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54話 神様と魔女と冬
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「アリ姉様。何か食べたいものはありますか?」
──え、怒ってないの?
ヤスオの何もなかったかのような言葉に、アリアドネは救われた。でも、自身の腹立たしさを、なかった事にされたようで、むかつく部分もあった。だが、これは仲直りのチャンスと怒りを抑え、ヤスオに合わせた。
(そうねぇ、このオクカツがいいわ)
こんな時でも、アリアドネに遠慮はなかった。
オークカツレツ、略してオクカツは、この店で一番高いもので、ヤスオは買ったことがなかった。材料のオークの肉は貴重なもので、高価なのだとか。しかし、味は格別で豚肉の比ではないらしい。
「おばちゃん、オクカツを一つ、いや二つください」
「あら珍しい、景気いいわね。何かいいことあったのかい?」
「今日は怖い思いばかりしていまして。気分を変えようかと」
「何があったかは、知らないけど、その怖い思いに感謝だね」
一つでいいオクカツを二つ買ってくれた。
そんな、些細な事が嬉しい。だが、怒りが収まったわけではない。気持ちを晴らすため、もっとわがままを言いたくなった。それを察したか、ヤスオは急ぎ雑貨屋により、ランタン用の油を大量に購入した。
この時、ヤスオが雑貨屋に近づくと、店から慌てて男性店員が出て来て入口の前に立った。中に入ろうとすると、男性店員に遮られ用件を尋ねてきた。ランタン用の油を買いにきたと伝えると、店員は店の中にいた別の店員に用件を伝える。そして、油が用意されて料金と交換した。
ヤスオは店に入ることなく買い物を済ませた。さらに、店の商品を見て回りたいと求めたが頑なに入店を拒否され、諦めて帰る事となった。
これは、あきらかにヤスオ対策で女性のお客と店員を安心させる行動だった。これを見ていたアリアドネが大笑い。
(こんなことあるぅ。店に入らないで買い物が終わるなんて)
さすがのヤスオもこの対応には傷ついたが、今は仕方ないと諦めた。
──いつか、あの店を見返して、今日の事を謝罪させてやる。
そう誓って、買い物を続け食料の買い出しを済ませた。
「スペランザ教会。教会って言うからには神様を信仰しているのですよね」
次の目的地、スペランザ教会へ向かっていた。
(ええ、ケレス教と言って豊穣の女神様を信仰しているわ)
「アリ姉様では、ないのですね」
(天界ではわたしは元人間の新参者の神だからね。豊穣の女神様と比べると見劣りするわ。なんせ、天界を代表する12神の一柱だからね。それと、この世界の主神でもあるのよ)
「豊穣の女神様が主神ですか。ならこの世界の農業は盛んなのでしょうね」
(ん?ノウギョウ…なにそれ?)
この世界では農業は知られていなかった。一歩街を出ると、野菜、果物などすべてが自生していて、それを収穫するだけで自分達が育てる必要はない。
さらに、この世界には冬がなく、いつでもあらゆる食品が収穫でき、収穫後もすぐに実が付くので、これといって管理する必要もなかった。
そのため、野生動物もたくさんいて絶えることはなく、人間の領域に侵入する事も滅多にない。
これら、すべてが豊穣の女神さまの加護の力だと言う。
(ああ、農業ね。確か隣街のサウジンで家畜っていうのが、行われているわ)
サウジンの街には猪を家畜化した豚や、雉を家畜化した鶏がいた。他にも羊や山羊など様々な生き物を家畜化していてサウジンの街の一大産業になっていた。
レスボンの肉の8割はサウジンから取り寄せたものだ。
「ですが、いくらたくさんあっても野生動物や魔物がいるような場所には取りに行けないですよね」
(だから、冒険者がいるのよ)
「え?」
(冒険者が収穫するのよ)
冒険者組合が発行する依頼のほとんどが収穫や捕獲の依頼で、たまに人探しの依頼が出るくらい。魔物の討伐依頼は、まず、ない。そもそも、よっぽどの恨みでもない限り、利益を生まない魔物討伐に報酬を出す人がいない。
なので、冒険者は魔物を討伐しようとしない。しかし魔物は、人と同じものを食べ、人も食べる。魔物が増えると食べるものが減るばかりか、人への被害も多くなる。
そこで、冒険者に等級をつけ、儲かる仕事は高い等級の冒険者しか受けられないようにした。
魔物討伐には点数をつけ、点数を稼がないと昇級できない。さらに、討伐した点数の100倍の報酬を、冒険者組合が払う事になった。そのため、冒険者は魔物を見つけると積極的に討伐した。
