大アジア戦争

ツカサメイ

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1話 分岐点1941年12月6日

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              1話 分岐点1941年12月6日

大日本帝国機動部隊は太平洋北部を南下していた。
英米による経済封鎖に対し国家存立を願う対米戦争、目標はハワイ。
詳細な作戦計画とその実行による戦力がここに在る。

それから75年後・・・

西多摩郡のワンルーム、小さなアパートの一室で30歳の男が腹ペコで
横たわり、うつろな目でPCを眺め自分の人生を嘆いていた… …
派遣で生きて来た12年、採用される学歴は無く伝手も無く財産は皆無。
知識・・・昔の常識戦記と地球地図全球版の記憶。
特に地球地図全球版の記憶は強い、毎日2時間は見ていたから・・・
楽しみの無い暮らしで唯一の娯楽。
まるで地球を手に乗せている感じにわずかな優越感を得ていた。
腹が減った… … … 
体の感覚が消えて行く… … 軽くなって空中に浮かびそう。
程良いと言えない5月の強い日差しが満ちる部屋、なんだろ?
本当に浮かんで天井に近づいて行く、何でかな?
天井に触れた瞬間、上下も判らない暗闇に包まれた。

機動部隊が南下を続けていた頃、日本では総理大臣が朝突然倒れ
病院で意識不明に陥り、政府の心痛が生まれていた。
対米戦まさに開始の時、暗雲が立った如く… … …
3時間後、瞬きした総理は首を曲げ周囲を見つめ、呼びかけに反応
するものの言葉は発しない・・・
安静第一で部屋に看護婦一人が残るだけ。
窓を見つめて考える、動画で見たけど実物は初めてだ・・・
木枠の窓ガラスなんて・・・
高層ビルどころかビルが無い・・・
ベッド脇の新聞を開く・・・何だこれ?
読める、けど難しい感じにルビをふってあるし、内容がおかしい。
満州の建設?シナの友軍?対米交渉?
なんだこれ?
ようやく日付を見た、1941年12月6日に心で驚愕!
大声を上げる所だが小心者の30歳、一声ももらさず・・・
真珠湾直前だ!
病院に居ると判断した頃、看護婦が昼食を運んできた。
茶を飲んでいると年寄りが3人来た
「総理、倒れたと聞き驚きましたぞ」
「まったく、突然ですからな」
「医者の話では大病では無いそうですぞ」
「総理に倒れられては陸軍の抑えが・・・」
「開戦ですからな!強い指導が肝要・・・」
「開戦後は海軍の押さえも要するでしょうな」
「大事無さそうで、ほっとしましたぞ」
言葉は判るが意味不明、なに?誰が総理なんだ?もしかして俺?

(ええーーーーーーー)心に悲鳴が轟いた。
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