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辱め
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街の喧騒が聞こえる。
馬車の音、喧嘩の声、荷物を下ろす音
朝が来たことを伝える音。
重い瞼を開く。
視界に映るのは、見覚えのない天井。
豪華な調度品の置かれた知らない部屋。
一瞬、自分がまだ夢の中にいるのかと思った。
けれど、すぐに現実が押し寄せる。貴族通りにある我が屋敷に、こんな喧騒が聞こえるはずがないのに。ここは、どこだ?
「アディ、起きたか?」
低く優しい声。
「心配したぞ。無理させてごめんな?」
聞き慣れた声音に、意識が少しずつ覚醒する。
「もう昼だが、朝飯用意したから、ここで食べるか?」
部屋の中にいたイーライが、俺の起床に気づいて近づいてくる。
長い脚で、ゆったりとした足取りで。その姿を見て、ようやく俺は自分がどこにいるのかを理解した。
「ああ、いただくよ。」
「朝飯、持ってこさせるから、少し待っててくれ。」
そう言うと、イーライはゆっくりと手を離し、部屋を出て行った。
今のうちに、お手洗いを済ませておこう。そう思って立ち上がろうとした。……ふと違和感を覚える。
「ん?……なんで、裸?」
視線を下ろすと、一糸まとわぬ自分の身体がそこにあった。
あれ、寝間着は?と疑問が浮かんだその瞬間、尻の奥に異物感。
……なにか、入ってる?
ゾクリと悪寒が走る。
恐る恐る、尻に手を伸ばした。
すると長い尻尾が、俺の尻から伸びているのが分かった。
「えっ……魔物?それともネズミ?」
理解が追いつかない。
「なんで俺の尻の中に入りやがった!?」
背筋が総毛立つ。悪寒が全身を駆け巡った。
「ひっ……!」
パニックになりながら尻尾を掴んで引っ張るが、中にいる“何か”は生きているようで、引けば引くほど奥へ潜ろうとする。
「や……っ、嫌だ!!!」
怖い。
何が起きているのか分からない。
心臓が喉までせり上がり、震える声が無意識に兄の名を呼んでいた。
「イーライ!!イーライ、助けて!!」
俺の叫びに、イーライが駆けつける。
ドンッと勢いよく扉が開いた。
イーライは素早く俺に駆け寄り、そのまま裸の俺を強く抱きしめた。泣きじゃくる俺の頭に、彼はそっと口づけを落とす。
「どうした?何があった!?」
背中を撫でながら俺の視線を追い、イーライは尻尾を掴み、強引に引き抜いた。
「んあっ……!」
思わず声が漏れる。けれど痛みはない。
“何か”は、ただ俺の尻に入っていただけで、特に悪さをする気配はなかったようだ。……よかった。
内臓から人間を食うタイプの魔物じゃなくて、本当に安心した。
だが、安心したのも束の間。俺は怒りを滲ませながら、イーライを睨み上げた。
「……イーライ。なんで、こんな奴が館にいるんだよ?」
震える指で、抜き取られた尻尾を指差す。
「お前が館の主人だろ?働く者のことを一番に考えるのが、お前の仕事だろうが!掃除をサボってないか見張ってるのか!?魔物の侵入を許すなんて、警備はどうなってるんだよ!?」
怒りと動揺が入り混じった声でまくし立てる俺を見ながら、イーライは苦笑しつつ、尻尾の根元をつまみ上げた。
「……いや、アディ。」
「?」
「これ、お前の中に入れたのは俺だ。」
「…………は?」
一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
俺は、イーライがつまんでいる尻尾をじっと見つめた。改めて観察すると、それは動物の尻尾ではなく、顔のない黒い魔物のようだった。
「……なに、これ。」
「アディ、男同士が身体を合わせるのに必要なことはな~んだ?」
「え?」
「腸内洗浄だよ。」
イーライは俺の額を軽く弾き、クツクツと笑う。
「昨日、お前が寝た後に、俺が仕込んでおいた。腸内洗浄用スライムだよ。」
「……」
「……」
「…………。」
「…………えっ?」
俺は、言葉を失った。……そうだ。
先生と初めてしたとき、先生が洗浄魔法をかけてくれた。
俺たち、魔法の使えない者のために、こういう道具があるのか。
イーライは腹を抱えて大笑いした。
「いやぁ、可愛かったぞ、アディ。『イーライ!イーライ助けて!』って、裸で飛びついてきてなぁ」
「っ!!!」
「もう一回やってくれたら、今度は準備万端だから……ちゃんと可愛がってやるぞ?」
「調子に乗るな!!!」
俺は顔を真っ赤にして、イーライの肩を全力で押し返した。
くそっ……!!こんな辱め、初めてだ……!!
