カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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㊱シメパフェ-1-

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 「カスタードクリーム、カステラ、葉っぱの形をしたクッキー、パイ生地、シャーベットを作って欲しいとレイモンド様が仰っていましたので作りましたけど・・・」

 「これのどこをどうすれば氷菓になるのですかね?」

 「かき氷の飾りつけに使うとか?」

 「それをしたら、カステラ等が水っぽくなるのでは・・・?」

 レイモンドの事だから何か考えがあってカスタードクリーム等を作って欲しいと言ったのだと思うが、どんな氷菓を作るのかが見当がつかない料理人達は首を傾げてしまう。

 ロードクロイツ家の料理人達はキルシュブリューテ王国で手に入る食材の関係があるものの、紗雪とレイモンドが再現出来る日本で食べられる料理に限られるが、作り方を教えているので二人が居なくても彼等はそれ等を作る事が出来たりする。

 「皆、俺が言っていた菓子は出来ているようだな」

 そんな彼等が居る厨房にやって来た紗雪とレイモンドは、シャーベットを除くテーブルの上に並んでいるクッキー等を見て満足気に頷く。

 「レイモンド様?今から何を作るつもりで?」

 「それ、私も聞きたかったの」

 紗雪の場合、霊視を使えばレイモンドが何を作ろうとしているのかなど簡単に分かる。

 だが、その行為はレイモンドの心を踏みにじっているような気がするので霊視の力を使わないのだ。

 「それは・・・」

 そう言ったレイモンドは、テーブルの上にあるパイ生地を清潔な布巾で包むと麺棒で砕いていった。

 「紗雪はカステラを一口で食べられる大きさに切ってくれないか?」

 「え、ええ・・・」

 (?)

 レイモンドの意図は見えないが、テーブルの上にあるカステラを手にした紗雪は一口大の大きさに千切っていく、





 「これは・・・」

 「デザートの宝石みたいですね・・・」

 「フレンチトーストとは違った美しさがありますね」

 レイモンドが作った氷菓を前にした料理人達が称賛する言葉を口にしていた。

 「日本には確かにクッキーとかを盛り付ける氷菓があるけど、それをシャーベットで作るなんて思ってもいなかった・・・」

 鰻の時と同じように、日本人として過ごして得た知識による思い込みがある紗雪にはシャーベットを使うという事が思いつかず、固定観念がない故に自由な発想が出来るレイモンドだからこそ作る事が出来たデザートだと言ってもいい。

 「いや、これは紗雪が俺に色々な異世界の料理を教えてくれたからこそ出来た氷菓なんだ」

 これならば、父上達から『陛下がお気に召す』という言葉が聞けるはずだ





 二人は、完成した氷菓をランスロット達が待つ食堂へと持って行く。










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