【館】 House of Sex Slaves

館 yakata

文字の大きさ
126 / 190
episode S . ツグジの場合 / 性奴隷猫を飼う

Tsuguji 004 . Au guet ! Au guet !

しおりを挟む
「あぁ…、アア」
ツグジの身体は、調教師の手拍子リズムに励まされ、昇りつめる準備に入っていた。
滑らかでうわぐすりをかけたような漆黒の髪が揺れる。
淑やかそうな前屈みの物腰の真下では、太いディルドの陰茎がアヌスの肉を押し広げ出入りしている。
「あぁ…、アーン、」
ツグジは脚の付け根から這い上がる蜥蜴の尻尾に白い背中を膨らませ鳴いた。
「アァッ、あぁ…、」
調教師は、泣きたいほど悲しい快楽を案じて、
「ツグジ、ぺニクリトリスも弄っていいよ。たっぷり出して、お風呂に入りましょうね」
やさしく言った。

「うん…ン…」
調教師の言葉に、ツグジは涙をこぼし、身体を伸ばし蝶の羽のように腕を閉じてぺニスを夢中で弄った。
「あぁ…、アアッ、いく」
快楽の電気信号が、アヌスとぺニスから十字に広がり
ツグジは飛んだ。




Au guet ! Au guet !
耳をすまして!
耳をすまして!

「もしもし」
調教師は、迎えの職員を寄越すため端末に話しかけた。
そのとき。
「アッ」
ツグジは、パンティを握りしめて、裸のままガゼボから飛び出し、雨降る庭を駆け出した。
「ツグジ!待ちなさい!」
調教師の声を振り切り、
走る
走る

射精を終えたばかりのぺニスが揺れ、濡れた芝生が素足を冷やす。少し広がったままのアヌスが変な感じ。

Au guet ! Au guet !
耳をすまして!
耳をすまして!
Mes amis, il m’en souviendrait
友よ、ぼくは覚えているよ

ツグジは、性奴隷収容所の優雅な庭で唯一おぞましい、拷問具の骨董品がふたつ並んだところで止まった。
鎮座するのは長年晒された雨風で所々腐食した木の三角木馬と晒し台。
今も雨粒を受ける薄気味の悪いオブジェ。
ツグジは膝を地面につけ屈むと、三角木馬の下に潜り込み
白色の小さな塊を拾い上げ、パンティの布地でくるんだ。

C'est gai!
やれやれ、これは参った!

ユキさん、この小さなユキさん
「薔薇色の雪」
ツグジは、呟き、ユキは、ミャアミャア鳴いた。

そこへやってきた
調教師は、雨粒がびっちりついた眼鏡で斜違に子猫を視め、ツグジの手からひったくり、マザーズバッグへ放り込んだ。
「行くわよ、ツグジ」
ツグジは、裸の身体いっぱいに雨粒と芝生とユキの温もりをくっつけて、
調教師の後をついて歩き出した。


ツグジは、調教終了後、傘とローブを持って迎えに来た職員に連れられ、
風呂場へ入れられた。
野外の空気たっぷり吸い込み、たくさん声と精液を吐き出し、裸に浴びた雨は爽快で、ツグジの頭は冴えていた。
湯船でユキのことを思う。
ここにあるものは全て何かが欠けている。正気のない真似事に過ぎないというべきだろう。そして、あの子猫は、ぼくにもの悲しく問いかける。

ツグジは、ユキのことがとても心配だったけど、
性奴隷収容所は入浴を重要視しているため、カラスの行水は叱られる。


「こら、ツグジ。髪の毛を乾かし直しなさい」
ブロンドボブの黒縁眼鏡の調教師の声が響いた。
ツグジは、いてもたってもいられず、ドライヤーもそこそこに廊下に出た途端に呼び止められた。
調教師の手にはファスナーが少し開いたトートバッグがぶら下がっている。
黄色の布地がもごもご動きミィミィ聞こえる。
ツグジは「ユキ」と、バッグに手を伸ばす。
ファスナーの隙間から複雑な青色の目が小さく光るのが見えた。
「子猫は数日、私が預かります。ワクチンやらなにやら、猫のことはよくわからないが病院へ連れて行くからね…いずれは避妊手術やら。当面の費用は私が立て替えますから、お前は施設の清掃のアルバイトを始めなさい」
調教師は、ほとんど呆れたようなため息まじりの声で提案した。
ツグジは顔を上げ、潤んだ瞳で調教師の眼鏡の奥を覗きこんだ。

「アルバイトの件は担当の職員さんに私から伝えておきます。それから、調教中に私の側から勝手に離れた罰は次の調教でたっぷり与えますからね。分かったら髪の毛を乾かしなさい」
調教師は、自分のお人好しぶりに呆れて喋り声にため息が混じるのだ。


猫と一緒に居られるならお仕置きくらいどうってことのないツグジの、溌剌とした「ハイ!」と、
バッグの中のユキの、「ミアウ」が、
同時に、廊下に響いた。


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...