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異端児達の集結
異端児達の入学⑧中編
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「あのストラップさぁ、とてもきれいだよね。球体のは当たり前に売られてるけど、あれだけは特別だったよ。」
「そうですか…?結構付近の店で手に入りましたが…」
亜芽は表情を崩さない。あくまで冷静に、より冷静に答える。
しかし零弥はあきらめない。これまで以上に感覚を研ぎ澄ませる。
零弥は目が良い。
視覚をフルで活用すれば、ミリ単位の変化も見逃さない。
「きれいだと思って買ったのですが…やはりそこまで大事には思いませんね。値段も200円程度の安物ですし…」
「へぇ…ストラップって200円で買えるんだ…ユミちゃんも何か買ってみたら?」
「そうよね…でも、そのストラップ見た目高そうなんだけど…」
「そんなこと…無いですよ…」
……!?
ずっと観察を零弥が遂に手がかりを見つけた。
ストラップについて攻められた亜芽が右肩をミリ単位ですくめたのだ。これは右手に力が入っている証拠。恐らく、ストラップについて何か知られたくない情報が込められているのだろう。
零弥は隣に座る流雅のズボンをつまむ。これは話の転換を望むサインであり、反対側の亜芽とユミにはテーブルが死角となって、自然な状態では確認することが出来ない。
事前に深すぎる質問を禁止していたが、流石に浅すぎれば情報を発見することは出来ない。
ならば、情報を発見した時点ですぐに話題を転換すれば、よほどの事がなければ作戦は想定通りに進む…はずだ。
「そういえば、みんな何で星校受けたの?」
流雅が、零弥の指示通りに話題を転換する。今回は志望理由についてだ。
全体に質問する振りをして亜芽から情報を引き出そうとする。
「家から近いから。その一択だ。」
零弥は亜芽から長く目を離しすぎないようにして流雅に答える。
「ユミちゃんは?」
「私は…自由だから?かなぁ。中学校の頃は校則とか結構苦痛だったし。点数ギリギリで受けたけど」
ユミが苦笑いしながら答える。
星校に受かる時点でそこそこ成績は良い方だが、零弥や流雅には及ばない。しかし、星校に入学できただけでも満足のようだ。
「月島は?」
話のマンネリ化を防ぐため、今度は流雅への質問を飛ばして、零弥から亜芽に質問をする。
実質このペアの初めての対話になるが、 無表情であまり感情を表に出さないところが共通していたためか、怖がったりすることもなく、淡々と亜芽は返答した。
「ここぐらいしか…行くようなところが無かったから…です」
「ここしかなかった?星校なのにか?」
私立校を受けるならあり得る話だが、一定の成績が無いと入学を認められない星校ならば話は別である。
授業料は公立校とさほど変わらないが、しかし比べれば高い。
何か理由があるはずなのだが…と、零弥は疑った。
「近所に高校が無いんです。一番近い…訳では無い…ですが、校則とか、校風とか、自分でも通いやすいかな…と」
「月島さんって、どこから通ってるの?僕はアパートから登校してるし… 零弥くんは僕とは別のアパートに住んでるし、ユミちゃんは僕より少し遠い一軒家から通ってるんだけど…」
「ここから…は遠いと思います…けど、三十分ぐらい歩いたところのアパートを借りてます。これからも歩いて通うつもりですが、やはり距離がありますね…」
「何でみんなアパート住まいなのよ…」
一人一軒家に住む疎外感をユミは覚えた。
「一人暮らしに一軒家は大きすぎるからだ」
「狭い方が居心地が良いからかな」
零弥と流雅がユミにその理由を冷たく言う。
「なぁ、月島。お前何で耳当てとかこの季節にしてるんだ?流石に暑いだろ」
今度は服装に着目する。
全体的に肌が隠れており、耳まで隠している。しかし、厚着では無いようだ。
「それは…昔から使ってるから…」
なるほど、昔からの愛着ゆえに手放せないということか。それならば、わざわざ星校を選んだ理由に結びつく。
しかし、全身が完全に布にくるまれた姿はいささか不自然な雰囲気を匂わせる。
「星校は成績さえ良ければ服装なんてどうでも良いからねぇ。こんな異質な校則を作って、よく批判に耐えられたよね」
「生徒に人気があれば口を閉じざるを得ないんじゃない?」
私立校は、成績の悪いかよいかで別れるが、それよりも生徒の素行によって評価が別れる。
しかし、服装など、成績に影響はないとこの学校が証明している。
「かなりの人気校だからな。競争率も高めだが…」
「まぁ、大体の子が余裕で受かるように調整するんだけどねー」
「ギクッ」
流雅の当たり前の発言がユミに鋭く突き刺さった。
人当たりが悪いだけで素行は問題ない零弥と、面接では完璧に回答する流雅は文句なしで受けたのだが、ユミは点数が若干足りなかった。
しかし、受検のためのテストで、なんと大逆転を起こし、受けられるボーダーラインギリギリを越えたのだ。
しかも、受験者の中で零弥達と同じ中学出身は他にはいないため、実質3位ということになる。
このテストで泣く生徒はいたが、結局ユミは受検し、見事合格した。
「そういえば、流雅は何で受けたのよ?」
「色々あるけど…顔見知りや先輩がいないことかな。やっぱりプレッシャー感じるし」
ほとんど適当な回答である。
「そうですか…?結構付近の店で手に入りましたが…」
亜芽は表情を崩さない。あくまで冷静に、より冷静に答える。
しかし零弥はあきらめない。これまで以上に感覚を研ぎ澄ませる。
零弥は目が良い。
視覚をフルで活用すれば、ミリ単位の変化も見逃さない。
「きれいだと思って買ったのですが…やはりそこまで大事には思いませんね。値段も200円程度の安物ですし…」
「へぇ…ストラップって200円で買えるんだ…ユミちゃんも何か買ってみたら?」
「そうよね…でも、そのストラップ見た目高そうなんだけど…」
「そんなこと…無いですよ…」
……!?