アリアドネはそういった話を語っていた。
「冒険者組合も、魔石を買い取ってばかりじゃ、懐が大変ですね」
(それが、そうでもないのよ)
昔、変化の魔女キルケが、魔石を加工して魔法石を作る技術を考案した。
近年その技術が世界に広まり、レスボンの街でも魔法石が作れるようになった。
魔法石は、まだ研究中の物だが、いろんな用途に使われると期待されている。特に調薬に使うと、ありえないほどの効果があるらしい。未確認だが、若返りの効果があるとか、ないとか。そのため、魔法石は領主の管理下に置かれ取引は禁止されている。その材料になる魔石の取引も禁止され、領主がすべて買い取ってくれる。
なので、魔石も冒険者組合の収入源になる。
さらに大事だと、教えてくれたことがある。
それは、この世界には悪魔族が支配する地域がある。悪魔族は、その支配の範囲を広めようと常に人族と対立している。だが、人族は悪魔族の支配する地域を奪い、滅ぼしてはいけない。それを行えば、この世界に冬が訪れるようになる。冬の間は、気温が下がり、作物が育たないので人族も滅んでしまう。
このことを、この世界の人達に伝え広めるため、アリアドネはこの世界に来たそうだ。
アリアドネと同様な任務を持った者が、他にも7名いて全員が女性。8大魔女と呼ばれ、慕われたり、恐れられたりと色々だ。
ちなみにこの世界の魔女は、女性の魔法使いと言う意味で、悪魔族とは関係ない。
「なぜ悪魔族が、滅ぶと冬が来るのですか?」
それを説明すると、一つの物語が、できてしまうらしい。
簡単に言うと、悪魔族が滅んだら主神である豊穣の女神様が、嘆き悲しむ期間が生まれる。その期間が冬になるとか。
そうこう話している間にスペランザ教会に到着した。
ヤスオは孤児院側の門を開け、中に入る。孤児院の入口は、開けるとすぐに調理室になっていて、教会の勝手口のような役割を持っていた。
扉は開けてあり、セメレとマイヤが昼食の準備をしていた。
「こんにちは」
二人は驚いて振り返る。
──え、怒ってないの?
ヤスオの何もなかったかのような言葉に、アリアドネは救われた。でも、自身の腹立たしさを、なかった事にされたようで、むかつく部分もあった。だが、これは仲直りのチャンスと怒りを抑え、ヤスオに合わせた。
(そうねぇ、このオクカツがいいわ)
こんな時でも、アリアドネに遠慮はなかった。
オークカツレツ、略してオクカツは、この店で一番高いもので、ヤスオは買ったことがなかった。材料のオークの肉は貴重なもので、高価なのだとか。しかし、味は格別で豚肉の比ではないらしい。
「おばちゃん、オクカツを一つ、いや二つください」
「あら珍しい、景気いいわね。何かいいことあったのかい?」
「今日は怖い思いばかりしていまして。気分を変えようかと」
「何があったかは、知らないけど、その怖い思いに感謝だね」
一つでいいオクカツを二つ買ってくれた。
そんな、些細な事が嬉しい。だが、怒りが収まったわけではない。気持ちを晴らすため、もっとわがままを言いたくなった。それを察したか、ヤスオは急ぎ雑貨屋により、ランタン用の油を大量に購入した。
この時、ヤスオが雑貨屋に近づくと、店から慌てて男性店員が出て来て入口の前に立った。中に入ろうとすると、男性店員に遮られ用件を尋ねてきた。ランタン用の油を買いにきたと伝えると、店員は店の中にいた別の店員に用件を伝える。そして、油が用意されて料金と交換した。
ヤスオは店に入ることなく買い物を済ませた。さらに、店の商品を見て回りたいと求めたが頑なに入店を拒否され、諦めて帰る事となった。
これは、あきらかにヤスオ対策で女性のお客と店員を安心させる行動だった。これを見ていたアリアドネが大笑い。
(こんなことあるぅ。店に入らないで買い物が終わるなんて)
さすがのヤスオもこの対応には傷ついたが、今は仕方ないと諦めた。
──いつか、あの店を見返して、今日の事を謝罪させてやる。
そう誓って、買い物を続け食料の買い出しを済ませた。
「スペランザ教会。教会って言うからには神様を信仰しているのですよね」
次の目的地、スペランザ教会へ向かっていた。
(ええ、ケレス教と言って豊穣の女神様を信仰しているわ)
「アリ姉様では、ないのですね」
(天界ではわたしは元人間の新参者の神だからね。豊穣の女神様と比べると見劣りするわ。なんせ、天界を代表する12神の一柱だからね。それと、この世界の主神でもあるのよ)
「豊穣の女神様が主神ですか。ならこの世界の農業は盛んなのでしょうね」
(ん?ノウギョウ…なにそれ?)
