永遠のネバーランド

東門 大

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第19話 最後の抵抗(2)

「よく電話してくれたね。必ず解決してあげるから、どんな事をされてるのか教えてくれないかな?」

 そう言われて、これまで義母にされてきた事を思い返した。

 オネショをして、お仕置きされたこと。

 お漏らしをして、お尻ペンペンされたこと。

 義母の裸を見て勃起したら、テイソウタイを着けられたこと。

 とても恥ずかしくて言えないことばかりだし、そもそもDVではないような気もしてきた。

 お仕置きに限っては、自分から望んでいたようなところもあったからだ。

 僕はそのまま電話を切った。



 次の日、担任の島田先生に相談室に呼び出された。

 島田先生は小柄で眼鏡をかけている女の先生で、なんでも相談にのってくれる優しい先生だ。

「川口くん。昨日DVの相談室に電話したそうね。先生に詳しく教えてくれない?」

 それから家のことを根掘り葉掘り聞かれた。

「本当にDVはないのね。…叩かれたり、蹴られたりしたようなことがあったら話してよ」

 先生があまり言うので、

「お尻を…少し」

「どのくらい?いつ?」

「ちょっと赤くなるくらい…」
「あっ、でも痛くはありませんから…本当に」

 僕は言ってしまったことをすぐに後悔し、あわてて打ち消そうとした。

 でも熱心な島田先生がそれを聞き過ごすはずもなく、僕の方に身を乗り出してきた。

「そんなに叩かれたの?先生にちょっとだけお尻を見せてくれない?恥ずかしいかもしれないけど」

 腕をつかまれかけた僕は逃げるようにして相談室から出た。

「いや、いいです。赤くなったっていうのは嘘ですから」

 先生にお尻を見せるなんてできるはずがない。

 こんな事なら電話なんてかけるんじゃなかった。
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