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第三章 変化、成長?
第34話 分かりやすく例えてみた3
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「それじゃ今までのを踏まえて、今から分かりやすく例えてみるにゃ。澪、最後のまとめ位真面目に聞くにゃ!!」
怒りのシロルの猫パンチが、相澤の顔にポスポスと当たる。
受けた本人は「ごめんなさい」っと言うものの、微妙に幸せそうな表情だ……。
「おほん!! まずは兄さんからにゃ。魔力は水道管に流れる水、水量そのものはそこそこあるかもにゃけど、変換しても蛇口の経が小さいから、どうしても水が出る量が限られる、って所かにゃ」
ゾーオを倒すには、瞬間的な量が足りないってところだろうか?
なるほど。斜め上な展開になると思ってたけど、これは確かに分かりやすい。
「それじゃ、相澤だと?」
「魔力量が満水のダムで、変換率はその放水って所かにゃ」
き、規模が違いすぎる。
これ、同じものの説明なんだよな?
確かにそれなら、ゾーオもたまったものじゃない……。
「ってことは、コントロールってのは水道の蛇口とか、放水の水量制御ってところか?」
「うーん、惜しいにゃ。どちらかって言うと、それを汲む道具って所かにゃ」
汲む道具? つまり入れ物の事か?
「使う魔法にもよるんにゃけど、同じ魔法で例えるなら兄さんはバケツ、澪は紙コップかにゃ」
「わ、私紙コップなの!?」
「あくまでも例えにゃんだから、澪は大人しく聞くにゃ!!」
再び、相澤の顔にシロルの猫パンチが炸裂した。
それにしても、紙コップか……。
溢れ出した水も、魔法の一部ってことなら妙な納得感がある。いや、むしろ相澤の場合大半がこぼれ出てるけど。
「兄さんがさっき言ってた男だから、に関する答えにゃんだけど。変換率に関しては、生物学的な物事の考え方も理由の一つだと、仮説にあるんだにゃ」
「生物学的?」
「そうにゃ。それがゾーオを倒すのが、魔法少女である理由にもつながるんにゃけど……」
まさか、そんな深い理由だとは。
シロルの事だから、可愛いからとか絵になるからとか、そんなオチをつけてくると思ったんだけど。これは彼に対する認識を改めないといけないな。
「──最近の研究だと、男は五十三秒に一度はエロいことを考えるらしいにゃ」
おかしい。一気に会話の方向性がおかしくなった。
なんでコイツらは、最後まで感心させてくれないんだよ。
オチをつけないと気がすまないのか?
「それなのに、自慰行為をしたあとは妙に冷静に、つまり賢者モードににゃるから手に負えないんだにゃ。罪悪感は負の魔力、自身の正の魔力を少なからず弱めるからにゃ」
うおぉぃ、下ネタかよ!?
二本足で立ち上がり、両手を上げヤレヤレと言った口調でシロルは会話を進める。
話てる本人の表情は、いたって真剣だ。
ここで話を切ったり、変に引くのも俺がムッツリだと思われる……。
「で、でもそれを言ったら、女性は違うのか?」
「俺っちもオスにゃから断言はできにゃいけど、少なくとも澪は違うにゃ」
「ちょ、ちょっとシロルちゃん?」
まさかの会話の展開に、流石の相澤も動揺を見せる。
へぇー……。相澤は違うんだ。
「なんたって、行為を終えたあとも『愛が大きすぎるから仕方ないよね♪』っとか言って二回戦目、三回戦目に移る狂戦士タイプだからにゃー」
「な、な、な、何言ってるのかな!?」
流石に恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしてシロルを止めようと飛びかかる。
しかしシロルは、なんなくそれを避け話を続けた。
「話をまとめると、兄さんは水道の水を蛇口からバケツに一滴残さず汲める賢者ってところにゃ。そして澪は……」
俺とシロルの目が合う。
そして声を揃え、
「ダムの放水を、紙コップで汲む狂戦士……」
「ダムの放水を、紙コップで汲む狂戦士だにゃ……」
と答えた……。
これには相澤も、恥辱に耐えかねたのか両手で顔を覆い、首を振るようにイヤイヤしてみせた。
その姿に、不覚にも可愛いと思ってしまう。
「つまり、こんなイカれた娘だからこそ、ゾーオと対等以上に戦えてるって事だにゃ。しかも最近になって、何処かの日輪のせいで力の源であるダムが、さらに肥大化して海みたいになったから手に負えないんだにゃ」
「あ、あぁ。例えは無茶苦茶なのに、妙に納得しちゃったよ」
俺を責めるシロルの視線から逃れると、恥ずかしさのあまり、悶絶している相澤が目につく。
シロルが話題を出したこともあって、彼女に髪飾りを渡した時の事を思い出し、俺も床にのたうち回りたくなった。
「それで、質問はあるかにゃ?」
「あ、えっと……。単純に魔力が上がったなら結界も強くなる気がするんだけど」
「それに関しては、澪が攻撃の魔法が得意だからってのが理由にゃ。今になって思えば、結界が堪えてたのが不思議な位だにゃ」
今までも気付かなかっただけで、ギリギリだったわけだ。
人の感情が影響しているため、魔法ってのは単純な足し算引き算じゃないのかもしれないな……。難しい。
「質問は以上かにゃ?」
「あぁ、今のところはもうないかな」
ひとしきり説明が終わったのか、シロルは隣まで来ると、短い手で俺の肩を組む。そして、
「それじゃ最後に、兄さんに新しい魔法を授けるにゃ」
っと、今日一番の耳寄り情報を俺に教えてくれたのだった……。
怒りのシロルの猫パンチが、相澤の顔にポスポスと当たる。
受けた本人は「ごめんなさい」っと言うものの、微妙に幸せそうな表情だ……。
「おほん!! まずは兄さんからにゃ。魔力は水道管に流れる水、水量そのものはそこそこあるかもにゃけど、変換しても蛇口の経が小さいから、どうしても水が出る量が限られる、って所かにゃ」
ゾーオを倒すには、瞬間的な量が足りないってところだろうか?
