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第一話 龍閣の白蛇一派
ガラルと言う妖怪
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「・・・・・へぇ。そいつはエライ目に遇ったな」
小一時間かけて、陽一はひたすらに今まであった事を全てぶちまけた。
その間男は、いや、ガラルは相づちを打つものの話しに割って入り込む事はなく、ただ聞いていた。やっと話を聞いてくれる相手が現れたこともあって、話し終える頃には陽一の目には涙が浮いていた。
「もう、病院の先生すら手に負えなくて・・・・・なんにも心当たりがないんです。うちの家系がどうのとかもないし、なにがなんだか・・・・・」
ちびちびと、出された酒を飲みつつ陽一は俯き加減のままとつとつと話している。全ての話を聞き終えたガラルは考えるように口元へ指を這わせ「ふーん」と唸っている。
「どうにか出来ないでしょうか?両親も良い年で負担も半端じゃないんです。このままだとお袋だけじゃなく親父も駄目になってしまう。一体、なにが原因なんでしょうか」
「まぁ待ちな。聞いただけで原因まで分かるわけねぇから。本当に心当たりはないんだな?」
「はい、全くさっぱり」
ガラルはふと、陽一の手元に目線を落とした。飲みかけの酒になんの用なのかと陽一もそっちを見たが、別になんの変化も起こっていない。普通に美味しい酒だ。
「なにがしかの"モノ"が憑いているのは確かだろう」
「なにがしかのって?」
「これだよ、これ」
今度は店主がそう言いながら両手を身体の前でダラリとぶら下げた。あれは幽霊の意なのだろう。
「まさか、母に限ってそんな・・・・」
「絶対とは言えないさ。向こうが勝手に因縁つけてだらだらと付きまとうなんて事ザラにある。あいつらにお前さん達の道理が通じる訳がねぇ」
そう、ガラルは淡々と言いはなった。
「じ、じゃあ、あのままだとお袋は・・・・」
「まず助からねぇな。ただの幽霊と言っても、無害なモンから人を死に追いやるようなタチの悪いモンまで色々いる。仮にお前さんの母親にどんなモノが憑いているのか、この目で見ねぇとなにも言えん」
「そ、そうですか・・・・・」
だが、この口振りから依頼は受けてくれるようだ。その事にはひとまず胸を撫で下ろした。
「ひとまず、どんなものか見に行くか」
よっこらせと、酒のせいでふらつく足でガラルは立ち上がった。驚く陽一をよそにガラルは店主に向かって「ツケといて」とだけ言って、お冷やを一気に煽った。
「今からどちらへ?」
「あ?なに寝ぼけてんだ。今からお前の母親の所に行くんだろ?」
「え?今からですか?もう病院の面会時間は終わってますよ」
そう言って止めたが、ガラルは聞いているのかいないのか、壁に立て掛けてあった長く立派な錫杖を掴み、あいた手を服の中に突っ込んだ。
「関係ない、関係ない。アンタは病院のそとで待ってな。母親の入院してる部屋を教えてくれりゃ、俺が見に行く」
それだけいうと、ガラルはさっさと外へ出てしまった。慌てた陽一が店の外へ飛び出すと、ガラルはもう大鳥居の向こう側へ行ってしまった。背中が段々と小さくなっていく。酒の代金を払おうとしたが、店主はニコニコ笑って断った。
「こいつはサービスだから。早く行かねぇと置いてかれちまうぜ?」
店主の言葉に深く頭をさげ、言われた通り陽一はガラルの後を追ったのだった。
小一時間かけて、陽一はひたすらに今まであった事を全てぶちまけた。
その間男は、いや、ガラルは相づちを打つものの話しに割って入り込む事はなく、ただ聞いていた。やっと話を聞いてくれる相手が現れたこともあって、話し終える頃には陽一の目には涙が浮いていた。
「もう、病院の先生すら手に負えなくて・・・・・なんにも心当たりがないんです。うちの家系がどうのとかもないし、なにがなんだか・・・・・」
ちびちびと、出された酒を飲みつつ陽一は俯き加減のままとつとつと話している。全ての話を聞き終えたガラルは考えるように口元へ指を這わせ「ふーん」と唸っている。
「どうにか出来ないでしょうか?両親も良い年で負担も半端じゃないんです。このままだとお袋だけじゃなく親父も駄目になってしまう。一体、なにが原因なんでしょうか」
「まぁ待ちな。聞いただけで原因まで分かるわけねぇから。本当に心当たりはないんだな?」
「はい、全くさっぱり」
ガラルはふと、陽一の手元に目線を落とした。飲みかけの酒になんの用なのかと陽一もそっちを見たが、別になんの変化も起こっていない。普通に美味しい酒だ。
「なにがしかの"モノ"が憑いているのは確かだろう」
「なにがしかのって?」
「これだよ、これ」
今度は店主がそう言いながら両手を身体の前でダラリとぶら下げた。あれは幽霊の意なのだろう。
「まさか、母に限ってそんな・・・・」
「絶対とは言えないさ。向こうが勝手に因縁つけてだらだらと付きまとうなんて事ザラにある。あいつらにお前さん達の道理が通じる訳がねぇ」
そう、ガラルは淡々と言いはなった。
「じ、じゃあ、あのままだとお袋は・・・・」
「まず助からねぇな。ただの幽霊と言っても、無害なモンから人を死に追いやるようなタチの悪いモンまで色々いる。仮にお前さんの母親にどんなモノが憑いているのか、この目で見ねぇとなにも言えん」
「そ、そうですか・・・・・」
だが、この口振りから依頼は受けてくれるようだ。その事にはひとまず胸を撫で下ろした。
「ひとまず、どんなものか見に行くか」
よっこらせと、酒のせいでふらつく足でガラルは立ち上がった。驚く陽一をよそにガラルは店主に向かって「ツケといて」とだけ言って、お冷やを一気に煽った。
「今からどちらへ?」
「あ?なに寝ぼけてんだ。今からお前の母親の所に行くんだろ?」
「え?今からですか?もう病院の面会時間は終わってますよ」
そう言って止めたが、ガラルは聞いているのかいないのか、壁に立て掛けてあった長く立派な錫杖を掴み、あいた手を服の中に突っ込んだ。
「関係ない、関係ない。アンタは病院のそとで待ってな。母親の入院してる部屋を教えてくれりゃ、俺が見に行く」
それだけいうと、ガラルはさっさと外へ出てしまった。慌てた陽一が店の外へ飛び出すと、ガラルはもう大鳥居の向こう側へ行ってしまった。背中が段々と小さくなっていく。酒の代金を払おうとしたが、店主はニコニコ笑って断った。
「こいつはサービスだから。早く行かねぇと置いてかれちまうぜ?」
店主の言葉に深く頭をさげ、言われた通り陽一はガラルの後を追ったのだった。
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