20 / 27
第二十魔法;いつかの記憶 チャミス編
しおりを挟む
ケーキ屋で働いて二日目。午後は忙しいくせに、午前はとてつもなく暇だ。
「ふわぁ~…。」
朝早く起きたせいで、眠たい。厨房から金瀬店長がこちらを監視してくる。…居眠りなんかしませんよ~。そんな思いを込めてウインクする。金瀬さんは、私のウインクに「しっかり見てるからね…」という思いを返してくれた。そんなことをやっていたら、店のドアが開く音がした。常連さんだろうか?
「いらっしゃいませ!」
そう言いながら、入ってきた客を見る。まず、一つ分かったことは常連さんじゃないこと。二つ目は、同年代の子っぽいこと。三つめは、二人組の外国人だってこと。金髪に赤髪…記憶が無いせいで珍しいのか分からないが、今まで見てきた中では黒髪の人しかいなかったし、多分外国の人だろう。
「どのケーキに…。」
「チャミス!」
金髪の人が言葉を遮る。ハ?チャミスって何よ?何かのケーキの名前?
「あ、すみません…えぇーっと、友人にニテイテ。」
赤髪の人はそう言うが、漫画でしか見たことない程の棒読みだった。まぁ、なんでもいいけどねぇ。
「そうですか…で、ケーキはどれに?」
同年代に見えるため、ため口っぽくなってしまう。
「私のこと、覚えてないの?」
金髪の人が質問する。いや、初めて会ったんだが。
「すみません。覚えておりません。」
やっと敬語で話せられるようになってきた。
「ホントに?」
「ええ。ホントに。」
また、ため口っぽくなってしまった。そのため口交じりの返事を聞くと、金髪の少女の目が潤む。
「チャ、チャミス…ホントに記憶がぁ~…。」
そう言って、わんわん泣き出した。…は?何故泣く?戸惑っていると、金瀬店長が来た。それはもう、ロケット並みの速さで。
「どうしたの?!」
驚いていた表情が、より一層驚く。
「その…制服…。」
制服?金瀬店長に向けていた視線を二人組に向ける。
「あっ。」
首元に巻いたスカーフ。ワンピースにベルトを巻いたような仕様。
「同じ…。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今、緊急で店を閉じてます。脳内でナレーターがそう言う。
「リスの…事情を教えてくれる?」
金瀬さんが、二人組に話しかける。金髪の少女は、まだ吃逆を上げている。赤髪の少年は戸惑いながら、口を開く。
「まず、リスではなくチャミスという名前です。あと……。」
黙り込んでしまった。どうしたんだろう?
「あとは、チャミスと二人で話したいんです。」
はぁ?なんで初めて会ったばかりのヤツと…。
「分かったわ。リス…いや、チャミス、部屋に案内しなさい。」
えぇ~!なんで初めて会ったばかりの…。そこまで考えたとき、金瀬さんの笑顔が私をにらむ。良いから案内しなさい、そんな心の声が聞こえてくる。
「はいっ…。」
そう言い、席を立つ。赤髪の少年も、席を立った。
「リズミール、落ち着いたらこっちに来て。」
そう言って、後からついてきた。どうやら、金髪の少女の名はリズミールというらしい。いや、リミーズル?リルミーズ?…なんでもいいや。金髪の少女の名に苦戦しながら自分の部屋…小屋へ向かう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ここ、座って。」
そう言って、地面に敷いているカーペットへうながす。私は勉強机の方から椅子を寄せる。地べたと椅子…些細なことだ。
「チャミス…ホントに何も覚えてないのか?」
赤髪の少年が疑わしそうに聞いてくる。
「チャミス…私、チャミスだったんだ。」
質問の答えになっているとは思わなかったが、こう答えた。すると、全てを察したかのように赤毛の少年はうつむいた。
「分かった…信じてくれるかは分かんないけど全て説明する。」
そのまま赤毛の少年(カルトというらしい)は、私がどういう経緯で記憶を無くしたのかを話した。…正直言って、信じることは出来ない。
「信じて…くれないよね。」
ええ。そうですとも。
「そっか…。」
…私、考えてること分かりやすいのかなぁ…?そんなことを考えながら、天井を見つめていると、赤毛の…いや、カルトさんの目が潤んだ。
「カルトさん?」
「チャミスは…もう、呼び捨てもしてくれないんだね。」
…そんなこと言われても、覚えてないんだもん。そんなこと言われてもさ……。
「そんなこと覚えてないし…。それに、魔法なんていう非科学的なことを突然言われても、信じられないよ!」
少し声が大きくなってしまった。これじゃ、怒鳴っているみたいだ。
「魔法…チャミスも使ってたんだよ?」
「知らない知らない!魔法なんてもの、あるわけない!」
そう言うと、カルトさんも負けずに言い返してくる。
「ある!魔法が無い、っていうのはこっちの世界での常識だろ!」
ムカ!なんで高校生にもなって魔法なんて信じてるのよ!