ずっと観察を零弥が遂に手がかりを見つけた。
ストラップについて攻められた亜芽が右肩をミリ単位ですくめたのだ。これは右手に力が入っている証拠。恐らく、ストラップについて何か知られたくない情報が込められているのだろう。
零弥は隣に座る流雅のズボンをつまむ。これは話の転換を望むサインであり、反対側の亜芽とユミにはテーブルが死角となって、自然な状態では確認することが出来ない。
事前に深すぎる質問を禁止していたが、流石に浅すぎれば情報を発見することは出来ない。
ならば、情報を発見した時点ですぐに話題を転換すれば、よほどの事がなければ作戦は想定通りに進む…はずだ。
「そういえば、みんな何で星校受けたの?」
流雅が、零弥の指示通りに話題を転換する。今回は志望理由についてだ。
全体に質問する振りをして亜芽から情報を引き出そうとする。
「家から近いから。その一択だ。」
零弥は亜芽から長く目を離しすぎないようにして流雅に答える。
「ユミちゃんは?」
「私は…自由だから?かなぁ。中学校の頃は校則とか結構苦痛だったし。点数ギリギリで受けたけど」
ユミが苦笑いしながら答える。
星校に受かる時点でそこそこ成績は良い方だが、零弥や流雅には及ばない。しかし、星校に入学できただけでも満足のようだ。
「月島は?」
話のマンネリ化を防ぐため、今度は流雅への質問を飛ばして、零弥から亜芽に質問をする。
実質このペアの初めての対話になるが、 無表情であまり感情を表に出さないところが共通していたためか、怖がったりすることもなく、淡々と亜芽は返答した。
「ここぐらいしか…行くようなところが無かったから…です」
「ここしかなかった?星校なのにか?」
私立校を受けるならあり得る話だが、一定の成績が無いと入学を認められない星校ならば話は別である。
授業料は公立校とさほど変わらないが、しかし比べれば高い。
何か理由があるはずなのだが…と、零弥は疑った。
「近所に高校が無いんです。一番近い…訳では無い…ですが、校則とか、校風とか、自分でも通いやすいかな…と」
「月島さんって、どこから通ってるの?僕はアパートから登校してるし… 零弥くんは僕とは別のアパートに住んでるし、ユミちゃんは僕より少し遠い一軒家から通ってるんだけど…」
「ここから…は遠いと思います…けど、三十分ぐらい歩いたところのアパートを借りてます。これからも歩いて通うつもりですが、やはり距離がありますね…」
「何でみんなアパート住まいなのよ…」
一人一軒家に住む疎外感をユミは覚えた。
「一人暮らしに一軒家は大きすぎるからだ」
「狭い方が居心地が良いからかな」
零弥と流雅がユミにその理由を冷たく言う。
「なぁ、月島。お前何で耳当てとかこの季節にしてるんだ?流石に暑いだろ」
今度は服装に着目する。
全体的に肌が隠れており、耳まで隠している。しかし、厚着では無いようだ。
「それは…昔から使ってるから…」
なるほど、昔からの愛着ゆえに手放せないということか。それならば、わざわざ星校を選んだ理由に結びつく。
しかし、全身が完全に布にくるまれた姿はいささか不自然な雰囲気を匂わせる。
「星校は成績さえ良ければ服装なんてどうでも良いからねぇ。こんな異質な校則を作って、よく批判に耐えられたよね」
「生徒に人気があれば口を閉じざるを得ないんじゃない?」
私立校は、成績の悪いかよいかで別れるが、それよりも生徒の素行によって評価が別れる。
しかし、服装など、成績に影響はないとこの学校が証明している。
「かなりの人気校だからな。競争率も高めだが…」
「まぁ、大体の子が余裕で受かるように調整するんだけどねー」
「ギクッ」
流雅の当たり前の発言がユミに鋭く突き刺さった。
人当たりが悪いだけで素行は問題ない零弥と、面接では完璧に回答する流雅は文句なしで受けたのだが、ユミは点数が若干足りなかった。
しかし、受検のためのテストで、なんと大逆転を起こし、受けられるボーダーラインギリギリを越えたのだ。
しかも、受験者の中で零弥達と同じ中学出身は他にはいないため、実質3位ということになる。
このテストで泣く生徒はいたが、結局ユミは受検し、見事合格した。
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