【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

文字の大きさ
642 / 680
本編

646話

しおりを挟む
「ふは……」
俺は少しだけ風呂の中で二人とゆっくりと身体をあたためてから、風呂を出た。
「気持ち良かった……ふたりとも獣化してね?部屋でブラッシングしよう」
「おぅ」
リルはガシガシと髪を拭くと、ふわりと獣化した。
「え、その格好で部屋まで行くの?」たね
俺はその毛並みに触れると、風呂上がりの筈が殆ど濡れていない。
「あれ?」
『どうした?』
「そんなに濡れてない……髪を拭いてから獣化したから?」
『かもな』
「へー……」
擦り寄ってくる大きな虎の顎を撫でてやるとゴロゴロ言い始めるのが猫科。
『俺も……』
撫でて欲しいといつの間にか獣化していたレヴィも擦り寄ってきた。
もふもふの気持ちよさに俺は膝をついて二人を抱きしめた。
「めちゃくちゃ気持ちいいんだよね」
『今日はこのままで寝るか?久し振りに』
レヴィの提案に俺はいいのかと悩んでしまう。
『いいぞ、リクト遠慮すんなよ』
ごちんごちんと頭をぶつけてくるレヴィの頭を撫でてから、俺は立ち上がり服を着る。
「リビングでブラッシングしてから、部屋に行く?それとも部屋でブラッシングする?」
『レヴィ、部屋でいいよな?』
『あぁ』
そのままうとうとしたいのだろう、リルもレヴィも部屋で構わないと言う。
「じゃあ行こうか」
着替えを終えた俺は両脇に猛獣を従えようとするが、タオルを口に咥えたレヴィがグイグイと鼻先を押し付けてくる。
『髪が乾いていない。風邪をひく』
タオルを受け取った俺に満足そうに笑うが、熊の表情筋は乏しいためきっと他の人にはわかりにくいだろう。
いや、それはレヴィだからかなと思いながら俺はガシガシと髪を拭いた。
『リクト、お前は……自分の事になると適当だよなぁ?』
リルの呆れた声がした。
「そう?」
髪を拭きながら行儀が悪いがそのまま寝室へと向かう。
「少し寒くなってきたね……日中は暖かいけど……」
『そうか?』
「レヴィは……リルもだけど、立派な毛皮があるし……寒いのは強いよね?」
『冒険者だからな……気温の変化は慣れている……雪山も依頼があれば、行くしな』
「あー……ふたりはもう冒険者には戻らない?」
『依頼があれば……だよなぁ』
『あぁ、先日みたく近場の討伐もするが、シャーラが根付いたしな。聖樹の周囲には魔獣は出ない。使役や調教された魔獣は別だが……むしろ、聖樹に近づける魔獣を使役するのが習わしだ』
そう、レヴィは俺が知らないことを教えてくれる。
もっと聞きたいと俺は思いながら部屋に入った。
しおりを挟む
感想 238

あなたにおすすめの小説

喪女なのに狼さんたちに溺愛されています

和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です! 聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。 ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。 森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ? ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

【8話完結】俺は推しじゃない!ただの冒険者だ!

キノア9g
BL
ごく普通の中堅冒険者・イーサン。 今日もほどほどのクエストを探しにギルドを訪れたところ、見慣れない美形の冒険者・アシュレイと出くわす。 最初は「珍しい奴がいるな」程度だった。 だが次の瞬間── 「あなたは僕の推しです!」 そう叫びながら抱きついてきたかと思えば、つきまとう、語りかける、迫ってくる。 挙句、自宅の前で待ち伏せまで!?  「金なんかねぇぞ!」 「大丈夫です! 僕が、稼ぎますから!」 平穏な日常をこよなく愛するイーサンと、 “推しの幸せ”のためなら迷惑も距離感も超えていく超ポジティブ転生者・アシュレイ。 愛とは、追うものか、追われるものか。 差し出される支援、注がれる好意、止まらぬ猛アプローチ。 ふたりの距離が縮まる日はくるのか!? 強くて貢ぎ癖のあるイケメン転生者 × 弱めで普通な中堅冒険者。 異世界で始まる、ドタバタ&ちょっぴり胸キュンなBLコメディ、ここに開幕! 全8話

売れ残りの神子と悪魔の子

のらねことすていぬ
BL
神子として異世界トリップしてきた元サラリーマン呉木(くれき)。この世界では神子は毎年召喚され、必ず騎士に「貰われて」その庇護下に入る、まるで結婚のような契約制度のある世界だった。だけど呉木は何年経っても彼を欲しいという騎士が現れなかった。そんな中、偶然美しい少年と出会い彼に惹かれてしまうが、彼はとても自分には釣り合わない相手で……。 ※年下王子×おじさん神子

異世界転移した先は陰間茶屋でした

四季織
BL
気が付いたら、見たこともない部屋にいた。そこは和洋折衷の異世界で、俺を拾ってくれたのは陰間茶屋のオーナーだった。以来、俺は陰間として働いている。全くお客がつかない人気のない陰間だけど。 ※「異世界に来た俺の話」と同じ世界です。 ※謎解き要素はありません。 ※ミステリー小説のネタバレのようなものがありますので、ご注意ください。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...