「あんた、大丈夫なの?…魔法は存在なんてしない。こっちあっちの世界なんてない。世界は一つしかないんだよ?」
正論をかます。これで、この議論にも決着がついただろう。
「魔法が存在しない証拠はあるのか?」
ええ。あるとも。自信たっぷりに答える。
「あなたも私も…ここにいる皆が魔法を使えないことよ。」
決まった!カルトさんに初めて会ったばかりだが、この人との議論に勝つのは少し良い気分だ。
「いつ、俺が魔法を使えないって言った?」
は?もう勝負はついているのに…まったく、諦めの悪い奴だ。
「もう、潔く負けを認めたら?」
「俺がいつ魔法を使えないと言った?」
はぁ…。会話が成り立たない。この人、クリナミロン高校っていう私が通っていた高校でも浮いてるんだろうな。
「俺は、魔法を使える。」
「あ、そう。…諦めるなら今のうちだよ。」
もう興味も失せてきた私は、店に戻ろうとドアノブに手をかける。パチッ!背中で何かがはじける音がした。慌てて振り向く。その動作と同時に、髪が乱れた。
「今、チャミスのゴムを引きちぎったよ。…もちろん、魔法でね。」
……はぁ、呆れた。どうせ、何か仕掛けでもしてたんだろう。は!てか、私が一〇分かけている三つ編みがぁ!ゆ、許さぬぞ貴様!
「ちょっと!そんな子供だましに私の三つ編みを使わないでよ!」
「はぁ?」
心底驚いた表情のカルトさん。…仕掛けがバレないように、演技まで極めていたか!こ、コノヤロー!
「驚いた演技はしなくていいわ!もう、ほっといてよ!」
「ちょ、待て!」
待つわけねぇだろっ!てめぇ、むしろ待ってもらえると思ってたのか!?
「チャミス!」
「何よ!」
あっ、チャミスっていう名前に反応しちゃった。しかも、無意識に。
「魔法もう一回使うから、ちゃんと見といてね。」
へいへい……分かりましたよ。今度は種を見破ってやる。
「オプード・アザン。」
カルトさんがそう唱えた瞬間、ドアノブを握っていたドアが開く。少し年季の入ったドアのため、音が軋む。
「チャミス…。話すきっかけになったこの魔法、覚えてないの?」
おぷーど・あざん……どこかで聞いたことが…あぁ!この時私は、水に触れて言葉を思い出す偉人の気持ちが分かった気がする。
「メモ帳…。」
そう呟いて机の中からメモ帳を取り出す。一ページ目を開くと、予想通りの言葉が殴り書きしてあった。
_________________________________
おぷーど・あざん
_________________________________
「おぷーど・あざん…。」
「覚えてる?」
おぷーど・あざん…オプード・アザン…。
「覚えてるの!?」
「嘘だ…。」
「え?」
嘘だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ!そんなはずない!魔法なんてこの世に存在するわけがない!私まで頭がおかしくなったの?
「おいチャミス、どうした?!」
こいつのせいで!こいつのせいで頭がおかしくなったのか!?
「もう来ないで!」
「なんでだよ!」
「魔法使いとは関わりたくない!」
…魔法を自分でも信じたのか分からない。でも、確かに扉は開いた。しかも、メモ帳には”おぷーど・あざん”と殴り書きしてあった。
「魔法使いと関わりたくない……?」
カルトさんの雰囲気が変わる…ヤバい気がする。
「チャミスはもう俺たちと関わりたくない…?」
一人でブツブツ何か言っている。どこか懐かしい気がするのは気のせいだろうか?
