ちびっ子には見せられないよ!魔法少女と、その使い魔。

リゥル

文字の大きさ
31 / 38
第三章 変化、成長?

第29話 謎のゾーオ

しおりを挟む
 相澤の変身を待った後、俺達は電柱沿いにゾーオを追うことに──。

「所々だが、結構やられちゃってるな……」
「うん、この様子だと直すのにも時間が掛かりそうだね……」
 
 ゾーオが通過したであろう電線の上は、所々断線しており、地面に横たわっている。
 それと同じくして、停電の被害は次々に広がっているようだ。

「これ以上被害を増やすのは不味いよな。見つけ次第結界を張るぞ!」

 暗がりでも見える俺が、相澤を先導するように飛行する。
 皮肉な話だが、こんな時だけは猫の姿で良かったと思ってしまう。

 しばらく飛び、遥か前方。
 変電施設から伸びる電線沿いに、斜め上へ登って行ったその先で、黒い靄はその場に停滞していた。
 
「見えた、相澤このまま真っ直ぐだ! ゾーオはあの鉄塔の上にいる」

 俺は速度を落とし、相澤の隣に並んだ。
 そして飛びながら彼女に向かい手を差し出すと、俺の意図に気付いたか相澤は手を取った。

「行くよ、ノアちゃん。コネクト!!」

 俺達の間に、バイパスが繋がった。
 彼女の右手の小指から伸びた一本の赤い線を伝って、魔力の熱が俺のしている首輪に──そして体へと流れ込む。

「結界の範囲内に入った、今だ相澤!」
「うん、結界魔法アジーーール!!」

 俺の手から、放射状に光が放たれる。
 光によって現実の色味が押し退けられ、淡い色の魔法世界が顔を覗かせた。
 同時に、本来見えるはずのない化け物も共に……。

「な、なんだ、アレは?」
「えーっと、足が生えたナマズ……っぽくも見えるけど」

 相澤の言うように、高さ三十メートル程の鉄塔の上に居座っているのはナマズのようなゾーオだった。
 しかし一般的なナマズとは違い、質量が圧倒的に大きい。
 それに知識にあるナマズとは違い、どこか全体的におどろおどろしく見える。

「相澤、油断するなよ。相手がどんな能力を使って攻撃してくるか分からない、建物を死角にしてって……」

 相澤に指示を出している最中だ。
 ゾーオの巨大な目玉がギロッと動き、俺達を見つめる。

「こっちに気付いたか。早々に決めるぞ、相澤!」
「でもノアちゃん、ゾーオの様子がおかしいよ!?」

 ゾーオの体に、バチバチと静電気のような光が映る。
 いや──静電気なんてもんじゃない!
 それ次第に明るく、大きな電光へと姿を変えた。
 そして、瞬く間に、

「──なッ!?」

 鉄塔の上に居るゾーオが眩く輝く。
 ヤツの体から、一筋の稲光が俺達に向け降り注いだ……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】【ママ友百合】ラテアートにハートをのせて

千鶴田ルト
恋愛
専業主婦の優菜は、夫・拓馬と娘の結と共に平穏な暮らしを送っていた。 そんな彼女の前に現れた、カフェ店員の千春。 夫婦仲は良好。別れる理由なんてどこにもない。 それでも――千春との時間は、日常の中でそっと息を潜め、やがて大きな存在へと変わっていく。 ちょっと変わったママ友不倫百合ほのぼのガールズラブ物語です。 ハッピーエンドになるのでご安心ください。

久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件

楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。 ※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...