私のマジカルノベル

@kitunetuki12

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第十四魔法;フレンズ・オブ・フレンズ

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 チャミスが人間界へ行ってから、一日。カルトさんやアン先輩は家の資料で、もっと詳しく調べると言っていた。よろしくお願いします~。頭の中で、二度敬礼する。これで少しでも、チャミス救出の目星が付くかも…。教室までの道のりが長く感じる。​

「はぁ~。」​

さっきまで不安だった気持ちが、落ち着いてきた。…にしても、カルトさんが言ってた「後悔」は、何だったんだろう?何でもない、ってカルトさんは言ってたけど…絶対何かあるよねぇ?疑問を感じた今の私は名探偵。ここで、華麗なる推理を披露するのだ!​

「後悔…チャミスのことに対する後悔だということは分かる。」​

良い感じよ!その調子で頑張って、リズミール!​

「チャミスのことに対する後悔…”あの”魔法のこと?それとも、今回のチャミス人間界失踪事変?(TNSGとこれから略す。)」​

この二つから導き出される答えは…そうか、そういうことだったのか…。探偵は、謎がすべて解けたとき悲しそうな顔をするのは宇宙の法則であり、鉄則だ。​

「謎は解けた!」​

人差し指で前を指しながら言う。前を通り過ぎる人が不審そうな顔を見せるが、リズミールの目には映っていなかった。​私の目の前にいるイマジナリーワトソンが、興味津々な目でこちらを見ている。​

「こうかい…この言葉を勝手に”後悔”という漢字に変換させていました。しかし、これは、まったく違う意味だったのです!」​

フッ。決まった!さて、推理パートの第二ピークも決める!​

「まず、本当にカルトさんは”こうかい”と発音していたのでしょうか?」​

ここで、イマジナリー聴衆たちをチラッと見る。ザワザワし始めたら、例の探偵ポーズをとる。人差し指と親指で顎をつかむ。ここで、聴衆が一瞬にして静まり返る。​

「実は、”こうかい”ではなく”とうかい”だったのです。そして、漢字に当てはめて考えてみると、韜晦という漢字になります。」​

ここで、聴衆から韜晦はどういう意味なのか聞かれる。​

「地位や才能を隠す、もしくは姿を隠すことに使われる言葉です。」​

知的な声のトーンで言う。しかし、イマジナリーアン先輩はリズミールの手にGoogle検索済みの、人間界で言いうスマホが握られているのを見逃さなかった。(人間界には、こんな便利なやつがあるんだって。…いいなぁ)​

「さて、本題に戻ろう。カルトは何故、”韜晦してないのか?”と私に聞いたのか。それは、私の青かった顔を直すためである!チャミスが人間界へ韜晦した中、焦る気持ちを落ち着けようと、世間話のつもりで聞いたのだろう。」​

聴衆たちが、拍手を沢山送ってきてくれている。頭の中で、”リズミールの推理ショー”なんていうテレビ番組はどうかしら?と考えている自分がいた。そんなことを考えているリズミールの後ろで、アン先輩が”面白い漫才だった”と呟いているのは聞こえなかった。​

「謎はいつも、マジックでサイエンスな物なのです!」​

よく分からない決め台詞を言って推理ショーは終わった。​ここで、現実世界に戻る。

「カルトさん、よく韜晦なんていう言葉知ってたなぁ。」​

意外と文系なのかな?クリナミロン高校に入学してるから、魔系かと思ってたなぁ。チャミスは…まだ分からない。魔工学部だから、最初は理系かと思ってた。でも、私のイメージの理系とはまったく違う。だから、文系かと思ったんだけど、本とか魔法文の文法は苦手だと言っていた。このことから、私はどっちでもないと思う。思うだけで、正確かどうかは分からない。​

「…。」​

まだ三日しかいっしょに過ごしてないのに、もう全部分かった気でいた。チャミスが人間界へ行った理由も、思い付きはする。でも、正確には分からない。記憶を探って、人間界へ行きそうな動機を探すが、思い当たる節が無い。​