…よくわかんない。
「これからも図書館にみんなで行けると思ってた…。ヤバい魔法で先生に説教される思い出もできるかもしれなかった…。巻き添え、もっと喰らうかもしれなかった…。転部でもっと忙しくなるはずだった…。」
どれもこれも身に覚えがない事ばかり。もう意味が分かんない!
「チャミス、人間界か魔法界、どっちに居たい?」
ブツブツモードから突然質問される。
「知らないよ…。でも、私は人間界に住んでるから……。」
「人間界が良いのか…。」
そう言って、悲しそうに笑った。諦めがついたのかな?
「ローメリー・モジング。」
ローメリー・モジング?ろーめりー・もじんぐ?どんな魔法なんだろう…。いや、魔法なんて信じてないし。何にも起こらないはず…。
「あれ…。」
意識が遠のいていく。赤髪の少年…カルトさんは青ざめた顔をしている。なんでだろうか…でも、そんなことを考える暇はもう無さそう。意識が…。
「あ…ぁあ!あぁ…。」
誰かの恐怖が混じった声だけが最後に聞こえた。
「ふわぁ~…。」
朝早く起きたせいで、眠たい。厨房から金瀬店長がこちらを監視してくる。…居眠りなんかしませんよ~。そんな思いを込めてウインクする。金瀬さんは、私のウインクに「しっかり見てるからね…」という思いを返してくれた。そんなことをやっていたら、店のドアが開く音がした。常連さんだろうか?
「いらっしゃいませ!」
そう言いながら、入ってきた客を見る。まず、一つ分かったことは常連さんじゃないこと。二つ目は、同年代の子っぽいこと。三つめは、二人組の外国人だってこと。金髪に赤髪…記憶が無いせいで珍しいのか分からないが、今まで見てきた中では黒髪の人しかいなかったし、多分外国の人だろう。
「どのケーキに…。」
「チャミス!」
金髪の人が言葉を遮る。ハ?チャミスって何よ?何かのケーキの名前?
「あ、すみません…えぇーっと、友人にニテイテ。」
赤髪の人はそう言うが、漫画でしか見たことない程の棒読みだった。まぁ、なんでもいいけどねぇ。
「そうですか…で、ケーキはどれに?」
同年代に見えるため、ため口っぽくなってしまう。
「私のこと、覚えてないの?」
金髪の人が質問する。いや、初めて会ったんだが。
「すみません。覚えておりません。」
やっと敬語で話せられるようになってきた。
「ホントに?」
「ええ。ホントに。」
また、ため口っぽくなってしまった。そのため口交じりの返事を聞くと、金髪の少女の目が潤む。
「チャ、チャミス…ホントに記憶がぁ~…。」
そう言って、わんわん泣き出した。…は?何故泣く?戸惑っていると、金瀬店長が来た。それはもう、ロケット並みの速さで。
「どうしたの?!」
驚いていた表情が、より一層驚く。
「その…制服…。」
制服?金瀬店長に向けていた視線を二人組に向ける。
「あっ。」
首元に巻いたスカーフ。ワンピースにベルトを巻いたような仕様。
「同じ…。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今、緊急で店を閉じてます。脳内でナレーターがそう言う。
「リスの…事情を教えてくれる?」
金瀬さんが、二人組に話しかける。金髪の少女は、まだ吃逆を上げている。赤髪の少年は戸惑いながら、口を開く。
「まず、リスではなくチャミスという名前です。あと……。」
黙り込んでしまった。どうしたんだろう?