馬車の音、喧嘩の声、荷物を下ろす音
朝が来たことを伝える音。
重い瞼を開く。
視界に映るのは、見覚えのない天井。
豪華な調度品の置かれた知らない部屋。
一瞬、自分がまだ夢の中にいるのかと思った。
けれど、すぐに現実が押し寄せる。貴族通りにある我が屋敷に、こんな喧騒が聞こえるはずがないのに。ここは、どこだ?
「アディ、起きたか?」
低く優しい声。
「心配したぞ。無理させてごめんな?」
聞き慣れた声音に、意識が少しずつ覚醒する。
「もう昼だが、朝飯用意したから、ここで食べるか?」
部屋の中にいたイーライが、俺の起床に気づいて近づいてくる。
長い脚で、ゆったりとした足取りで。その姿を見て、ようやく俺は自分がどこにいるのかを理解した。
「ああ、いただくよ。」
「朝飯、持ってこさせるから、少し待っててくれ。」
そう言うと、イーライはゆっくりと手を離し、部屋を出て行った。
今のうちに、お手洗いを済ませておこう。そう思って立ち上がろうとした。……ふと違和感を覚える。
「ん?……なんで、裸?」
視線を下ろすと、一糸まとわぬ自分の身体がそこにあった。
あれ、寝間着は?と疑問が浮かんだその瞬間、尻の奥に異物感。
……なにか、入ってる?
ゾクリと悪寒が走る。
恐る恐る、尻に手を伸ばした。
すると長い尻尾が、俺の尻から伸びているのが分かった。
「えっ……魔物?それともネズミ?」
理解が追いつかない。
「なんで俺の尻の中に入りやがった!?」
背筋が総毛立つ。悪寒が全身を駆け巡った。
「ひっ……!」
パニックになりながら尻尾を掴んで引っ張るが、中にいる“何か”は生きているようで、引けば引くほど奥へ潜ろうとする。
「や……っ、嫌だ!!!」
怖い。
何が起きているのか分からない。
心臓が喉までせり上がり、震える声が無意識に兄の名を呼んでいた。
「イーライ!!イーライ、助けて!!」
俺の叫びに、イーライが駆けつける。
ドンッと勢いよく扉が開いた。
イーライは素早く俺に駆け寄り、そのまま裸の俺を強く抱きしめた。泣きじゃくる俺の頭に、彼はそっと口づけを落とす。
「どうした?何があった!?」
背中を撫でながら俺の視線を追い、イーライは尻尾を掴み、強引に引き抜いた。
「んあっ……!」
思わず声が漏れる。けれど痛みはない。
“何か”は、ただ俺の尻に入っていただけで、特に悪さをする気配はなかったようだ。……よかった。
内臓から人間を食うタイプの魔物じゃなくて、本当に安心した。
だが、安心したのも束の間。俺は怒りを滲ませながら、イーライを睨み上げた。
「……イーライ。なんで、こんな奴が館にいるんだよ?」
震える指で、抜き取られた尻尾を指差す。
「お前が館の主人だろ?働く者のことを一番に考えるのが、お前の仕事だろうが!掃除をサボってないか見張ってるのか!?魔物の侵入を許すなんて、警備はどうなってるんだよ!?」
怒りと動揺が入り混じった声でまくし立てる俺を見ながら、イーライは苦笑しつつ、尻尾の根元をつまみ上げた。
「……いや、アディ。」
「?」
「これ、お前の中に入れたのは俺だ。」
「…………は?」
一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
俺は、イーライがつまんでいる尻尾をじっと見つめた。改めて観察すると、それは動物の尻尾ではなく、顔のない黒い魔物のようだった。
「……なに、これ。」
「アディ、男同士が身体を合わせるのに必要なことはな~んだ?」
「え?」
「腸内洗浄だよ。」
イーライは俺の額を軽く弾き、クツクツと笑う。
「昨日、お前が寝た後に、俺が仕込んでおいた。腸内洗浄用スライムだよ。」
「……」
「……」
「…………。」
「…………えっ?」
俺は、言葉を失った。……そうだ。
先生と初めてしたとき、先生が洗浄魔法をかけてくれた。
俺たち、魔法の使えない者のために、こういう道具があるのか。
イーライは腹を抱えて大笑いした。
「いやぁ、可愛かったぞ、アディ。『イーライ!イーライ助けて!』って、裸で飛びついてきてなぁ」
「っ!!!」
「もう一回やってくれたら、今度は準備万端だから……ちゃんと可愛がってやるぞ?」
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俺は顔を真っ赤にして、イーライの肩を全力で押し返した。
くそっ……!!こんな辱め、初めてだ……!!
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