なるほど。斜め上な展開になると思ってたけど、これは確かに分かりやすい。
「それじゃ、相澤だと?」
「魔力量が満水のダムで、変換率はその放水って所かにゃ」
き、規模が違いすぎる。
これ、同じものの説明なんだよな?
確かにそれなら、ゾーオもたまったものじゃない……。
「ってことは、コントロールってのは水道の蛇口とか、放水の水量制御ってところか?」
「うーん、惜しいにゃ。どちらかって言うと、それを汲む道具って所かにゃ」
汲む道具? つまり入れ物の事か?
「使う魔法にもよるんにゃけど、同じ魔法で例えるなら兄さんはバケツ、澪は紙コップかにゃ」
「わ、私紙コップなの!?」
「あくまでも例えにゃんだから、澪は大人しく聞くにゃ!!」
再び、相澤の顔にシロルの猫パンチが炸裂した。
それにしても、紙コップか……。
溢れ出した水も、魔法の一部ってことなら妙な納得感がある。いや、むしろ相澤の場合大半がこぼれ出てるけど。
「兄さんがさっき言ってた男だから、に関する答えにゃんだけど。変換率に関しては、生物学的な物事の考え方も理由の一つだと、仮説にあるんだにゃ」
「生物学的?」
「そうにゃ。それがゾーオを倒すのが、魔法少女である理由にもつながるんにゃけど……」
まさか、そんな深い理由だとは。
シロルの事だから、可愛いからとか絵になるからとか、そんなオチをつけてくると思ったんだけど。これは彼に対する認識を改めないといけないな。
「──最近の研究だと、男は五十三秒に一度はエロいことを考えるらしいにゃ」
おかしい。一気に会話の方向性がおかしくなった。
なんでコイツらは、最後まで感心させてくれないんだよ。
オチをつけないと気がすまないのか?
「それなのに、自慰行為をしたあとは妙に冷静に、つまり賢者モードににゃるから手に負えないんだにゃ。罪悪感は負の魔力、自身の正の魔力を少なからず弱めるからにゃ」
うおぉぃ、下ネタかよ!?
二本足で立ち上がり、両手を上げヤレヤレと言った口調でシロルは会話を進める。
話てる本人の表情は、いたって真剣だ。
ここで話を切ったり、変に引くのも俺がムッツリだと思われる……。
「で、でもそれを言ったら、女性は違うのか?」
「俺っちもオスにゃから断言はできにゃいけど、少なくとも澪は違うにゃ」
「ちょ、ちょっとシロルちゃん?」
まさかの会話の展開に、流石の相澤も動揺を見せる。
へぇー……。相澤は違うんだ。
「なんたって、行為を終えたあとも『愛が大きすぎるから仕方ないよね♪』っとか言って二回戦目、三回戦目に移る狂戦士タイプだからにゃー」
「な、な、な、何言ってるのかな!?」
流石に恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしてシロルを止めようと飛びかかる。
しかしシロルは、なんなくそれを避け話を続けた。
「話をまとめると、兄さんは水道の水を蛇口からバケツに一滴残さず汲める賢者ってところにゃ。そして澪は……」
俺とシロルの目が合う。
そして声を揃え、
「ダムの放水を、紙コップで汲む狂戦士……」
「ダムの放水を、紙コップで汲む狂戦士だにゃ……」
と答えた……。
これには相澤も、恥辱に耐えかねたのか両手で顔を覆い、首を振るようにイヤイヤしてみせた。
その姿に、不覚にも可愛いと思ってしまう。
「つまり、こんなイカれた娘だからこそ、ゾーオと対等以上に戦えてるって事だにゃ。しかも最近になって、何処かの日輪のせいで力の源であるダムが、さらに肥大化して海みたいになったから手に負えないんだにゃ」
「あ、あぁ。例えは無茶苦茶なのに、妙に納得しちゃったよ」
俺を責めるシロルの視線から逃れると、恥ずかしさのあまり、悶絶している相澤が目につく。
シロルが話題を出したこともあって、彼女に髪飾りを渡した時の事を思い出し、俺も床にのたうち回りたくなった。
「それで、質問はあるかにゃ?」
「あ、えっと……。単純に魔力が上がったなら結界も強くなる気がするんだけど」
「それに関しては、澪が攻撃の魔法が得意だからってのが理由にゃ。今になって思えば、結界が堪えてたのが不思議な位だにゃ」
今までも気付かなかっただけで、ギリギリだったわけだ。
人の感情が影響しているため、魔法ってのは単純な足し算引き算じゃないのかもしれないな……。難しい。
「質問は以上かにゃ?」
「あぁ、今のところはもうないかな」
ひとしきり説明が終わったのか、シロルは隣まで来ると、短い手で俺の肩を組む。そして、
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