「…?」​

分からないとか、モヤモヤした感じって気持ち悪い…。別に、チャミスの全てが知りたい訳じゃない。でも、自分が頼りにしていた記憶力が使えないなんて…勉強したのに、テストで得意な教科の点が取れなかった気分。​

「?」​

あぁ~もぅ、気になってしょうがない。チャミスを救出してから聞けばいいと皆言うだろう。しかし、私は今知りたい。ほら、君だって食物を、食べたいときに食らいつきたいでしょ?私も同じく、答えが欲しい時に答えを知りたいの。…よし、ここは探偵リズミールを再び呼び起こそう。​

「今回の疑問、チャミスは何故人間界へ行ったのか…。」​

目の前を通り過ぎる先生が心配そうな目を向けるが、リズミールには効かない。​頭では、推理ショーの真っ最中なのだよ。

「情報がないので、さらば!」​

探偵リズミールが頭から突如失踪してしまった。な、何!?……まいったなぁ。誰か探偵リズミールが知らない情報を持っている人は…。​

「あっ!」​

思いついた!そのとき、探偵リズミールが懲りずに入場してくる。​

「リズミール以外に、もう一人チャミスと親しい人物がいます。それは…。」​

カルトさんだ!と、大きな声で探偵より早く言う。探偵リズミールの「ケッ!」という悔しそうな声を聞き逃さないようにしながら…。まぁ、とにかく何か知ってないか、早速聞きにいこう!(カルトさん、何学部なんだ?)​

_________________________________​____

二回ぐらい同じ道を通って、やっとカルトさんの学部…魔学教育学部の教室に着く。まったく、なんでこの高校はこんなに広いのよ…。息切れしながら、カルトを発見する。手招きをして、呼び寄せる。​

「リズミールさん?どうしたの?」​

ハァ…ハァ…。息切れしながらも、質問をする。​

「ハァ…チャミスが人間界へ、ハァ…行った理由について、ハァ…何か知ってる?」​

いつから体力がこんなに無くなったのかな…。しんど……。​

「チャミスが人間界へ行った理由……分からない…。」​

カルトさんは、申し訳なさそうな顔をして言う。あぁ~体力の~無駄遣い、した日々を~♪私の頭が、変なメロディーを奏でる。​

「でも、チャミスは…僕たちが嫌いで人間界へ行ったわけじゃないよ!絶対!むしろ、人間界へ行く直前も、今も、僕たちのことを考えてるんじゃないかな……?」​

変な風に誤解された。自分たちのせいでチャミスが人間界へ行く可能性など、ゼロに等しいのに、こんな風に誤解するなんて。もしや、この可能性が高いと思ってるのかな?​もしそうなら、とても面白い。

「アハハ、ハハハ!」​

カルトさんが、心配そうな顔でこちらを見る。まぁ、突然笑いだしたらそうなるか。​

「大丈夫だって!チャミスが私たちのことが嫌いになるなんて、ゼロに限りなく近い可能性なんだから。」​

カルトさんは、まだ不思議そうな顔をしている。それもまた、面白かった。​

「カルトさん、面白いね。おかげで、気になってたこと忘れたよ。」​

もちろん、記憶力が良い私は、当初の疑問をしっかり覚えている。しかし、そんな疑問よりも大事なことを見つけた。面白い仲間…チャミスやカルトさんと話す時間が、疑問の答えを見つけることより、輝いて見えた。答えを知りたい気分が、面白い仲間の話によって、変化した感じかな?

「ありがとね、カルトさん。」​

「別に、呼び捨てでいいよ。チャミスからはもう呼び捨てされてるし。」​

……チャミス以外に、もう一人呼び捨て仲間ができるとは…。では、早速呼び捨てしようじゃないか!​

「よろしくね、カルト。」​

「こちらこそ、リズミールさ…リズミール。」​

チャミスがいないと、会話が弾まなかった相手のはずなのに、今日は弾んだ。チャミスの話題で会話が弾んだ。チャミスに、救出したら感謝しよう。そう思った。

__リズミールは、自身が大変な誤解をしていることに気が付いていなかった。それに加え、チャミスがリズミールたちのことを忘れているとは、二人は知る余地もなかった__
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