「あとは、チャミスと二人で話したいんです。」
はぁ?なんで初めて会ったばかりのヤツと…。
「分かったわ。リス…いや、チャミス、部屋に案内しなさい。」
えぇ~!なんで初めて会ったばかりの…。そこまで考えたとき、金瀬さんの笑顔が私をにらむ。良いから案内しなさい、そんな心の声が聞こえてくる。
「はいっ…。」
そう言い、席を立つ。赤髪の少年も、席を立った。
「リズミール、落ち着いたらこっちに来て。」
そう言って、後からついてきた。どうやら、金髪の少女の名はリズミールというらしい。いや、リミーズル?リルミーズ?…なんでもいいや。金髪の少女の名に苦戦しながら自分の部屋…小屋へ向かう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ここ、座って。」
そう言って、地面に敷いているカーペットへうながす。私は勉強机の方から椅子を寄せる。地べたと椅子…些細なことだ。
「チャミス…ホントに何も覚えてないのか?」
赤髪の少年が疑わしそうに聞いてくる。
「チャミス…私、チャミスだったんだ。」
質問の答えになっているとは思わなかったが、こう答えた。すると、全てを察したかのように赤毛の少年はうつむいた。
「分かった…信じてくれるかは分かんないけど全て説明する。」
そのまま赤毛の少年(カルトというらしい)は、私がどういう経緯で記憶を無くしたのかを話した。…正直言って、信じることは出来ない。
「信じて…くれないよね。」
ええ。そうですとも。
「そっか…。」
…私、考えてること分かりやすいのかなぁ…?そんなことを考えながら、天井を見つめていると、赤毛の…いや、カルトさんの目が潤んだ。
「カルトさん?」
「チャミスは…もう、呼び捨てもしてくれないんだね。」
…そんなこと言われても、覚えてないんだもん。そんなこと言われてもさ……。
「そんなこと覚えてないし…。それに、魔法なんていう非科学的なことを突然言われても、信じられないよ!」
少し声が大きくなってしまった。これじゃ、怒鳴っているみたいだ。
「魔法…チャミスも使ってたんだよ?」
「知らない知らない!魔法なんてもの、あるわけない!」
そう言うと、カルトさんも負けずに言い返してくる。
「ある!魔法が無い、っていうのはこっちの世界での常識だろ!」
ムカ!なんで高校生にもなって魔法なんて信じてるのよ!
「あんた、大丈夫なの?…魔法は存在なんてしない。こっちあっちの世界なんてない。世界は一つしかないんだよ?」
正論をかます。これで、この議論にも決着がついただろう。
「魔法が存在しない証拠はあるのか?」
ええ。あるとも。自信たっぷりに答える。
「あなたも私も…ここにいる皆が魔法を使えないことよ。」
決まった!カルトさんに初めて会ったばかりだが、この人との議論に勝つのは少し良い気分だ。
「いつ、俺が魔法を使えないって言った?」
は?もう勝負はついているのに…まったく、諦めの悪い奴だ。
「もう、潔く負けを認めたら?」
「俺がいつ魔法を使えないと言った?」
はぁ…。会話が成り立たない。この人、クリナミロン高校っていう私が通っていた高校でも浮いてるんだろうな。
「俺は、魔法を使える。」
「あ、そう。…諦めるなら今のうちだよ。」
もう興味も失せてきた私は、店に戻ろうとドアノブに手をかける。パチッ!背中で何かがはじける音がした。慌てて振り向く。その動作と同時に、髪が乱れた。
「今、チャミスのゴムを引きちぎったよ。…もちろん、魔法でね。」
……はぁ、呆れた。どうせ、何か仕掛けでもしてたんだろう。は!てか、私が一〇分かけている三つ編みがぁ!ゆ、許さぬぞ貴様!
「ちょっと!そんな子供だましに私の三つ編みを使わないでよ!」
「はぁ?」
心底驚いた表情のカルトさん。…仕掛けがバレないように、演技まで極めていたか!こ、コノヤロー!
「驚いた演技はしなくていいわ!もう、ほっといてよ!」
「ちょ、待て!」
待つわけねぇだろっ!てめぇ、むしろ待ってもらえると思ってたのか!?
「チャミス!」
「何よ!」
あっ、チャミスっていう名前に反応しちゃった。しかも、無意識に。
「魔法もう一回使うから、ちゃんと見といてね。」
へいへい……分かりましたよ。今度は種を見破ってやる。
「オプード・アザン。」
カルトさんがそう唱えた瞬間、ドアノブを握っていたドアが開く。少し年季の入ったドアのため、音が軋む。
「チャミス…。話すきっかけになったこの魔法、覚えてないの?」
おぷーど・あざん……どこかで聞いたことが…あぁ!この時私は、水に触れて言葉を思い出す偉人の気持ちが分かった気がする。
「メモ帳…。」
そう呟いて机の中からメモ帳を取り出す。一ページ目を開くと、予想通りの言葉が殴り書きしてあった。
_________________________________
おぷーど・あざん
_________________________________
「おぷーど・あざん…。」
「覚えてる?」
おぷーど・あざん…オプード・アザン…。
「覚えてるの!?」
「嘘だ…。」
「え?」
嘘だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ!そんなはずない!魔法なんてこの世に存在するわけがない!私まで頭がおかしくなったの?
