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3話
シグルドと結婚する日を指折り数えていた私に両親・・・つまり国王と王妃から凶報が届いたの。
シグルドが男爵令嬢と恋仲になって駆け落ちした。
慰謝料は私が望む分だけ払うから、この話はなかった事にして欲しいって。
おいおいおいおいおい!
前世が庶民だった私は身の周りの事が出来るけど、産まれた時から王子として育ったシグルドにそんな事が出来る訳ねぇだろうが!!!
あかん!
私の人生オワタ・・・。
・・・って!
ここで諦めて堪るか!!!
何とかという先生も言っていたじゃない!
『諦めたら終わりですよ』って!
自分が助かる為、その日のうちに私は出奔したわ。
シグルドの両親から払って貰った慰謝料、宝石やドレスといった金目のものを持って王宮を出た私は当てもなく彷徨っていたの。
王宮を出て何日経ったのかな?
自分を知っている人間が居ない町に辿り着いた私はフレアと名乗り、宿屋で住み込み従業員として雇って貰ったの。
その宿屋で私が作る事が出来る洋食を出したら大当たり!
今では料理が目的で宿泊する客がひっきりなしに訪れて繁盛しているわ。
そして・・・宿屋の息子さんであるヨハネスと結婚。
子供にも恵まれて充実している毎日を送っているわ。
数年後
これは宿泊客から聞いた話だけど、何でも私の故郷であるアールブヘイム王国に何の前触れもなく水が枯渇したり、作物が実らなくなったり、疫病が蔓延したり、緑豊かな草原が荒野と化したりといった天変地異で苦しんでいるところに、僅かな食料を巡っての争いが起こって滅んでしまった、らしい・・・。
今の私は王女フレイアではなく、ただのフレア。
宿屋の女将として平凡な人生を歩んで行くわ。
※香澄が語っていたけどフレイアが忘れていたゲーム設定の話
事の始まりはフレイアが産まれる数年前、アールブヘイム王国のみならず近隣諸国では未曽有の大飢饉が起こっていました。
それを解消する為、フレイアの父である国王が「アールブヘイム王国を救って欲しい」と神に祈りました。
フレイア父の祈りを聞き入れたのが五人の堕天使。
彼等は、数年後に王妃との間に産まれる魔力を持たない娘・・・つまりフレイアを自分達に捧げる事を提示しました。
娘も息子もいなかった当時のフレイア父は五人が提示した条件を受け入れました。
彼等は堕天使ですが、それぞれ火・水・地・風・空を司っているのでアールブヘイム王国を復活させました。
女が魔力を持たないというのは、男が持つ魔力と属性を100%受け継ぐという事なので堕天使達はフレイアを望んだのです。
堕天使達が年頃になったフレイアのルックスを気に入っていたのもあります。
フレイアは堕天使に捧げる大事な生け贄なので、フレイア父はフレイアに男の影がちらつかせないように大切に育てました。
それこそ兄弟ですら近づけないようにしていたのです。
が!
事情を知らない王妃がフレイアの結婚を進めてしまったので、フレイア父はヴァナヘイム王国の男爵令嬢を使って二人を破局させました。
ヴァナヘイム王国はフリーセックスのお国柄という事もあるけど、シグルドは絵姿でしか見た事がない自分よりも優秀で貞節な王女という噂のあるフレイアよりも小柄で巨乳な男爵令嬢を気に入ったので上手くいったとも言えます。
駆け落ちしたシグルド達を陰で支援していたのはフレイア父だが、頃合いを見て二人を始末したのもフレイア父です。
これでフレイア父の憂いがなくなったかと思いきや、肝心のフレイアが逃げてしまったのでフレイア父は妹を差し出したのですが堕天使達は激おこしてアールブヘイム王国に色んな災いを齎してから滅ぼしたという経緯があります。
フレイアが記憶を取り戻さなかったら温室イベントが始まり、アールブヘイム王国が滅びる事もなく寧ろ今よりも栄えました。
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