この世界では農業は知られていなかった。一歩街を出ると、野菜、果物などすべてが自生していて、それを収穫するだけで自分達が育てる必要はない。
さらに、この世界には冬がなく、いつでもあらゆる食品が収穫でき、収穫後もすぐに実が付くので、これといって管理する必要もなかった。
そのため、野生動物もたくさんいて絶えることはなく、人間の領域に侵入する事も滅多にない。
これら、すべてが豊穣の女神さまの加護の力だと言う。
(ああ、農業ね。確か隣街のサウジンで家畜っていうのが、行われているわ)
サウジンの街には猪を家畜化した豚や、雉を家畜化した鶏がいた。他にも羊や山羊など様々な生き物を家畜化していてサウジンの街の一大産業になっていた。
レスボンの肉の8割はサウジンから取り寄せたものだ。
「ですが、いくらたくさんあっても野生動物や魔物がいるような場所には取りに行けないですよね」
(だから、冒険者がいるのよ)
「え?」
(冒険者が収穫するのよ)
冒険者組合が発行する依頼のほとんどが収穫や捕獲の依頼で、たまに人探しの依頼が出るくらい。魔物の討伐依頼は、まず、ない。そもそも、よっぽどの恨みでもない限り、利益を生まない魔物討伐に報酬を出す人がいない。
なので、冒険者は魔物を討伐しようとしない。しかし魔物は、人と同じものを食べ、人も食べる。魔物が増えると食べるものが減るばかりか、人への被害も多くなる。
そこで、冒険者に等級をつけ、儲かる仕事は高い等級の冒険者しか受けられないようにした。
魔物討伐には点数をつけ、点数を稼がないと昇級できない。さらに、討伐した点数の100倍の報酬を、冒険者組合が払う事になった。そのため、冒険者は魔物を見つけると積極的に討伐した。
アリアドネはそういった話を語っていた。
「冒険者組合も、魔石を買い取ってばかりじゃ、懐が大変ですね」
(それが、そうでもないのよ)
昔、変化の魔女キルケが、魔石を加工して魔法石を作る技術を考案した。
近年その技術が世界に広まり、レスボンの街でも魔法石が作れるようになった。
魔法石は、まだ研究中の物だが、いろんな用途に使われると期待されている。特に調薬に使うと、ありえないほどの効果があるらしい。未確認だが、若返りの効果があるとか、ないとか。そのため、魔法石は領主の管理下に置かれ取引は禁止されている。その材料になる魔石の取引も禁止され、領主がすべて買い取ってくれる。
なので、魔石も冒険者組合の収入源になる。
さらに大事だと、教えてくれたことがある。
それは、この世界には悪魔族が支配する地域がある。悪魔族は、その支配の範囲を広めようと常に人族と対立している。だが、人族は悪魔族の支配する地域を奪い、滅ぼしてはいけない。それを行えば、この世界に冬が訪れるようになる。冬の間は、気温が下がり、作物が育たないので人族も滅んでしまう。
このことを、この世界の人達に伝え広めるため、アリアドネはこの世界に来たそうだ。
アリアドネと同様な任務を持った者が、他にも7名いて全員が女性。8大魔女と呼ばれ、慕われたり、恐れられたりと色々だ。
ちなみにこの世界の魔女は、女性の魔法使いと言う意味で、悪魔族とは関係ない。
「なぜ悪魔族が、滅ぶと冬が来るのですか?」
それを説明すると、一つの物語が、できてしまうらしい。
簡単に言うと、悪魔族が滅んだら主神である豊穣の女神様が、嘆き悲しむ期間が生まれる。その期間が冬になるとか。
そうこう話している間にスペランザ教会に到着した。
ヤスオは孤児院側の門を開け、中に入る。孤児院の入口は、開けるとすぐに調理室になっていて、教会の勝手口のような役割を持っていた。
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序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
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六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
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※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
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