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140話

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「では、すみません…レヴィのブラッシングがまだ途中ですから。レヴィ行こうか」

レヴィを促して部屋に戻る。
あらあらと背後でミトさんが笑っていた。
まだ、しっかりとブラッシングが終わっていないため、レヴィの腹部の毛はごわごわしているのだ。

「びっくりしたね、ミラ…大丈夫かな?ほら、座ってレヴィさっきの続きし」

しようかと言う前に俺は抱き上げられて寝台の上に仰向けにされた。
レヴィはいつの間に人型になっていたのだろう。

「レヴィ、ごめんて」

物静かな男は、静かに嫉妬していたのだろう。
あまりそう言うことを口にはしないから、解りづらいが一緒にいる時間の長さの中でなんとなくわかった。
ミラを構いすぎたのだ。

「ほら、ブラッシング」
「いや、いい……ブラッシングよりもリクトが欲しい」

押さえ込まれるような姿。
俺の肩をレヴィが掴むだけで俺は起き上がる事ができないのだ。
レヴィの目には嫉妬の色が見え隠れしている。

「もう、リルには内緒だよ?」

お腹に顔を埋めようとしたことを思い出して苦笑する。
あれも引き金だろう。

「え、嫌がるかと思った」

レヴィは嫌がられると思っていたらしく、ちょっとだけ目を丸くしていた。
俺は狡い。
まだ、リルもレヴィも選べずにふたりと同時に関係を持っている。
それでいいと言われているから、俺も甘えてしまうのだけれど。

「レヴィとしたら、1日リルともしなきゃ駄目……だろうけど、レヴィがそれでいいなら」
「いい」
「ん」

それならいいよと頷いて、俺はレヴィの腕をポンポンと叩いた。
まだ、少し明るいし、ミトさんたちが帰ってきているけれど。
獣人は、スイッチが入ると本能で相手を求めてしまうらしい。
俺も、リルたちに愛される事を教えて貰ったからそれが嬉しいと感じてしまう。

「レヴィ、どうした?」

動きを止めたレヴィに俺は首を傾げた。

「いや……やはりな」

理性が働くのだろう、リルと何か約束をしているのかもしれない。
その内容はわからなかったが、レヴィが何かを考えている。
俺は静かにその答えを待った。


☆☆☆☆☆☆☆

ご無沙汰しています、久しぶりの発行になりました。
このあとイチャイチャ方面に行くか、暗転するか。
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