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episode U . ジュンの場合 / ビデオ・スレイブ
June 008. TV 参 . 観覧車
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実験室に積み上げられたレトロなブラウン管テレビの画面が砂漠から、青空に切り替わった。
パイプオルガンのふやけた音楽が流れ、
ポップな色の風船が飛んでいる。
そして、巨大な丸いオブジェが映し出される。
抜けるような快晴の空をピンクやオレンジ、水色、黄緑の個室が呑気に空中散歩している。
この観覧車の、
紫色の個室の扉に「館」のエンブレムがキラキラ反射していた。
個室の中の様子も映し出された。
ジュンがひとりぼっちで観覧車のゴンドラに乗っている。
ズームアップされるジュンの繊細で慇懃な羞じらい顔、鋭利な顎が寂しそうに微かに動く。
ジュンは首にslave 刻印入りの首輪を巻かれているだけで、何処も拘束されていないし、広々としたレザーのシートには圧迫感無い。
圧迫感が無い代わりに卑猥な玩具がいくつも有る。
この個室には、幾つかの言葉がジュンとともに同乗している。どれもこれも、調教師・冬眠鼠の手書きの文字だ。
向かい合わせのシート背もたれに、ファンシーな模様入りのマスキングテープで貼られたA3サイズの紙には、
この観覧車の個室でジュンがやるべきことの手順が丁寧な説明文で記されている。
そして、
体に書かれた言葉
『高きものに思いをめぐらし高きものを求めよ、なんとなればわれらのすみかは天国にあればなり』
ジュンは、ここで何度か素敵に射精をしなければ、
地上に降りられない運命だ。
ウサギさんやクマさんの風船が飛んでゆく。
ジュンはこのうえもなく深い尊敬と、何か特別な熱中をもって、向かい合わせのシートに貼られた紙を読んでいた。
やがて、決心がついたのか、薄い唇を引き締めて卑猥な玩具に手を伸ばした。
先ずは、ふたつの紫色の小さなローターのスイッチを入れ、震えるプラスチックを胸に近づけていく。
オレンジ色の乳首をそれで撫でてみると、スリムなイカリ肩がキュンと上に引っ張られた。
「ぁぁ…ぁ…ッ、ん」
ジュンのスッと長い鼻の穴が空気で膨れる。
乳頭がキュゥゥと立ち上がり、ジュンは、
「はぁ、アアあゥ…、」
と、喘ぎながらオナニーに励んだ。
右周りで動く観覧車。ジュン十時の角度まで来ていた。
テレビの画面に、すっかり勃起してつるりとした亀頭を震わせる、ジュンのペニスが映し出される。
しっとりとした、乳首と同じオレンジ色(有る夏の静かな夕暮れの色)の新鮮な肉の茎を、ジュンの蜘蛛のような指が絡む。
「あぁん、」
と、羞じらいながらもオナニーを楽しんでいる様子だ。
「ぁぁ…あぁ…」と寂しそうな鳴き声と共に、
亀頭の鈴口からサラリと愛液が漏れる。
その愛液をたっぷり絡めた指を、
大きく広げた脚の間に持っていく。
「あーん、ココ…ココ…ッ」
上擦った声で独り言を吐きながら、長い中指をゆっくり、アヌスに挿入していく
ジュンの乙女色の頬が、
ゴンドラの窓に写る青空に栄える。
「あぁん、ぁぁ…、我慢できない…」
ジュンのアヌスには、まだ一本の指しか入っていないが、
彼は先を急いだ。
太く長くぼこぼこやポツポツがたくさんくっついているバイブレーター。
このゴンドラに乗り込んだときから密かに楽しみにしていた玩具に、
アヌスから抜いた手を伸ばした。
細長い指先の手入れされた爪が期待で光る。
ジュンは、
少し太めの棒に怯えることもなく、肉の壺へ斜めに射し込んでいった。
「アァぁぁ…、おまんこが…ッ、広がっちゃうよぅ」
その声には、まだ余裕のようなものも含まれていたが、
不意に強烈な快楽信号が駆けこんで来て、おびえながら彼は喘いだ。
ジュンが何をせずとも、
バイブレーターには高性能なセンサーが仕込まれており、触れる強弱や呼吸や間が、動きに変換されていく。
それらが、ジュンの開発された肉を抉り、擽り、撫で、舐め上げ、
「アァぁぁ…おぉぉ…ッ!?」
ジュンの耳、目、脳を拡張していく。
「ンがぁぁ…あぁ…あぁ…ッ」
ジュンは、脚を淫らに開き、唇かよだれを垂らし、口角を上げたり下げたり、
