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episode Q. オーキョの場合 / 性奴隷施設の幽霊
Okyo 011. 幽霊と子犬 . Glowing purple
しおりを挟む「こんにちは、子犬ちゃん。あら、お揃いだね」
調教師は優雅に歩み寄り、
職員から、
ダブルチョーカーのボンテージハーネスを巻かれた胴体の前で手首を手錠で拘束されたジャンを、引き取った。
ハーネスはベビーピンクのフェイクレザー、チョーカーの真ん中で輝くストーンビジューがライラック色だったために、
調教師は喜んで、自分が着けているアメジストをジャンに見せた。
ジャンの方はというと、自分が座らされるであろうソファの正面に取り付けられたカメラと、ソファの横のテーブルに並んでいる玩具に気を取られてしまい、調教師のアクセサリーどころではない。
「そんな顔しないで、ジャン。お前の気持ちいいお顔を見られるのを楽しみにしている旦那さまが大勢おられるんだよ」
調教師は、励ましながらジャンの背中を押し、ソファの元まで連れてきた。
「ほら、このクッションなんて凄く可愛らしいだろう。座って、寛いで。それに、」
おどおどおずおず座り込むジャンの脚を開かせながら言葉を続ける。
「ココ、久しぶりだろう?苦しいだろう?」
調教師は、カメラレンズに良く見えるよう手の位置を工夫しながら、ジャンの股間に装着されている貞操帯を外した。
むわりと、その周辺の気温が上がり濃厚な体臭が漂った。
調教師は、思わず手錠で束ねられた手で顔を覆ってしまうジャンを
「こら」と笑顔のまま咎め、手を下げさせた。
「ん~、動画ではこの香りを伝えられないのが残念だな」
調教師は、テーブルからウェットティッシュを引き寄せ、呟く。
低刺激性の消毒液で湿らされたティッシュで、ジャンのしっとり汗ばむ陰茎を清拭すれば、空気はたちまち清涼感に塗り替えられていった。
ジャンは、首の下まで羞恥で染め、目をきつく閉じた顔を横に背けている。
巻かれたチョーカーはベビーピンク、首は牡丹。
ジャンのぺニスを拭き終えた調教師は、ちらと狐疑の皺を眉間に浮べた。
二週間もの間、射精を禁じられていたぺニスが、恥辱と淫猥の雰囲気の中でこのよう触れられているにもかかわらず、一向に形状を変えないのだ。
調教師の端麗な白い掌に、つるりと剥けた小さなぺニスが横たわる。
調教師は、その手を睾丸に伸ばしすと その感触に、狐疑が逡巡していく。
掌にしっとり吸い付く肉の球体は、若者らしくみずみずしいが、禁欲を強いられた者の切迫した張りも重みも無かった。
目に映るジャンの性器は、
ここ最近の現象も相まって、
何か理解不能な事態が進行中だという感覚を調教師の頭に生起させる。
この調教のプランは、
長期間貯めた性欲と精液を存分に吐き出させ、ジャンの体もソファもザーメンで真っ白になる様を、旦那さま方に後日編集配信することだったが…。
調教師は、掌のぺニスを何往復か抜いてみた。
「ぁん…、ぁ」
唾液を含むジャンの小さな喘ぎ声を聞き、
「まあ、いいか」
と思う。
5、6回が2、3回になっただけだ。
とりあえず、仕事に集中するときだ。
「ジャン、これをご覧」
調教師は、テーブルからバイブレーターを取り、ジャンの目の前にかざした。
ジャンの目が大きく開く。
「今日は、これを挿入するからね」
ジャンの目が潤み、「ぁぁ…」声にならぬ喘ぎが細く消えた。
それは、こないだのご褒美調教の時にサイとアルフレッドのアヌスに挿入されたものと同じデザインの、
ハイテクな新製品のバイブレーター。
「ぁぁ…ッ…、」
彼らが受け入れたモノよりは一回りほど小さなサイズだが、勃起したときの自分のぺニスより大きそう。
シリコンの亀頭の怪しい照りが、ジャンの頭を痺れさせる。
「ぁぁ…」
あの日、
四つん這いになり、このゴツゴツした陰茎に抉られヨガるサイとアルフレッドの半狂乱を、ジャンも見ていた。
調教師は、テーブルにバイブレーターを戻し、その代わりに手に持った三本のアヌススティックをローションで潤し終えると、
「後ろを向いて尻をつき出せ」
ジャンの内心のすこぶる慙かしい思いが滲む瞳を覗き込み、命令を下した。
ジャラリ
ジャンの手首を繋ぐ手錠に、調教師の胸元のアメジストが反射し、カメラのレンズまで、紫色の線が伸びた。
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