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異端児達の集結
狂騒乱舞のダークサイド③後編
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「クソっ…何だコイツ」
最初に襲いかかり見事に返り討ちにされた男が、絞り出したような声で状況を理解しようとする。
「何だと言われれば……そうね、これを見ればわかるんじゃない?」
ユミはポケットから端末を取り出すと、あるページを開き、男達に見せつける。
「それは……まさか、抑制師の認定証!?」
「そう!一般の女子高生が地方の警察やってるって、また面白い話でしょ」
近年、日本国内で増え続けている犯罪の内、能力を利用した犯罪や、能力持ちの戦闘行為が目立っている。一部の犯罪ならまだしも、戦闘が絡んでしまう部類に入る犯罪が増加しているため、一般的に配置されている警官だけでは手に負えなくなったのだ。
このような事態に対し、政府は十数年前より、抑制師を新設。日常生活に紛れ、犯行を現行犯で止めるというのだ。
抑制師は、端的に言えば戦闘専門の警察と言えば分かりやすいだろう。だが、実際には警察とは切り離され、役職は全く別物扱いである。しかし、場合によっては捜査に加わる事もあるため、一概に肯定できることではない。
もちろん、抑制師の資格を得るためには規定の訓練が必要であり、それには三年間を要する。
「この…ふざけやがって!」
この一言を引き金に、次々と男達が殴りにかかる。
先ほど倒された男を除き、残りは四人。
一人目は顔面を殴りにかかる。それに対して、体制を一瞬で低くし、拳をかわした後に鳩尾に一発。
二人目は右足を反時計回りに大きく振り回す。それに対して、左手で受け流すようにつかんだ後、軸足となっている左足をユミの右足で払いのけ、転ばせる。
三人目は、一度ジャンプした後に、上から覆い被さるように襲い掛かる。それに対して、ユミは反撃せずに軽くよけ、男は勢い余って転ぶ。
四人目は、不意をつくようにユミの右手首をつかみ、投げようとする。それに対して、建物の壁に足をつけ、男を持ち上げ、落ちると同時にへたりこむ男達へと投げ、しっかり着地した。
「……んまぁ、あんな奴らと一緒にしてもらいたくはないんだけどね……」
結局、ユミは武器を一切使わず、男達を撃退したのであった。
ちょうどその時、パトカーのサイレンの声が聞こえてきた。
「まずい……サツが来やがった……」
そんなことを言いつつも、ユミから逃れることなんてできるはずもない。
「抑制師相崎悠海です。通報の通り、五人の男を確保しました。詳しい状況については、彼女に聞いてください」
ユミは今やって来た警官に事情を説明しながら、一瞬だけ襲われていた女性に視線を向ける。
「ご協力、感謝します」
警官はそう答えながら右手を挙げ、敬礼する。
抑制師は元々、戦闘を目的として作られた役職。犯人を撃退したユミは、もうここに残る必要性などなかった。
事件の根本的解決は警官の方に任せ、自分は足早にその場を後にした。
「抑制師……確かにそんな事を書いていたような気がする……」
部活の勧誘や、授業の欠席など、抑制師である以上、それは避けられないことだ。
それを考慮して、願書を出す際にはっきりと記述していたはずなのだが、やはり見落としていたらしい。
「アイツは訓練時代では恐ろしいほどの実力を示しています。だからこそ、中学三年生から抑制師として活動している」
「ちょっと待って、それとあなたに何の関係があるの?」
紗亜矢が首をかしげて問いかける。
「先ほど申し上げたように、彼女は中学三年生から活動しています。また、そのキャリアも一年間と浅すぎる。そんな者に一人で仕事をさせるわけにはいきません」
零弥は淡々と説明を続ける。
「自分は相崎悠海をサポートしているんです」
「抑制師のサポート!?そんな事をただの一般人が!?」
紗亜矢は目を丸くして驚く。
「もちろん自分はそれなりの訓練をしていますが」
零弥は慌てることなく補足する。
衝撃の事実を突きつけられ、生徒会入りを拒否された紗亜矢はしばらく熟考した後、反証材料が無いことを悟ると、あっけなく引き下がった。
「そうね……それなら仕方ないわね。何か質問とかある?」
意外な返答が帰ってきたので少し驚いたが、零弥は一つだけ聞くことにした。
「それではメンバーだけでも、聞くとしましょうか」
零弥は、ふと沸いてきた質問を紗亜矢にぶつけた。
「メンバー?いいわよ。
まず、私、会長の霧島紗亜矢。
副会長の穹加未藍那。
書記の茜沢奈緒。
会計の白峰摩美。
庶務の柊早奈英。
最後に……副会長の新井和希君よ」
「!?」
最後のメンバーに零弥は驚きを隠せなかった。
「?…どうかしたの?」
「あっ……いいえ、何も……」
零弥は何時にもなく軽く取り乱してしまったが、紗亜矢には重大に映らなかったようだ。
「ありがとうございました。自分はこれで、失礼します」
