはりこちらに向かっていたのか……!」
「この航空機の到着時刻は?」
加賀沢が冷静に質問する。
対して、数秒を置いて隊員が回答した。
「後数時間で成田に到着します!」
「やはりか……」
顎を撫でて思案する加賀沢。次のプランは既に立っている。
「総員、命令する」
その瞬間、流雅のハッキングに混乱する場が一気に静まった。
「ただいまより、現場にこの事を伝え、作戦を開始する。目標の入国後、派遣した隊員を追跡させる。そこで、極秘指名手配犯、アネイザ・ビューネイを確保、または始末せよ」
「はっ!」
残りの隊員が、一斉に敬礼した。
そして、直ちに行動に移る。
「少佐」
「はっ」
その人混みの中、加賀沢が黒尾を呼ぶ。
「手配犯は実力者の可能性があります。確保は難しいでしょう。最悪でも、一般市民に影響を与えてはならない。そこで、『アサナギ』を出動させる。宜しいですね?」
「……!了解」
黒尾は何も言い返せなかった。こうなることは予測できていたからだ。
しかし、彼を行かせることには納得行かないままだった。
(すまない。また手を汚させてしまった)
後悔の念を差し置いて、作戦は実行された。
成田。彼はそこで待っていた。
第八位、新井和希。上層部の指令通り、待機場所で準備をする。
彼には一つ、大切な仕事道具があった。
小太刀、というには刃が細い。極論、アイスピックと言っても過言ではない。鋭利な刃を携えたこの小太刀こそ、彼を第八位たらしめる最大の武器だ。
和希は、その小太刀を確かめるように握る。感触は良好。今日も戦えそうだ。
だが、この仕事もあまり乗り気ではない。
「結局、来てしまった……黒尾さん、本当に大丈夫なんだろうか……?」
和希の出征には反対の立場を取った。表向きはそうでなかろうと、人は態度として現れ、いつかは噂として知れ渡っていく。黒尾の進退にも関わるだろう。
「僕はどうするべきだったのか。黒尾さんの言うとおり、退けばよかったのか。いや、そんなことは出来ない。選べないだろう」
一度決断したからには、この任務は遂行しなければならない。色々世話になった彼のためだけでなく、自分自身のためにも。
それでも、しこりは残る。
「……僕はこの力を持って生まれた。その日から、この運命は決まっていたのかもしれない。だけど……」
ピリリリリ……
「!?」
通信機に受信が入った。
「はい、こちらアサナギ」
朝凪。これが彼に与えられたコードネーム。
「ただいま、目標の位置を確認。至急◯◯ビル屋上に移動せよ。ビルは既に手配済みだ」
「了解」
命令通り、彼は動き出した。
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