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第三章 番外編~片恋~ 義成
2.自分の気持ち
俺達の関係が変化したのは、章介の女遊びがひどくなった頃からだ。
俺達は同じ高校に進学した。
高校に進学し、クラスが変わっても俺達は仲良くつるんでいた。
章介はよく学校帰りに俺の家に寄り、暗くなるまでゴロゴロして過ごしていた。
暑い日はシャツを脱ぎ捨て、扇風機の前を陣取り、ランニングにパンツ一丁になる。
そのような姿は別に健全な男子であれば、なにも気にするような事ではない。
だが、俺は章介のその姿にどこか艶かしいものを感じ取った。
俺はその姿を視界に入れないように、漫画へ視線を戻した。
だが見えているのにまったく頭に入ってこない。
気がつけば隣で読書に没頭している章介の姿を見てしまう。
手を伸ばせば届くところにある、その無防備で柔らかそうな白い肌。
飲み物を飲むその口元。嚥下のたびに動く喉元。流れる汗にさえエロスを感じ、俺は股間が反応しないように必死だった。
男が男を抱きたいだなんて、絶対に気づかれてはいけない。
そういう感情を親友に持つことすら、章介に対する裏切りだと思った。
俺は章介のその姿を思い起こす度、親父の隠しているエロ本をこっそり借りてきては抜く練習をした。
女の大きい胸とお尻。モザイクのかかったその先にある穴を想像して。
物理的な刺激を与えれば、若い身体はそれなりに反応する。
だが、どうしても最後にイク時には、その写真の中の女が章介の顔に変わって見えて、俺は罪悪感を感じた。
高校に入って、章介は気分が不安定になることが増えた。
機嫌が良いかと思ったら、急に黙り込んだり。
聞いても何も言わないし、俺の前以外では良い子の仮面をつけていたから、そんな時は俺も『触らぬ神に崇りなし』とばかりに放っておいた。
章介には章介のプライドもあるだろうし、話したくなったら話すだろうと思っていた。
それに俺は俺自身が、章介に対して抱えているこの不道徳な感情に悩んでいたから、『友情』という線引きを超えないように細心の注意を払ってもいた。
章介は次第に女遊びを始めた。
金持ちの坊ちゃまで顔も良いとなれば、当然女たちは放っておかない。
最初は頻繁に彼女が変わるな、くらいに思っていたのだが、章介の女遊びはだんだんひどくなっていった。
そのうち俺と遊ぶ時も、彼女やそうではない女も連れてくるようになった。
章介の女遊びは、俺を不安にさせた。
章介が俺と会う時に女を連れてくるのは、俺の気持ちに気づいたからではないか?
俺に女を紹介したのは、俺のことを気持ち悪いと思って、暗に遠ざけるためではないか?
俺はこの綱渡りの友情を壊さないために、章介の遊び相手の女性何人かと付き合って、そしてセックスをした。
もしかしたら俺が抱えている章介への性的な欲求は、若さゆえの性欲の暴走で、身近な相手、つまり章介をその対象と見てしまっているだけではないか、と考えたからだ。
だが、結果を突きつけられて俺は絶望した。
目の前の女の子を通して、俺は章介のことばかりを考えていた。
(この子は章介としたことがあるのだろうか。章介はどのような顔でこの子とセックスをしたのだろうか)
――あぁ、俺は章介が好きなのだ。
決して気づかれてはならない秘密。
章介に気持ち悪いと思われるのは、誰に嫌われるよりも堪えられない。
そんな心理的不安と、章介の派手な女遊びもあって、俺達は段々距離を置くようになっていた。
俺達は同じ高校に進学した。
高校に進学し、クラスが変わっても俺達は仲良くつるんでいた。
章介はよく学校帰りに俺の家に寄り、暗くなるまでゴロゴロして過ごしていた。
暑い日はシャツを脱ぎ捨て、扇風機の前を陣取り、ランニングにパンツ一丁になる。
そのような姿は別に健全な男子であれば、なにも気にするような事ではない。
だが、俺は章介のその姿にどこか艶かしいものを感じ取った。
俺はその姿を視界に入れないように、漫画へ視線を戻した。
だが見えているのにまったく頭に入ってこない。
気がつけば隣で読書に没頭している章介の姿を見てしまう。
手を伸ばせば届くところにある、その無防備で柔らかそうな白い肌。
飲み物を飲むその口元。嚥下のたびに動く喉元。流れる汗にさえエロスを感じ、俺は股間が反応しないように必死だった。
男が男を抱きたいだなんて、絶対に気づかれてはいけない。
そういう感情を親友に持つことすら、章介に対する裏切りだと思った。
俺は章介のその姿を思い起こす度、親父の隠しているエロ本をこっそり借りてきては抜く練習をした。
女の大きい胸とお尻。モザイクのかかったその先にある穴を想像して。
物理的な刺激を与えれば、若い身体はそれなりに反応する。
だが、どうしても最後にイク時には、その写真の中の女が章介の顔に変わって見えて、俺は罪悪感を感じた。
高校に入って、章介は気分が不安定になることが増えた。
機嫌が良いかと思ったら、急に黙り込んだり。
聞いても何も言わないし、俺の前以外では良い子の仮面をつけていたから、そんな時は俺も『触らぬ神に崇りなし』とばかりに放っておいた。
章介には章介のプライドもあるだろうし、話したくなったら話すだろうと思っていた。
それに俺は俺自身が、章介に対して抱えているこの不道徳な感情に悩んでいたから、『友情』という線引きを超えないように細心の注意を払ってもいた。
章介は次第に女遊びを始めた。
金持ちの坊ちゃまで顔も良いとなれば、当然女たちは放っておかない。
最初は頻繁に彼女が変わるな、くらいに思っていたのだが、章介の女遊びはだんだんひどくなっていった。
そのうち俺と遊ぶ時も、彼女やそうではない女も連れてくるようになった。
章介の女遊びは、俺を不安にさせた。
章介が俺と会う時に女を連れてくるのは、俺の気持ちに気づいたからではないか?
俺に女を紹介したのは、俺のことを気持ち悪いと思って、暗に遠ざけるためではないか?
俺はこの綱渡りの友情を壊さないために、章介の遊び相手の女性何人かと付き合って、そしてセックスをした。
もしかしたら俺が抱えている章介への性的な欲求は、若さゆえの性欲の暴走で、身近な相手、つまり章介をその対象と見てしまっているだけではないか、と考えたからだ。
だが、結果を突きつけられて俺は絶望した。
目の前の女の子を通して、俺は章介のことばかりを考えていた。
(この子は章介としたことがあるのだろうか。章介はどのような顔でこの子とセックスをしたのだろうか)
――あぁ、俺は章介が好きなのだ。
決して気づかれてはならない秘密。
章介に気持ち悪いと思われるのは、誰に嫌われるよりも堪えられない。
そんな心理的不安と、章介の派手な女遊びもあって、俺達は段々距離を置くようになっていた。
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