「おいチャミス、どうした?!」
こいつのせいで!こいつのせいで頭がおかしくなったのか!?
「もう来ないで!」
「なんでだよ!」
「魔法使いとは関わりたくない!」
…魔法を自分でも信じたのか分からない。でも、確かに扉は開いた。しかも、メモ帳には”おぷーど・あざん”と殴り書きしてあった。
「魔法使いと関わりたくない……?」
カルトさんの雰囲気が変わる…ヤバい気がする。
「チャミスはもう俺たちと関わりたくない…?」
一人でブツブツ何か言っている。どこか懐かしい気がするのは気のせいだろうか?
…よくわかんない。
「これからも図書館にみんなで行けると思ってた…。ヤバい魔法で先生に説教される思い出もできるかもしれなかった…。巻き添え、もっと喰らうかもしれなかった…。転部でもっと忙しくなるはずだった…。」
どれもこれも身に覚えがない事ばかり。もう意味が分かんない!
「チャミス、人間界か魔法界、どっちに居たい?」
ブツブツモードから突然質問される。
「知らないよ…。でも、私は人間界に住んでるから……。」
「人間界が良いのか…。」
そう言って、悲しそうに笑った。諦めがついたのかな?
「ローメリー・モジング。」
ローメリー・モジング?ろーめりー・もじんぐ?どんな魔法なんだろう…。いや、魔法なんて信じてないし。何にも起こらないはず…。
「あれ…。」
意識が遠のいていく。赤髪の少年…カルトさんは青ざめた顔をしている。なんでだろうか…でも、そんなことを考える暇はもう無さそう。意識が…。
「あ…ぁあ!あぁ…。」
誰かの恐怖が混じった声だけが最後に聞こえた。
0
あなたにおすすめの小説
いつか優しく終わらせてあげるために。
イチイ アキラ
恋愛
初夜の最中。王子は死んだ。
犯人は誰なのか。
妃となった妹を虐げていた姉か。それとも……。
12話くらいからが本編です。そこに至るまでもじっくりお楽しみください。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
追放された最強令嬢は、新たな人生を自由に生きる
灯乃
ファンタジー
旧題:魔眼の守護者 ~用なし令嬢は踊らない~
幼い頃から、スウィングラー辺境伯家の後継者として厳しい教育を受けてきたアレクシア。だがある日、両親の離縁と再婚により、後継者の地位を腹違いの兄に奪われる。彼女は、たったひとりの従者とともに、追い出されるように家を出た。
「……っ、自由だーーーーーーっっ!!」
「そうですね、アレクシアさま。とりあえずあなたは、世間の一般常識を身につけるところからはじめましょうか」
最高の淑女教育と最強の兵士教育を施されたアレクシアと、そんな彼女の従者兼護衛として育てられたウィルフレッド。ふたりにとって、『学校』というのは思いもよらない刺激に満ちた場所のようで……?
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
冴えない建築家いずれ巨匠へと至る
木工槍鉋
ファンタジー
「建築とは、単なる箱を作ることではない。そこに流れる『時』を設計することだ――」
かつてそう語り、伝説の巨匠と呼ばれることになる男も、かつては己の名前に怯えるだけの冴えない二級建築士だった。
安藤研吾、40代。独立したものの仕事はなく、下請けとして「情緒のない真四角な箱」の図面を引き続ける日々。そんな彼が恩師に教えられた座標の先で迷い込んだのは、昭和初期を彷彿とさせる、魔法のない異世界だった。
現代の建築知識、そして一釘一釘を大切にする頑固大工との出会い。 「便利さ」ではなく「住む人の幸せ」を求めて、研吾は廃村に時計台を建て、水路を拓き、人々の暮らしを再生していく。
異世界で「百年の計」を学んだ研吾が現実世界に戻ったとき、その設計は現代の建築界をも揺るがし始める。 これは、一人の男が仕事への誇りを取り戻し、本物の「巨匠」へと駆け上がるまでの、ひたむきな再建の記録。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる