【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

174話

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ふわふわとした夢と現の狭間からゆっくり覚醒すると、頬にあたる硬い感触。
そっと手で撫でると、ぴくりと震えた。

「リクト?」
「あ、ごめん……リル、重くなかった?」

飛び起きた瞬間、リルの膝枕だったのに気付いて慌てた。
程好い堅さと高さの太股。
好きな人の膝枕って憧れだけど、する方はかなり大変なんだよね、動けないし痺れるし。

「ごめん……」
「謝るなって、可愛い寝顔も見れたしな?レヴィが片付けたりしてくれたから、3人で風呂入るか?」
「うん、でも大丈夫かな……俺、何でかふわふわして酔ったみたいになっちゃって…」

あの酩酊する感覚には覚えがあるのだけれど、こちらに来てから無謀な飲み方はしていない。

「あー……もう落ち着いただろ?」
「うん……何だったのかなぁ」

レヴィがくれた水をこくりと飲んで話していたリルを見上げた。

「簡単に言うと、マーキングだな」
「マーキング……?」

聞いたことのある単語で、だけど俺には全くかかわり合いのある単語とは思えなかった。
自分の匂いを付けて、自分の物なのだと主張する行為。

「俺が?」

いや、俺……獣人じゃないんだけど。

「俺もそうだったが、初めてマーキングしたいと思った時にはふわふわした何とも言えない感覚になったけどな?」

レヴィがそう教えてくれる。
いや、でも、俺……何にマーキングしたかったの?もしかしてリルとレヴィに?そう思ってしまうと、恥ずかしくなりながらもしたいと思ってしまう。

「ふたりは嫌じゃない?」
「むしろ嬉しいが?」
「あぁ」

俺は方法もわからないのに、ふたりの手を掴んですりすりっとこめかみの辺りを擦り付ける。
猫がするようにしてみるとふわりと体温が上がるような気がした。
気持ちいい。

「いい匂いだな」

リルの鼻がひくりと動き俺の耳から喉に掛けてゆっくり撫でる。
ぞくぞくと震えが背筋を駆け上がるも、それが瞬間的に快楽へと変わった。

「んんっ……はぁ、それ……駄目、俺、猫じゃ無いのに……」

猫が喉を鳴らしてしまう時の気持ちが解る気がする。
全身が歓喜に震えて叫んでしまいそうになるのだ。
どうしたらいいのだろうか。

「リル、レヴィ……暑い」

俺はふたりの手を握ると先をねだる。
次の瞬間、俺はレヴィに抱き上げられたのだった。
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