なんやかんやで蘇っちゃったので異世界でアイドルになる事にしました

氷華

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第14話

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雨が続いて学校に来れなかったからなのか、シュウゴはここしばらく(雨の日の間の晴れの日のみだが)屋上に来ていない。

『梅雨時期は学校こないと思ってるのかな?』

なら、好都合。

『確かにね』

ユキと話をしながらいつものように横になる。ヘッドホンを耳につけて、再生ボタンを押す。

久しぶりだ。
こんなに穏やかな日は。

『最近は邪魔されまくるからね』

あー、思い出してみればそうだね。




〆◼️〆◼️〆◼️〆




シュウゴは屋上に来れば、僕の横に座り「今日の授業は」やら「最近の趣味は」などと聞きたくもないことをベラベラと話してくる。
無視しているのにもかかわらずにだ。

最終的には、僕からヘッドホンを奪い取って曲を聴く。
その姿が妙に絵になるのが一番ムカついてならない。

「お前、なんでも聴くんだな」

そう言ったのは、何回めの訪問のことだろうか。

僕のMEに入っている曲は、この世界に存在する曲全て。
ジャンルは問わない。

「お前、音楽好きなのか?」

好き?
アァ、好きだよ。

なんて、口が裂けても言えない。
こいつの目の前でなんて、特に。

【城崎ユウイチ】だった頃からずっと何種類もの楽器が多彩な音を響かせてユニゾンするのを聴くことが、あの狭く苦しい孤児院での何よりの楽しみだったから。
耳に流れ込んでくるリズムを感じ、音に浸るのが一番心地いい。

「なんか言えよ」

「、、、ご想像に、お任せ、する」

「ふーん」

それから数十分、シュウゴは曲を聴いていた。その間僕はフードの端を掴んで縮こまる。
時間が経てば、シュウゴはMEを返してくる。というか、床に置いて何も言わずに帰って行く。

また、この曲だ。

いつも決まって、同じ曲を最後に聞いて帰って行く。

[ROCK]INFINITY

小さな画面に映る小さな文字は僕自身あまり興味がない。
でも、何故かこの時だけは興味が湧いたのだ。

どんな曲なんだろう、って。

再生ボタンを押して流れてきたのは鼓膜を破る勢いのあるドラムとギターの音だった。そのすぐ後にキーボードとベースが入る。

ビリビリした。

ボーカルの声は特に。

歌い方は無茶苦茶だったけど、名前の通りROCKな感じが伝わってくる。

『アイツ、バンドしてんだっけ』

これが目標なのかな?

鼓膜を刺激する、激しい音。
激しくて、五月蝿いけど、止める気にはならない音。

音で頭がいっぱいになって、何も考えられなくなる。

、、、気分いいなぁ。




〆◼️〆◼️〆◼️〆




今日も、寝転びながら音に浸る。

頭の中を音でいっぱいにすれば、外の世界に何も感じなくて済む。

久し振りの太陽を浴びて、ぼくは少しまどろんだ。
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