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第27話 ミスリル
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「──くそ! カンナのやつ、人の足元を見やがって……全然汚れが取れないじゃないか!」
──第二の箱庭を出発して二日目。
昨晩はカンナの計らいの元、懐かしの元我が家に泊まることとなった。
そして俺は、早朝からさっそく梯子をかけ屋根の上にあがる。
彼女が昨晩言った条件とは、即ち建物の外装の汚れとりだった。
特に、炉を使う鍛冶屋での煙突掃除は重要だ──。
煙突内に煤汚れのなどが積り、断面積が減少すると、煙突内の上昇気流が効率良く得られなくなる。
よって、炉を適切な温度に上げるには定期的なメンテナンスが必要……それは分かっているのだが……何故俺が──。
「──よし、なんとか煙突は済んだな……次は建物の外装。水でも取りに行くか?」
言うまでもなく、掃除は重労働なのである。
俺は、箒を手に持ち梯子を下るった。
すると窓の内では、カンナとサクラが笑いながら話している姿が見える。
「あの二人……何を話して。まぁ良かったな、何だかんだ仲良くやってくれそうじゃないか」
……って俺は、何を覗いて!
仕事もまだ山ほど残っている、さっさと済ませてしまおうか──。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「──カンナ……終わったぞ、出来る限りはやったつもりだ、これで勘弁してくれ」
武器屋に改めて足を踏み入れた時には、時刻はすでに昼を回っていた。
必死で頑張ったものの、正直な所決して綺麗とは言い難い。
しかし、これぐらいで勘弁してもらえなければ、切りがないからな……。
「ありがとう、もう十分よ。本当の目的は、サクラちゃんとお話がしたかっただけだから。ガールズトークってやつね」
「──おい……それを言ってくれれば、席ぐらいいつでも外したぞ? ワザワザ掃除させに外に出ることもなかっただろ?」
俺がガッカリ姿を見てなのだろう。
彼女は非常に満足げな顔で──。
「──折角の労働力だし、遊ばせて置いたら勿体ないでしょ?」っと口にした。
そして彼女は俺に近づき「お疲れさま」と、頬にキスをしのだ。
「──なっ!!」
俺は、慌てて後ずさる。
懐かしの触れ合いに胸が高鳴り、同時に締め付けられる……。
感謝の気持ちも嬉しいが、何故今になってこんな事を?
混乱する中、俺は不意にこちらを見つめる視線に気付く。
「サ、サクラ、なんだその顔は!? 元夫婦だ、別に何も問題無かろう!」
カンナが行った行動の意図は分からない……もしかしたら、二人が始めから示し合わせていたのかも知れないが、照れくさいだけだろ?
「おほんっ! まぁ良い……それより、調べはついたのか?」
「えぇもちろん。私の事を誰だと思ってるの? 第一の箱庭で一番の目利きを持つ貴方の元嫁なのよ」
そう言いながら、彼女は謎の石と一枚の紙を俺に差し出した。
それらを「俺の元嫁は関係ないだろ?」っと言いながら受け取った。
そこには、こう記されていた──。
名称はミスリル。
特徴として、このミスリルは鉄より融点が高く溶けにくい金属であり、本質は魔石と同じ材質だと思われる。
しかし大きな違いとして、魔石は特殊な鉱物の塊。
それに対して、このミスリルはその特殊な鉱物が結晶化したもの。
そのため、魔力の電導率が高く蓄積効果あると思われる──っと。
「そうか……やはりこれは、金属なんだな?」
「そうみたいね。私も見えたものをそのまま書き出してみたけど、意味は分からなかったわ」
そう言うものなのか? 本人が言うんだ、そう言うものなのだろう。
それよりこれを使ってあれを修復すれば、過去に俺が打った物より出来の良いものが作れるのではないのだろうか?
「カンナすまない、助かった」
「別にいいわよ……。あなた、やっぱりまたここを離れるのよね?」
俺は彼女から目を背け「あぁ、すまない」と一言返事をした。
俺がこんな阿呆じゃなければ、やり直したいの一言ぐらい、言えたのかも知れないがな?
「なぁサクラ、君にも一つ頼みがある。帰ったらシャルにも相談するが、この鉱石を俺に売って欲しい!」
「私は構いませんよ。約束もしましたしね?」
「サクラ……ありがたい!」
あの武器を修復してあの子に謝りに行こう。許されはしないかもしれない、それでも……俺は、彼女に頭を下げたい!!
「──所であなた、シャルって誰なのかしら?」
……しまった!! そう言えばシャルの事は説明していない!?
