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閑話・セフィーリア-7-
しおりを挟む話は一週間以上前まで遡る。
婚約者との仲を深める為という名目でセフィーリアがローゼンタール公爵家を訪れる事もあれば、マティウスが王宮を訪れる事もある。
自分と同じ年齢でありながら他の貴族令息と比べたら小柄でモブ顔、公爵令息としても何かこう・・・微妙なマティウス。
三人の子供を育てながらも二十代にしか見えず人妻特有の色香と優美な気品を纏っている紗雪。
そんな彼女と比べたら、チンクシャで色気もなく公爵夫人としての威厳を感じさせないマスミ。
良く言えばロリ体型の女性が好みな夫のグランヴィルに溺愛されているので天真爛漫とも言う。
二人と顔を合わせるのは嫌だが、今回はマスミに異世界の事を聞く為だけにセフィーリアは先触れを出してからローゼンタール公爵家を訪れたのだ。
季節の花が咲き乱れる庭園を眺めながらセフィーリアとマスミは、メイドが淹れたミルクティーを口にする。
『セフィーリア王女の為にケーキを用意しました』
マスミの言葉と共にメイドがケーキを盛った器をセフィーリアの前に置いた。
『ローゼンタール公爵夫人、このケーキは卵を使って作っていますの?』
『洋菓子に卵は欠かせないので当然使っておりますよ?』
それのどこがおかしいのか?と首を傾げるマスミに、自分は卵アレルギーなので卵を使った料理は口に出来ないのだと伝える。
『子供の頃はそうだったのかも知れないけど、ある程度の年齢になったらアレルギー反応が出なくなるわよ』
現に自分の知り合いもそうだったのだから今のセフィーリアが食べても大丈夫だと、マスミがケーキを食べるように促す。
(ご自分の知り合いはそうだったのかも知れませんけど、あたくしの卵アレルギーが治っているとは限らないのに・・・)
アレルギー反応が出たらそれをネタにマティウスと婚約解消した上で多額の慰謝料の請求、それから何かしらの罰を与える───例えば王女殺害未遂でローゼンタール公爵家を国外追放するとか、男爵に降爵にすればいいと考えたセフィーリアはフォークでケーキを小さくカットした部分を口に運ぶ。
(あら?発疹が出ませんわ・・・?)
自分でも気付かぬうちに卵アレルギーは治っていたらしい。
(チッ!)
喉も痛くならないし、呼吸困難にもならないという事実に戸惑い心の中で舌打ちをしつつも、カフェ・ユグドラシルの料理と比べたら数段劣るケーキをセフィーリアは慎重に食べていく。
『・・・・・・・・・・・・可もなく不可もなくのデザートでしたわね』
『・・・・・・やっぱそうか~』
どうやったら日本に居た頃に食べたケーキを再現出来るのかな~?と、首を傾げるマスミにセフィーリアはある事を尋ねる。
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ならばその逆はないのでしょうか?
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