零弥が席を立つ。
「礼を言うのはこっちよ。こちらこそありがとうね。零弥くん」
最後に意味深なことを聞いた気がしなくもなかったが、零弥は軽く受け流した。
最初に襲いかかり見事に返り討ちにされた男が、絞り出したような声で状況を理解しようとする。
「何だと言われれば……そうね、これを見ればわかるんじゃない?」
ユミはポケットから端末を取り出すと、あるページを開き、男達に見せつける。
「それは……まさか、抑制師の認定証!?」
「そう!一般の女子高生が地方の警察やってるって、また面白い話でしょ」
近年、日本国内で増え続けている犯罪の内、能力を利用した犯罪や、能力持ちの戦闘行為が目立っている。一部の犯罪ならまだしも、戦闘が絡んでしまう部類に入る犯罪が増加しているため、一般的に配置されている警官だけでは手に負えなくなったのだ。
このような事態に対し、政府は十数年前より、抑制師を新設。日常生活に紛れ、犯行を現行犯で止めるというのだ。
抑制師は、端的に言えば戦闘専門の警察と言えば分かりやすいだろう。だが、実際には警察とは切り離され、役職は全く別物扱いである。しかし、場合によっては捜査に加わる事もあるため、一概に肯定できることではない。
もちろん、抑制師の資格を得るためには規定の訓練が必要であり、それには三年間を要する。
「この…ふざけやがって!」
この一言を引き金に、次々と男達が殴りにかかる。
先ほど倒された男を除き、残りは四人。
一人目は顔面を殴りにかかる。それに対して、体制を一瞬で低くし、拳をかわした後に鳩尾に一発。
二人目は右足を反時計回りに大きく振り回す。それに対して、左手で受け流すようにつかんだ後、軸足となっている左足をユミの右足で払いのけ、転ばせる。
三人目は、一度ジャンプした後に、上から覆い被さるように襲い掛かる。それに対して、ユミは反撃せずに軽くよけ、男は勢い余って転ぶ。
四人目は、不意をつくようにユミの右手首をつかみ、投げようとする。それに対して、建物の壁に足をつけ、男を持ち上げ、落ちると同時にへたりこむ男達へと投げ、しっかり着地した。
「……んまぁ、あんな奴らと一緒にしてもらいたくはないんだけどね……」
結局、ユミは武器を一切使わず、男達を撃退したのであった。
ちょうどその時、パトカーのサイレンの声が聞こえてきた。
「まずい……サツが来やがった……」
そんなことを言いつつも、ユミから逃れることなんてできるはずもない。
「抑制師相崎悠海です。通報の通り、五人の男を確保しました。詳しい状況については、彼女に聞いてください」
ユミは今やって来た警官に事情を説明しながら、一瞬だけ襲われていた女性に視線を向ける。
「ご協力、感謝します」
警官はそう答えながら右手を挙げ、敬礼する。
抑制師は元々、戦闘を目的として作られた役職。犯人を撃退したユミは、もうここに残る必要性などなかった。
事件の根本的解決は警官の方に任せ、自分は足早にその場を後にした。
「抑制師……確かにそんな事を書いていたような気がする……」
部活の勧誘や、授業の欠席など、抑制師である以上、それは避けられないことだ。
それを考慮して、願書を出す際にはっきりと記述していたはずなのだが、やはり見落としていたらしい。
「アイツは訓練時代では恐ろしいほどの実力を示しています。だからこそ、中学三年生から抑制師として活動している」
「ちょっと待って、それとあなたに何の関係があるの?」
紗亜矢が首をかしげて問いかける。
「先ほど申し上げたように、彼女は中学三年生から活動しています。また、そのキャリアも一年間と浅すぎる。そんな者に一人で仕事をさせるわけにはいきません」
零弥は淡々と説明を続ける。
「自分は相崎悠海をサポートしているんです」
「抑制師のサポート!?そんな事をただの一般人が!?」
紗亜矢は目を丸くして驚く。
「もちろん自分はそれなりの訓練をしていますが」
零弥は慌てることなく補足する。
衝撃の事実を突きつけられ、生徒会入りを拒否された紗亜矢はしばらく熟考した後、反証材料が無いことを悟ると、あっけなく引き下がった。
「そうね……それなら仕方ないわね。何か質問とかある?」
意外な返答が帰ってきたので少し驚いたが、零弥は一つだけ聞くことにした。
「それではメンバーだけでも、聞くとしましょうか」
零弥は、ふと沸いてきた質問を紗亜矢にぶつけた。
「メンバー?いいわよ。
まず、私、会長の霧島紗亜矢。
副会長の穹加未藍那。
書記の茜沢奈緒。
会計の白峰摩美。
庶務の柊早奈英。
最後に……副会長の新井和希君よ」
「!?」
最後のメンバーに零弥は驚きを隠せなかった。
「?…どうかしたの?」
「あっ……いいえ、何も……」
零弥は何時にもなく軽く取り乱してしまったが、紗亜矢には重大に映らなかったようだ。
「ありがとうございました。自分はこれで、失礼します」
零弥が席を立つ。
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