カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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63.精進料理のフルコース。またの名を大豆無双-16-

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 メティス王国は多神教国家であると同時に、敬虔なルミナエル教の信者が多い国でもある。

 主な産業は茶葉と小麦をはじめとする穀物に野菜、香辛料の栽培といった農業、それから織物。

 自給率百パーセントを越えているメティス王国は穀物、今でこそ嗜好品だが昔は薬として口にしていたお茶の上質な茶葉を輸出していたりする。

 ちなみに他国に輸出出来ない品質の悪い茶葉はというと、自国で消費するという形なのだが苦味が強いので蜂蜜や砂糖を入れて飲んでいる。

 そんなメティス王国を治めているのは壮年の国王ヴァージルと王妃フローレンスだ。

 「陛下・・・此度訪問するキルシュブリューテ王国でも、きっとエルフが口にするような料理しか出されないのでしょうね」

 「王妃よ、こればかりは仕方のない事だ」

 二人が他国を訪れる際、晩餐で出される料理は必ずと言っていいほど豆か野菜のスープ、小麦かそれ以外の穀物で作る粥、野菜と豆をハーブで煮込むか焼いたもの、製パン用の小麦粉で作った生地に細かく刻んだ野菜と豆を包んで包んで揚げたパイ、食後のデザートは時期にもよるが氷菓か水菓子、水で溶いた製菓用の小麦粉を焼いた薄い生地に果物を乗せたり、フルーツジャムを塗ったり巻いたりしたクレープに似た焼き菓子だった。

 但し、盛り付けは見る者を楽しませるかのように華やかであったが───。

 肉・魚・卵・乳を当たり前のように口にする国に対して要求するのはおかしいと分かっているが、それでももう少し食べ応えのある料理を出して欲しいと二人は心の底からそう思う。

 「ようこそお越し下さいました。ヴァージル陛下、フローレンス王妃」

 王宮に到着したメティス王国の国王夫妻を見た目が魔王様なディートヘルムとセラフィーナが出迎える。

 「今宵は細やかではございますが、両陛下を歓迎する宴を開きますので楽しんで頂けたら幸いです」

 「ディートヘルム陛下、セラフィーナ王妃。感謝いたします」

 キルシュブリューテ王国の国王夫妻に案内されるまま、メティス王国の国王夫妻が大広間へと向かう。






※メティス王国はインドのような感じです。








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