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最終魔法;私のマジカルノベル 下
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光の中を抜けていくと、急に地面がなくなった。勢いよく尻もちをつく。
「痛ぅ…。」
なんで出口が浮いてんのよ!っと、恒例の一ツッコみを入れる。
「痛ぅ…さて、金瀬さんのとこに行くか!」
気を取り直して立ち上がる。一歩を踏み出すと、葉っぱのクシャッ、っといういい音がした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミール工房へはすんなり行けた。どうやら、私の優秀な脳が道を覚えていたようだ。(自画自賛し過ぎだって?些細な事さ)
「ハァ…、ハァ…。」
速足、超速足、走る、という方法でここまで来たせいか、息が切れている。でも、金瀬さんに会いに行くと決めた足が止まることは無かった。
「金瀬さん…いますか?」
ドアを少しづつ開けて言う。…応答なし。いないのかな?店の奥へゆっくりと進む。
「失礼しまぁーっす…。」
とても小さい声で言ったので、聞こえているかは分からないが、一応声はかけた!入ってもいいよね…?
「わぁ…。」
数時間前にもここに居たはずなのに、数年ぶりのように感じる。月と星がデザインに組み込まれたモビールに、キャラメル色の木材…あ、あと白いペンダントライトもあったなぁ…。
「リス…?帰って来たの?」
奥の方から声がする。数時間前にも聞いた声。でも、どこか懐かしい。
「金瀬店長…。」
「リス!帰って来たのね!」
帰ってきた訳ではないが、今は再会を喜び合う方が先だ!
「会いに来ました!」
「良かった…。」
そう言って、ヘナヘナと床に座り込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「はい、余りもののケーキだけど。」
「ありがとうございます!」
少し気持ちも落ち着いたところで、一気に質問タイムが始まった。
「ねぇ、結局あの二人組は何だったの?」
「魔法とかって信じないわよねぇ?」
「大丈夫だった?」
「あの二人は今どこに?」
…質問フィーバー、という曲を頭の中で再生する。質問攻めた~物事は~お好きじゃないでしょ~♪確か、昔こんな曲があった気がする。
「金瀬店長、落ち着いて!」
「え?…あぁ、ごめんね。」
質問フィーバーという曲のレコードをようやく抜くことが出来た。
「あの、金瀬店長…私はもう人間界にはあまり来れなくなります。」
「…ニンゲンカイ?」
急に真面目な顔になった私に、金瀬店長はのけぞる。
「私は、あの変な二人組の言うとおり、魔法使いだったんです。」
「あんた、洗脳されたの?」
ごもっともな意見です…。確かに、突然いなくなって、帰ってきた途端にこんなことを言い出したら、流石に誰でも怪しむよね…。
「金瀬店長、洗脳なんてされてません!」
「ホントにぃ…?」
裁判での尋問って、こんな感じなんだろうか?圧を感じる…。
「とにかく、私は魔法界で暮らします。今まで、ありがとうございました。」
「そう、なの…。」
青菜に塩、だったかな?そんなことわざ通りに、元気がなくなっていく。
「でも、たまには人間界に遊びに来てもいいですか?」
「…。」
元気どころか、返事もしなくなった。仕方ない、出直すか…。重い足取りで扉の方へ向かう。日差しが黄色いガラスを通して、乱れた髪を照らす。
「また来ます。」
そう言い残して店を出ようとした。でも、思うように足が動かない。足に重りを付けられたようだ。
「金瀬店長…。」
呼び掛けたつもりだけど、呟き程度の声の大きさとなってしまった。
「…。」
気まずい。今すぐ、この静寂から逃れたい。でも、足が動かなかった。
「リス…いえ、チャミス。」
足を動かすための解決策を考えていたら、突然名を呼ばれた。
「今度の日曜日に…。」
今度の日曜日に?
「ヒツジやキツネとかとお茶会するから…ぜひ来て。」
「はい!喜んでいきます!」
金瀬さんが微笑む。静かな微笑みだったが、いつか見た綺麗な微笑みに似ていた。
「では…また来ます。」
今度はすんなりと足を店の外へ運ぶことが出来た。
「さて、魔法界に帰りますか。」
後々金瀬さんのケーキを食べ忘れたことに後悔するとは、思ってもいなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あっ!チャミス、ちゃんと帰ってきた。」
「ちゃんと帰ってきたよ。」
何気ない会話。
「何話してたんだ?」
「ん-っと…色々!」
「…答えになってないや。」
仕方ないでしょ、ホントに色々話してたんだから。
「チャミス、ちょっといいか?」
アン先輩に手招きされる。…悪い予感がする。重い足をちょっとずつアン先輩の方へ近づける。
「お前のことを一通り校長に説明したら、まだ謎の部分が多くてな…。」
悪ーい予感が的中する可能性大!直ちに逃げよ!でも足が重い!
「この学校に入学してからのことを書け。」
とても無邪気な笑顔で笑う先輩。…的中した。まさか、こんな面倒くさいことをお願いされるなんて…。
「もちろん、論文っぽくな。」
へいへい…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
皆と再会してから、数週間経った。変わったことと言えば、学部。まさか、あんなに早く学校側から許可が出るなんてね…。後、髪も切った。学校内には私が黒髪だってこと、もう知ってる人が多いから、好きな髪形にしようと思ったのもある。でも、一番の理由は、この髪色が好きになれたから、かな?
「違う!これじゃ随筆だ!」
転部先の古魔研では、アン先輩に怒鳴られている。
「だってぇ~、論文なんて難しいですよ!」
カルト情報によると、古魔研の教室を通るとき、いつもこの会話が聞こえるらしい。
「ふむ…じゃぁ、物語文風に書いてみろ。」
「え?」
「下手な論文よりも、物語の方がましかもしれん。それに、時間はまだ沢山あるしな。」
おぉ…アン先輩が珍しく、ハードルを落としてくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そう…まぁ、頑張れ!」
「あんな生き生きした姉さん、初めて見たかもしれん。」
今は三人でカフェに来ている。各自の授業や楽しかったことを話し合っている。あとは、世間話とか?
「金瀬さんのケーキ食ってから市販のケーキまずく感じるんだけど。」
そう言いながらカフェのケーキを口いっぱいに頬張るカルト。
「あぁ、確かに!日曜日のお茶会楽しかったね!」
それから美味しかったお菓子について力説しだすリズミール。そういや、三人で行ったんだっけ。
「帰り道、食べ過ぎでお腹痛くなったけどね…。」
「まぁ、私の修復魔法の応用で直せたけどね…あっ。」
リズミールがそう言ってから、少し申し訳ない顔をした。多分、魔法が完全に使えなくなった私に気を使っているのだろう。魔法の話はあまりしなくなった。
「チャミス、結局魔法は使えないままなのか?」
気を使うという行為を一切しないカルトが発言する。まぁ、沈黙よりはいいけどね。
「まぁね~。簡単な魔法も使えなくなっちゃった。」
「オプード・アザン、とか?」
そんなに人の黒歴史をいじくるのが好きなのかい?憎しみを込めて微笑む。
「…それより、題名一緒に考えてくれない?」
「何の?」
「アン先輩に書かされたこの物語の。」
数分間、皆の思考タイムが始まる。
「チャミスの物語、ってのは?」
「却下。」
カルトが鋭い目で睨んでくる。でも、そんなのは気にしないのさ!
「チャミスって、個人名出しちゃってるじゃん!」
「別にいいだろ!」
「良くないわよ!」
ケンカになりそうなとき、鶴の一声がカフェ内に響く。
「私のストーリーってのはどう?」
「おぉ…いや…でも…。」
もうちょっと変化球がいいなぁ…。
「リズミール、もうちょっと変化球がいいらしい。」
なっ!表情が読まれた!
「ん~っと、じゃぁ、私のマジカルストーリーは?」
おぉ!それだ!それにしよう!
「いいじゃな。」
「いや、私のマジカルアドベンチャーはどうだ?」
コイツは人の話を遮らない、ということを小学校で習わなかったのだろうか?
「却下!」
「なんでだよ!」
タイトル決めの主権を握ってるのは、私なんだからね!
「…文字数はどれぐらいだ?」
「大体8万ぐらい?」
二人が驚く。フッ、意外とすごいだろ?
「それ小説じゃないか…。」
カルトがそう言い放つ。このとき、私はとてもいいアイデアを思い付いた!(人間界の言葉を借りるなら、チョベリグ!というらしい)
「私のマジカルノベル!これよ!」
一瞬、時間が止まる。
「わぁ…。いいじゃない!それにしよ!」
「確かに…悪くないな。」
よし、決定だ!
「ねぇ、せっかく題名決めを手伝ったんだからさぁ…。」
「?」
「少し読ませてよ。」
え?
「確かに!チャミス、読ませろよ!」
「は?」
「絶対に笑わないからさ!」
お前、笑うつもりだったのか!カルト…覚えてろよ!
「確か、私たちにインタビューしてたけど…読みたいなぁ~。」
リズミールの目が、肉食獣の目に変わっている。この場合、私は草食獣だ。
「おっ!見っけ。」
いつの間にか、カルトが私のカバンを漁っていた。無礼者ぉぉおお!
「何々…私は今、あのこうこぉぉぉモガッ!」
カルトの顔面にパンチを打ち込もうと思ったが、狙いが少し(大幅に)ずれて、腹に喰らわせてしまった。…まぁ、こうなる運命だったんだ。
「またつまらぬ物を殴ってしまった…。」
人間界では、こういうときにはこんなセリフを言うらしい。
「まぁまぁ…。」
リズミールは苦笑いをしながら、アイスコーヒーをすすっている。カルトは…生体反応があまりない。放っておこう!ちゃんとカルトから原稿を奪い返し、カバンにしまう。でも、少しカバンから原稿がはみ出してしまった。
私は今、あの高校の前に立っている。
そんな文が見えた。
「痛ぅ…。」
なんで出口が浮いてんのよ!っと、恒例の一ツッコみを入れる。
「痛ぅ…さて、金瀬さんのとこに行くか!」
気を取り直して立ち上がる。一歩を踏み出すと、葉っぱのクシャッ、っといういい音がした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミール工房へはすんなり行けた。どうやら、私の優秀な脳が道を覚えていたようだ。(自画自賛し過ぎだって?些細な事さ)
「ハァ…、ハァ…。」
速足、超速足、走る、という方法でここまで来たせいか、息が切れている。でも、金瀬さんに会いに行くと決めた足が止まることは無かった。
「金瀬さん…いますか?」
ドアを少しづつ開けて言う。…応答なし。いないのかな?店の奥へゆっくりと進む。
「失礼しまぁーっす…。」
とても小さい声で言ったので、聞こえているかは分からないが、一応声はかけた!入ってもいいよね…?
「わぁ…。」
数時間前にもここに居たはずなのに、数年ぶりのように感じる。月と星がデザインに組み込まれたモビールに、キャラメル色の木材…あ、あと白いペンダントライトもあったなぁ…。
「リス…?帰って来たの?」
奥の方から声がする。数時間前にも聞いた声。でも、どこか懐かしい。
「金瀬店長…。」
「リス!帰って来たのね!」
帰ってきた訳ではないが、今は再会を喜び合う方が先だ!
「会いに来ました!」
「良かった…。」
そう言って、ヘナヘナと床に座り込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「はい、余りもののケーキだけど。」
「ありがとうございます!」
少し気持ちも落ち着いたところで、一気に質問タイムが始まった。
「ねぇ、結局あの二人組は何だったの?」
「魔法とかって信じないわよねぇ?」
「大丈夫だった?」
「あの二人は今どこに?」
…質問フィーバー、という曲を頭の中で再生する。質問攻めた~物事は~お好きじゃないでしょ~♪確か、昔こんな曲があった気がする。
「金瀬店長、落ち着いて!」
「え?…あぁ、ごめんね。」
質問フィーバーという曲のレコードをようやく抜くことが出来た。
「あの、金瀬店長…私はもう人間界にはあまり来れなくなります。」
「…ニンゲンカイ?」
急に真面目な顔になった私に、金瀬店長はのけぞる。
「私は、あの変な二人組の言うとおり、魔法使いだったんです。」
「あんた、洗脳されたの?」
ごもっともな意見です…。確かに、突然いなくなって、帰ってきた途端にこんなことを言い出したら、流石に誰でも怪しむよね…。
「金瀬店長、洗脳なんてされてません!」
「ホントにぃ…?」
裁判での尋問って、こんな感じなんだろうか?圧を感じる…。
「とにかく、私は魔法界で暮らします。今まで、ありがとうございました。」
「そう、なの…。」
青菜に塩、だったかな?そんなことわざ通りに、元気がなくなっていく。
「でも、たまには人間界に遊びに来てもいいですか?」
「…。」
元気どころか、返事もしなくなった。仕方ない、出直すか…。重い足取りで扉の方へ向かう。日差しが黄色いガラスを通して、乱れた髪を照らす。
「また来ます。」
そう言い残して店を出ようとした。でも、思うように足が動かない。足に重りを付けられたようだ。
「金瀬店長…。」
呼び掛けたつもりだけど、呟き程度の声の大きさとなってしまった。
「…。」
気まずい。今すぐ、この静寂から逃れたい。でも、足が動かなかった。
「リス…いえ、チャミス。」
足を動かすための解決策を考えていたら、突然名を呼ばれた。
「今度の日曜日に…。」
今度の日曜日に?
「ヒツジやキツネとかとお茶会するから…ぜひ来て。」
「はい!喜んでいきます!」
金瀬さんが微笑む。静かな微笑みだったが、いつか見た綺麗な微笑みに似ていた。
「では…また来ます。」
今度はすんなりと足を店の外へ運ぶことが出来た。
「さて、魔法界に帰りますか。」
後々金瀬さんのケーキを食べ忘れたことに後悔するとは、思ってもいなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あっ!チャミス、ちゃんと帰ってきた。」
「ちゃんと帰ってきたよ。」
何気ない会話。
「何話してたんだ?」
「ん-っと…色々!」
「…答えになってないや。」
仕方ないでしょ、ホントに色々話してたんだから。
「チャミス、ちょっといいか?」
アン先輩に手招きされる。…悪い予感がする。重い足をちょっとずつアン先輩の方へ近づける。
「お前のことを一通り校長に説明したら、まだ謎の部分が多くてな…。」
悪ーい予感が的中する可能性大!直ちに逃げよ!でも足が重い!
「この学校に入学してからのことを書け。」
とても無邪気な笑顔で笑う先輩。…的中した。まさか、こんな面倒くさいことをお願いされるなんて…。
「もちろん、論文っぽくな。」
へいへい…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
皆と再会してから、数週間経った。変わったことと言えば、学部。まさか、あんなに早く学校側から許可が出るなんてね…。後、髪も切った。学校内には私が黒髪だってこと、もう知ってる人が多いから、好きな髪形にしようと思ったのもある。でも、一番の理由は、この髪色が好きになれたから、かな?
「違う!これじゃ随筆だ!」
転部先の古魔研では、アン先輩に怒鳴られている。
「だってぇ~、論文なんて難しいですよ!」
カルト情報によると、古魔研の教室を通るとき、いつもこの会話が聞こえるらしい。
「ふむ…じゃぁ、物語文風に書いてみろ。」
「え?」
「下手な論文よりも、物語の方がましかもしれん。それに、時間はまだ沢山あるしな。」
おぉ…アン先輩が珍しく、ハードルを落としてくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そう…まぁ、頑張れ!」
「あんな生き生きした姉さん、初めて見たかもしれん。」
今は三人でカフェに来ている。各自の授業や楽しかったことを話し合っている。あとは、世間話とか?