すっかりこの玩具の虜になってしまったみたい。
観覧車のゴンドラは、いつの間にか四時の方まで降りてきたが、
もう一周か二周するのだろう。
パイプオルガンのふやけた音楽が流れ、
ポップな色の風船が飛んでいる。
そして、巨大な丸いオブジェが映し出される。
抜けるような快晴の空をピンクやオレンジ、水色、黄緑の個室が呑気に空中散歩している。
この観覧車の、
紫色の個室の扉に「館」のエンブレムがキラキラ反射していた。
個室の中の様子も映し出された。
ジュンがひとりぼっちで観覧車のゴンドラに乗っている。
ズームアップされるジュンの繊細で慇懃な羞じらい顔、鋭利な顎が寂しそうに微かに動く。
ジュンは首にslave 刻印入りの首輪を巻かれているだけで、何処も拘束されていないし、広々としたレザーのシートには圧迫感無い。
圧迫感が無い代わりに卑猥な玩具がいくつも有る。
この個室には、幾つかの言葉がジュンとともに同乗している。どれもこれも、調教師・冬眠鼠の手書きの文字だ。
向かい合わせのシート背もたれに、ファンシーな模様入りのマスキングテープで貼られたA3サイズの紙には、
この観覧車の個室でジュンがやるべきことの手順が丁寧な説明文で記されている。
そして、
体に書かれた言葉
『高きものに思いをめぐらし高きものを求めよ、なんとなればわれらのすみかは天国にあればなり』
ジュンは、ここで何度か素敵に射精をしなければ、
地上に降りられない運命だ。
ウサギさんやクマさんの風船が飛んでゆく。
ジュンはこのうえもなく深い尊敬と、何か特別な熱中をもって、向かい合わせのシートに貼られた紙を読んでいた。
やがて、決心がついたのか、薄い唇を引き締めて卑猥な玩具に手を伸ばした。
先ずは、ふたつの紫色の小さなローターのスイッチを入れ、震えるプラスチックを胸に近づけていく。
オレンジ色の乳首をそれで撫でてみると、スリムなイカリ肩がキュンと上に引っ張られた。
「ぁぁ…ぁ…ッ、ん」
ジュンのスッと長い鼻の穴が空気で膨れる。
乳頭がキュゥゥと立ち上がり、ジュンは、
「はぁ、アアあゥ…、」
と、喘ぎながらオナニーに励んだ。
右周りで動く観覧車。ジュン十時の角度まで来ていた。
テレビの画面に、すっかり勃起してつるりとした亀頭を震わせる、ジュンのペニスが映し出される。
しっとりとした、乳首と同じオレンジ色(有る夏の静かな夕暮れの色)の新鮮な肉の茎を、ジュンの蜘蛛のような指が絡む。
「あぁん、」
と、羞じらいながらもオナニーを楽しんでいる様子だ。
「ぁぁ…あぁ…」と寂しそうな鳴き声と共に、
亀頭の鈴口からサラリと愛液が漏れる。
その愛液をたっぷり絡めた指を、
大きく広げた脚の間に持っていく。
「あーん、ココ…ココ…ッ」
上擦った声で独り言を吐きながら、長い中指をゆっくり、アヌスに挿入していく
ジュンの乙女色の頬が、
ゴンドラの窓に写る青空に栄える。
「あぁん、ぁぁ…、我慢できない…」
ジュンのアヌスには、まだ一本の指しか入っていないが、
彼は先を急いだ。
太く長くぼこぼこやポツポツがたくさんくっついているバイブレーター。
このゴンドラに乗り込んだときから密かに楽しみにしていた玩具に、
アヌスから抜いた手を伸ばした。
細長い指先の手入れされた爪が期待で光る。
ジュンは、
少し太めの棒に怯えることもなく、肉の壺へ斜めに射し込んでいった。
「アァぁぁ…、おまんこが…ッ、広がっちゃうよぅ」
その声には、まだ余裕のようなものも含まれていたが、
不意に強烈な快楽信号が駆けこんで来て、おびえながら彼は喘いだ。
ジュンが何をせずとも、
バイブレーターには高性能なセンサーが仕込まれており、触れる強弱や呼吸や間が、動きに変換されていく。
それらが、ジュンの開発された肉を抉り、擽り、撫で、舐め上げ、
「アァぁぁ…おぉぉ…ッ!?」
ジュンの耳、目、脳を拡張していく。
「ンがぁぁ…あぁ…あぁ…ッ」
ジュンは、脚を淫らに開き、唇かよだれを垂らし、口角を上げたり下げたり、
すっかりこの玩具の虜になってしまったみたい。
観覧車のゴンドラは、いつの間にか四時の方まで降りてきたが、
もう一周か二周するのだろう。
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