カ、カンナ!? 目が怖いぞ? それに何故、武器棚に手が延びて──。
「…………落ち着こう、話せば分かる。話せば分かるからぁぁぁ──!?」
この後、言うまでもなく俺は大怪我を負うことに……。
いや、みなまで言うまい。命があったそれだけで儲けもの言うことなのだろうから……。
──第二の箱庭を出発して二日目。
昨晩はカンナの計らいの元、懐かしの元我が家に泊まることとなった。
そして俺は、早朝からさっそく梯子をかけ屋根の上にあがる。
彼女が昨晩言った条件とは、即ち建物の外装の汚れとりだった。
特に、炉を使う鍛冶屋での煙突掃除は重要だ──。
煙突内に煤汚れのなどが積り、断面積が減少すると、煙突内の上昇気流が効率良く得られなくなる。
よって、炉を適切な温度に上げるには定期的なメンテナンスが必要……それは分かっているのだが……何故俺が──。
「──よし、なんとか煙突は済んだな……次は建物の外装。水でも取りに行くか?」
言うまでもなく、掃除は重労働なのである。
俺は、箒を手に持ち梯子を下るった。
すると窓の内では、カンナとサクラが笑いながら話している姿が見える。
「あの二人……何を話して。まぁ良かったな、何だかんだ仲良くやってくれそうじゃないか」
……って俺は、何を覗いて!
仕事もまだ山ほど残っている、さっさと済ませてしまおうか──。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「──カンナ……終わったぞ、出来る限りはやったつもりだ、これで勘弁してくれ」
武器屋に改めて足を踏み入れた時には、時刻はすでに昼を回っていた。
必死で頑張ったものの、正直な所決して綺麗とは言い難い。
しかし、これぐらいで勘弁してもらえなければ、切りがないからな……。
「ありがとう、もう十分よ。本当の目的は、サクラちゃんとお話がしたかっただけだから。ガールズトークってやつね」
「──おい……それを言ってくれれば、席ぐらいいつでも外したぞ? ワザワザ掃除させに外に出ることもなかっただろ?」
俺がガッカリ姿を見てなのだろう。
彼女は非常に満足げな顔で──。
「──折角の労働力だし、遊ばせて置いたら勿体ないでしょ?」っと口にした。
そして彼女は俺に近づき「お疲れさま」と、頬にキスをしのだ。
「──なっ!!」
俺は、慌てて後ずさる。
懐かしの触れ合いに胸が高鳴り、同時に締め付けられる……。
感謝の気持ちも嬉しいが、何故今になってこんな事を?
混乱する中、俺は不意にこちらを見つめる視線に気付く。
「サ、サクラ、なんだその顔は!? 元夫婦だ、別に何も問題無かろう!」
カンナが行った行動の意図は分からない……もしかしたら、二人が始めから示し合わせていたのかも知れないが、照れくさいだけだろ?
「おほんっ! まぁ良い……それより、調べはついたのか?」
「えぇもちろん。私の事を誰だと思ってるの? 第一の箱庭で一番の目利きを持つ貴方の元嫁なのよ」
そう言いながら、彼女は謎の石と一枚の紙を俺に差し出した。
それらを「俺の元嫁は関係ないだろ?」っと言いながら受け取った。
そこには、こう記されていた──。
名称はミスリル。
特徴として、このミスリルは鉄より融点が高く溶けにくい金属であり、本質は魔石と同じ材質だと思われる。
しかし大きな違いとして、魔石は特殊な鉱物の塊。
それに対して、このミスリルはその特殊な鉱物が結晶化したもの。
そのため、魔力の電導率が高く蓄積効果あると思われる──っと。
「そうか……やはりこれは、金属なんだな?」
「そうみたいね。私も見えたものをそのまま書き出してみたけど、意味は分からなかったわ」
そう言うものなのか? 本人が言うんだ、そう言うものなのだろう。
それよりこれを使ってあれを修復すれば、過去に俺が打った物より出来の良いものが作れるのではないのだろうか?
「カンナすまない、助かった」
「別にいいわよ……。あなた、やっぱりまたここを離れるのよね?」
俺は彼女から目を背け「あぁ、すまない」と一言返事をした。
俺がこんな阿呆じゃなければ、やり直したいの一言ぐらい、言えたのかも知れないがな?
「なぁサクラ、君にも一つ頼みがある。帰ったらシャルにも相談するが、この鉱石を俺に売って欲しい!」
「私は構いませんよ。約束もしましたしね?」
「サクラ……ありがたい!」
あの武器を修復してあの子に謝りに行こう。許されはしないかもしれない、それでも……俺は、彼女に頭を下げたい!!
「──所であなた、シャルって誰なのかしら?」
……しまった!! そう言えばシャルの事は説明していない!?
カ、カンナ!? 目が怖いぞ? それに何故、武器棚に手が延びて──。
「…………落ち着こう、話せば分かる。話せば分かるからぁぁぁ──!?」
この後、言うまでもなく俺は大怪我を負うことに……。
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