「金瀬さんのケーキ食ってから市販のケーキまずく感じるんだけど。」
そう言いながらカフェのケーキを口いっぱいに頬張るカルト。
「あぁ、確かに!日曜日のお茶会楽しかったね!」
それから美味しかったお菓子について力説しだすリズミール。そういや、三人で行ったんだっけ。
「帰り道、食べ過ぎでお腹痛くなったけどね…。」
「まぁ、私の修復魔法の応用で直せたけどね…あっ。」
リズミールがそう言ってから、少し申し訳ない顔をした。多分、魔法が完全に使えなくなった私に気を使っているのだろう。魔法の話はあまりしなくなった。
「チャミス、結局魔法は使えないままなのか?」
気を使うという行為を一切しないカルトが発言する。まぁ、沈黙よりはいいけどね。
「まぁね~。簡単な魔法も使えなくなっちゃった。」
「オプード・アザン、とか?」
そんなに人の黒歴史をいじくるのが好きなのかい?憎しみを込めて微笑む。
「…それより、題名一緒に考えてくれない?」
「何の?」
「アン先輩に書かされたこの物語の。」
数分間、皆の思考タイムが始まる。
「チャミスの物語、ってのは?」
「却下。」
カルトが鋭い目で睨んでくる。でも、そんなのは気にしないのさ!
「チャミスって、個人名出しちゃってるじゃん!」
「別にいいだろ!」
「良くないわよ!」
ケンカになりそうなとき、鶴の一声がカフェ内に響く。
「私のストーリーってのはどう?」
「おぉ…いや…でも…。」
もうちょっと変化球がいいなぁ…。
「リズミール、もうちょっと変化球がいいらしい。」
なっ!表情が読まれた!
「ん~っと、じゃぁ、私のマジカルストーリーは?」
おぉ!それだ!それにしよう!
「いいじゃな。」
「いや、私のマジカルアドベンチャーはどうだ?」
コイツは人の話を遮らない、ということを小学校で習わなかったのだろうか?
「却下!」
「なんでだよ!」
タイトル決めの主権を握ってるのは、私なんだからね!
「…文字数はどれぐらいだ?」
「大体8万ぐらい?」
二人が驚く。フッ、意外とすごいだろ?
「それ小説じゃないか…。」
カルトがそう言い放つ。このとき、私はとてもいいアイデアを思い付いた!(人間界の言葉を借りるなら、チョベリグ!というらしい)
「私のマジカルノベル!これよ!」
一瞬、時間が止まる。
「わぁ…。いいじゃない!それにしよ!」
「確かに…悪くないな。」
よし、決定だ!
「ねぇ、せっかく題名決めを手伝ったんだからさぁ…。」
「?」
「少し読ませてよ。」
え?
「確かに!チャミス、読ませろよ!」
「は?」
「絶対に笑わないからさ!」
お前、笑うつもりだったのか!カルト…覚えてろよ!
「確か、私たちにインタビューしてたけど…読みたいなぁ~。」
リズミールの目が、肉食獣の目に変わっている。この場合、私は草食獣だ。
「おっ!見っけ。」
いつの間にか、カルトが私のカバンを漁っていた。無礼者ぉぉおお!
「何々…私は今、あのこうこぉぉぉモガッ!」
カルトの顔面にパンチを打ち込もうと思ったが、狙いが少し(大幅に)ずれて、腹に喰らわせてしまった。…まぁ、こうなる運命だったんだ。
「またつまらぬ物を殴ってしまった…。」
人間界では、こういうときにはこんなセリフを言うらしい。
「まぁまぁ…。」
リズミールは苦笑いをしながら、アイスコーヒーをすすっている。カルトは…生体反応があまりない。放っておこう!ちゃんとカルトから原稿を奪い返し、カバンにしまう。でも、少しカバンから原稿がはみ出してしまった。
私は今、あの高校の前に立っている。
そんな文が見えた。
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