12 / 19
12、裏メン調査員としての日常スタート
しおりを挟む
高橋氏との昼食があった翌日。
昼過ぎに高橋氏から電話があった。
「来週、調査いける?」
「7時から19時で、集合は前夜の24時に梅田駅。前泊やから手当ては1万。」
「前夜、前泊??集合が24時??」
どういうことだ??
「調査地点が三重県で遠いから、前夜から出発すんねん。24時から移動やから、車で寝ててくれたらいいよ。現地到着後、朝6時までは待機。もちろん寝ててもOK!」
いやいやいや。
寝ててもOKって…
車でしょ?
話がメチャクチャですやん…
それだけしんどい思いしてたった1000円のアップやし…
ただ、とりあえず予定は無かったので、一応参加で返答した。
しかし、前泊とは…
今までの平和な生活からすると、考えられないことだった…
今日は土曜日。
調査は水曜日。
ということは、火曜日の夜に集合か。
3日間しっかり身体を休めて備えておこう…
ブーン。
そんなことを考えていたところにまたしても高橋氏からの電話。
「はい、前田です。」
「また、調査入ったんやけど、来週の金曜もいけるかな?これも条件は同じ。前泊で、調査地点は和歌山の方やわ。」
「は、はい。大丈夫です。」
いやいや、ほんとは大丈夫じゃねーよ。
とにかく心の準備が出来てない。
ただ、断る理由も特になく、流れのままにOKしてしまっていた。
これが裏メンの日常なんだな。
僕はそう心で呟いたものの、恐らく今後こんなもんではない時があるはずだ、となかなか鋭い勘も働かせていた。
しかし、来週で2回の調査。
手当ては合計2万円。
悪くない…
この調子で頑張れば計算上は月に10万円以上も稼げそうである。
なんとかこれで蓄えを作って、どこかで就活が成功すれば、まだまだ人生逆転出来る。
僕は少し、自分の将来に希望を持てたような気がした。
ブーン。
しかし今日はよく電話がなるもんだ。
誰かな?
ん?
大学時代の友人、安部だった。
安部は高校からギターにハマり、大学時代はよく「俺は卒業したらバンドでしばらく過ごしてみよかな。」と口にしていた。
失礼な話だが、僕はその薄い可能性に賭けようとしている安倍の存在に救われているはずだった。
自分はコイツより現実が見れている。
一般的なタイミングから比べると自分の就職は遅くなるかもしれない。
ただ、俺より遅れそうなヤツもいる。
今考えたら最悪な思考だ、と反省するに値するが、卒業を目前に僕はあっさり裏切られることになる。
「前田、俺就職決まってもーた。」
おいおい、ちょっと待ってくれ。
話が違うやん…!
ただ、その時僕は精一杯の力でこう応えた。
「おめでとう!良かったやん!」
イイ奴だな、僕は…
…
というようなやり取りのあった、安部からの久し振りの電話だった。
とりあえず、出てみた。
「もしもし、久し振り。仕事どう??」
安部は答えた。
「久し振り!まぁ、面白くはないけど給料も安定してるし、悪くはないかな。」
安定した給料か…
夢の様じゃないか。
「前田は?どっか就職決まった??」
一番聞かれたくないことを当たり前のように聞かれてしまった。
「あ、おう、なんとか。今は事務系の仕事に就いてるよ。」
やってしまった…
何故こんな嘘をついてしまうのだろう。
本当に情けない…
「そうか、また話聞かせてくれよ。」
「それで、本題なんやけど。」
なんだろう…
こっちは自分の嘘に、まだ立ち直れていないのに…
「再来週さぁ、合コン来てくれへん?」
この誘いが新たな出会いの始まりとなった。
昼過ぎに高橋氏から電話があった。
「来週、調査いける?」
「7時から19時で、集合は前夜の24時に梅田駅。前泊やから手当ては1万。」
「前夜、前泊??集合が24時??」
どういうことだ??
「調査地点が三重県で遠いから、前夜から出発すんねん。24時から移動やから、車で寝ててくれたらいいよ。現地到着後、朝6時までは待機。もちろん寝ててもOK!」
いやいやいや。
寝ててもOKって…
車でしょ?
話がメチャクチャですやん…
それだけしんどい思いしてたった1000円のアップやし…
ただ、とりあえず予定は無かったので、一応参加で返答した。
しかし、前泊とは…
今までの平和な生活からすると、考えられないことだった…
今日は土曜日。
調査は水曜日。
ということは、火曜日の夜に集合か。
3日間しっかり身体を休めて備えておこう…
ブーン。
そんなことを考えていたところにまたしても高橋氏からの電話。
「はい、前田です。」
「また、調査入ったんやけど、来週の金曜もいけるかな?これも条件は同じ。前泊で、調査地点は和歌山の方やわ。」
「は、はい。大丈夫です。」
いやいや、ほんとは大丈夫じゃねーよ。
とにかく心の準備が出来てない。
ただ、断る理由も特になく、流れのままにOKしてしまっていた。
これが裏メンの日常なんだな。
僕はそう心で呟いたものの、恐らく今後こんなもんではない時があるはずだ、となかなか鋭い勘も働かせていた。
しかし、来週で2回の調査。
手当ては合計2万円。
悪くない…
この調子で頑張れば計算上は月に10万円以上も稼げそうである。
なんとかこれで蓄えを作って、どこかで就活が成功すれば、まだまだ人生逆転出来る。
僕は少し、自分の将来に希望を持てたような気がした。
ブーン。
しかし今日はよく電話がなるもんだ。
誰かな?
ん?
大学時代の友人、安部だった。
安部は高校からギターにハマり、大学時代はよく「俺は卒業したらバンドでしばらく過ごしてみよかな。」と口にしていた。
失礼な話だが、僕はその薄い可能性に賭けようとしている安倍の存在に救われているはずだった。
自分はコイツより現実が見れている。
一般的なタイミングから比べると自分の就職は遅くなるかもしれない。
ただ、俺より遅れそうなヤツもいる。
今考えたら最悪な思考だ、と反省するに値するが、卒業を目前に僕はあっさり裏切られることになる。
「前田、俺就職決まってもーた。」
おいおい、ちょっと待ってくれ。
話が違うやん…!
ただ、その時僕は精一杯の力でこう応えた。
「おめでとう!良かったやん!」
イイ奴だな、僕は…
…
というようなやり取りのあった、安部からの久し振りの電話だった。
とりあえず、出てみた。
「もしもし、久し振り。仕事どう??」
安部は答えた。
「久し振り!まぁ、面白くはないけど給料も安定してるし、悪くはないかな。」
安定した給料か…
夢の様じゃないか。
「前田は?どっか就職決まった??」
一番聞かれたくないことを当たり前のように聞かれてしまった。
「あ、おう、なんとか。今は事務系の仕事に就いてるよ。」
やってしまった…
何故こんな嘘をついてしまうのだろう。
本当に情けない…
「そうか、また話聞かせてくれよ。」
「それで、本題なんやけど。」
なんだろう…
こっちは自分の嘘に、まだ立ち直れていないのに…
「再来週さぁ、合コン来てくれへん?」
この誘いが新たな出会いの始まりとなった。
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる