カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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㊿アイスクリームの大福-5-

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 「今日の夕食の鮭の蒸し焼きはホイル焼きを思い出したわ」

 「ホイル焼き?ご母堂よ、それはどのような料理なのだ?」

 「そうね・・・」

 夕食を終えた後、デザートであるアイス大福を待っている間、ホイル焼きが何なのかを尋ねたクリストフに美奈子が、アルミホイルという調理道具に食材を包んで焼いたり、蒸したりした料理なのだと教える。

 「ご母堂よ、アルミホイルとやらは何なのだ?」

 「それは・・・アルミという銀色の金属を金箔のように薄く伸ばしたものなの。ホイル焼きのように料理に使ったり、鍋焼きうどんの容器として使ったりしていたわね」

 他にも使い道があったと思うが、自分が覚えている限りの事を美奈子が話す。

 「ナベヤキウドンが何なのか分からぬが・・・金箔のように薄いアルミとやらが器になるというのが何とも不思議じゃな」

 鍋焼きうどんはうどんというパスタに海老天や蒲鉾といった具材を煮込んだ冬に食べる料理で、コンロで温めると器であるアルミが熱くなるので触る時は注意が必要なのだと美奈子がクリストフに教える。

 「スーパーやコンビニで売っている鍋焼きうどんはアルミの容器に入っていますけど、自分で作る時は小さな土鍋や鉄鍋を使うのですよ」





 昆布と鰹の合わせ出汁と醤油が染み込んだうどん

 適度に噛み応えのある蒲鉾

 色を添える鮮やかな緑色のほうれん草

 贅沢な気分にさせてくれる海老天

 そして!何と言っても半熟卵!!





 「味噌で煮込んだうどんは、醤油とはまた違った味わいがあって美味しいのよね~」

 語っている内に過去を思い出したのか、美奈子の心は鍋焼きうどんを食べたいという思いで占められていた。

 「サユキ嬢は日本人・・・迷い人であろう?ならばサユキ嬢と同じ日本人であるご母堂であれば、その・・・ナベヤキウドンを再現出来るのではないのか?」

 「恐れながらクリストフ陛下・・・。母上が作る料理を一言で言い表すならば、怨念を纏っている呪物と言えばいいのでしょうか?とにかく得体の知れない代物なのです!」

 「まさか!」

 母が作る料理を思い出してしまったのか、一気に語ったランスロットの全身が恐怖で震えていた。

 「失礼ね!そりゃ、レイモンドと紗雪さんが作る料理と比べたら下手なのは認めるわ!でも、そこまで酷くないわよ!!」

 ランスロットの息子であるレイモンドは一流と言っても過言ではない料理の腕を持っているのだから、彼の祖母である美奈子も孫と同レベルの料理を作れるはずだとクリストフは一笑に付すのだが、父の言葉が真実である事を物語るかのようにグスタフの身体は恐怖で震え、顔からは血の気が引いていた。












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