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2.私は平凡で平和な人生を望みます-1-
しおりを挟む「ここ、異次元?ホワイトホール?」
「高屋敷 光。私が創った世界を救って欲しい為に貴女の魂を呼び寄せました」
白い靄に覆われたかのような空間に居る事に疑問の声を上げる私の頭上から女性の声が聞こえたような気がしたのだけど・・・気のせいね。
「気のせいではありません。現実です」
声がした方に顔を向けると、そこには天女のコスプレをしている綺麗な女性が宙に浮いていたの。
「もう一度言います。高屋敷 光。私が創った世界を救って欲しい為に貴女の魂を呼び寄せました」
「はい?」
私の魂を呼び寄せたのは、学生時代の私がプレイしていた乙女ゲームに似た世界を創造した女神こと女媧だった。
女媧曰く
地球の・・・日本の乙女ゲーム【乱世の華~私は貴方の傍らで咲き誇る~】に興味を持った女媧はそれをベースに世界を創造した。
最初は平和だったが、やがて自分が作った人間が争いをするようになった。
結果、群雄割拠の状態となってしまっている。
私が家政科大学で学んだ知識と子育て経験を活かして、国を統一しようとしている英雄を支えて欲しいというものだった。
(そういうのって絶賛厨二病中の患者に頼めばいいのでは?)
「実は貴女の魂を呼び寄せる前に厨二病患者の魂を呼び寄せた事があるのです」
女媧は彼女が異世界で困らないようにチートを与えた→俺tueee!ならぬ私tueee!と、「俺、何かやっちゃいました?」ならぬ「私、何かやっちゃいました?」をやらかしたものの天下統一を果たした→自分と戦った英雄達がイケメンだったので彼女は女媧から与えられたチートで負かした彼等を自分のハーレムに加えてしまった→自分の逆ハーレムの為だけに重税を課した彼女は臣下に討ち取られ、統一した天下は再び群雄割拠の時代に戻ってしまった→リセットした
「それで・・・彼女は、どうなったのですか?」
臣下に討たれた事でゲームオーバー(?)となった彼女は元の世界に戻ったのかどうかが気になったから聞いてみたの。
女媧様の答えはこうだった。
自分が作った世界はあくまで【乱世の華~私は貴方の傍らで咲き誇る~】という乙女ゲームをベースに創造したもの。
つまり現実世界だから彼女の死は真実で、今はどうなっているのか分からないのだという。
「前回の失敗に懲りたので次は厨二病を患っていない・・・ごく普通の女の子の魂を呼び寄せたのです」
彼女等は人生経験が浅い子供だからなのか、英雄の心に寄り添う事が出来ず離縁となり生きる為に一兵卒か妓女になるしかなかったのだと女媧様が教えてくれたの。
(私も人生経験が浅い部類に入ると思うのだけど・・・。それに、中国の歴史とか文化に詳しくないから人生経験が豊富で中国史に詳しい人を召喚した方が良かったのでは?)
「その辺りは大丈夫でしてよ。貴女に救って欲しい世界は史実に忠実なところもありますが、基本は乙女ゲームがベースになっているのですから深く考えなくてもよろしいですわ」
国と文明を発展させる為の知識チートであれば使ってもOKです
「・・・・・・仮に私が英雄に対して内助の功をした結果、国を統一できたとします。女媧様の依頼を達成したら私は家族の元に帰してくれますよね?」
女媧様は疑問形で問い質す私から顔を逸らしてしまったの。
「実は・・・」
そして衝撃の事実を告げたわ。
「今の私達が居る世界の一分は地球で言うところの一年に相当する時間になるのです。高屋敷 光、私が貴女をこの世界に呼び寄せてから十分の時間が流れているので地球では十年が経った事を意味します。つまり・・・貴女を診た医者は心臓が止まっていたから死亡したと判断していますわね」
ご主人とご子息達は葬式の後、貴女の肉体を荼毘に付してしまったから・・・帰れないって事ですね
ゴメンちゃ~い♪
(このヤロー・・・)
罪悪感ゼロでテヘペロな顔をして謝罪する女媧に殺意が芽生えてしまった私は・・・悪くないわよね?
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