破滅確定の悪役貴族、【絶対快眠】スキルで最強魔法使いになったので、学園スローライフを満喫する

空月そらら

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1章

第72話 アース視点 なんでこうなるんだ!?

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前回の決闘でレオンに負けて以来、僕はずっと悔しい思いをしてきた。

 学園での評価はガタ落ちし、生徒や教師も冷たい。

 だけど、僕は勇者なんだ……!

 それなのに、魔法実践の授業でも結果を出せなかった。

 火魔法が暴発するし、コントロールできない。

 僕が剣聖スキルを持ってるといっても、魔力が普通かそれ以下だと、こんなにも上手くいかないなんて……。

「くそっ……なんでこうなるんだよ……」

 僕は胸を掻きむしりながら廊下の隅でうずくまる。

 クラスメイトたちが冷ややかな目を向け、「またアースが塞ぎ込んでる……」とヒソヒソ。
 
 レオンはあんなに多属性魔法を華麗に操って、周囲の称賛を浴びているというのに、僕はこんなザマか。

 学園生活が終わる前に、なんとかしないと……。

「フローラだって、レオンにべったり……。たまに僕に『ごめんね』みたいな目線を向けるけど、結局何もしてくれないし……」

 思い出すたびに胸がズキズキ痛む。

 元々、僕は勇者としてチヤホヤされる人生を夢見ていたんだ。

 だけど、どうしてか歯車が噛み合わない。
 
 成績も散々で、学園の先生にも怒られまくり。

 今さら勉強だなんてしたくないし、そもそも何故“勇者”の僕が頑張らなきゃいけないんだって……。

「レオン……絶対またどこかでギャフンと言わせてやる……。剣聖スキルがあれば、まだ勝機はあるはずだ。魔法なんて必要ない……。必要ないんだ……!」

 そう自分に言い聞かせても、教室に戻る気力が湧かない。
 
 このままじゃ本当に退学とかあり得るのかもしれない。

 ちくしょう、全部レオンのせいだ。

 あいつが変に台頭してこなければ、僕は楽に学園No.1を張れたのに……!

「なんでこうなるんだよ……」

 独り言をつぶやいて拳を握る。

 だが何もできないまま、僕は次の授業に遅刻する。
 
 こうして焦燥感だけが募り、僕はますます学園での居場所を失っていくのだ。
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