なんやかんやで蘇っちゃったので異世界でアイドルになる事にしました

氷華

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第13話

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鍵が変わって早1週間。
入ることは出来ないはずなのに、相変わらずシュウゴは屋上にやって来る。

一体どうやって、、、。

『あいつ、頭おかしい』

連続して鍵は変えられるものではないので今では諦めるようになっていた。




〆◼️〆◼️〆◼️〆




梅雨時期に入ると、家から出なくなった。毎日降り注ぐ雨に嫌気がさす。
コー監督はしばらく映画の撮影で国外に行っているらしく、理事長室に避難も出来ない。

『“雨、雨か。空の涙の事?”』

突然、ユキが言った。
でもそれはユキの声なのにユキの声には聞こえなかった。

何かのセリフ?

『あー、うん。出た映画の中のセリフなんだ』

ふーん。

『雨の日のシーンが多かったから、なんとなくね。でもよくわかったね』

なんとなく、かな?
雰囲気とかトーンとか、ユキだけどユキじゃなく感じたから。
でもなんで急に?

『雨ばっかりでつまらないから、気分転換に』

そっか。まぁ、こう雨が続くと嫌になってくるよね。

『でも良かったじゃん』

何が?

『屋上に行かなくて済むからさ』

あぁ、そうだね。
またあのシュウゴとかいう奴が来るからね、合わなくて済むか。

『“僕はおかしくないよ。おかしいのは君達だ。どうして大自然に心を寄せられないの?”』

ユキは再びセリフを言いはじめる。

『“人間の涙より、空の涙の方がずっとずっと綺麗で純真無垢だ”』

、、、それ、どんな役なの?

『雨の日にだけ、主人公のよく来るバス停のベンチに座ってる人間なのかどうかよくわからない役。名前は特になかったよ』

良い役だね。

『やっぱりイチ兄もそう思う?僕もだよ』

続きやってよ。

『“君はどう思う?この世界は。どんな感情を持ってる?何に満ち溢れてる?喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、、、人間ってさ感情豊かなんでしょ?教えてくれないかな”』

地球じゃない、この世界。
何に満ち溢れてる?

まだ、わからない。




〆◼️〆◼️〆◼️〆





いくら梅雨時期でも、晴れた日は学校に行った。
屋上は太陽に近く、乾くのが早いので存分に寝転がることが出来た。

あいつ、また来るのかな?

『来るんじゃない?』

コー監督いないからなぁ。
逃げ場がないよ。
不登校になるわけには行かないからどうすればいいかな。

『そーだね。コー監督に今度、雨の日に逃げ込める場所もらおうよ』

、、、いつも何かをもらってばかりで何もお礼できてないね。

『お礼はやめといた方がいいよ』

なんで?

『どうせ、「お礼に映画出て」って言ってくるのが目に見えてる』

あぁ。
たしかに、言いそうだね。

お礼はしない方が良さそうだ。
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