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本編
186話
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「王様……」
「レオンで良い。お前はルーファスの家族だろう?ならば、私たちとも家族の付き合いになるからな」
レオンがひらりと外套を翻しながらやって来ていた。
「レオン、ミラが聖樹を気にしているんだ」
レヴィがそう告げる。
レオン陛下の横にはリム妃殿下。
その手には綺麗なターコイズブルーのリボンが握られていた。
「結べばいいのか?」
レオンの言葉に俺は待ったを掛けた。
この聖樹は疲れている。
小さな枝を精一杯伸ばしてはいるけれど……。
「レオン様、この聖樹はどのくらい前から此処にありますか?」
「さぁ、文献だと数百年前からのようだが」
「数百年……」
俺は聖樹を見上げた。
「ちょっと、触れても大丈夫ですか?」
「……あぁ」
俺はそっと、一枝に触れると、聖樹はゆっくりと葉を揺らした。
この樹に花が咲く。
何となくその、確証があった。
ただ、どの枝に花が咲くだろうか。
「ミラ、こっちに来てくれる?」
聖樹の木を気にしていたミラならわかるかもしれないと、レヴィが抱いていたミラに来てもらう。
前脚で指し示した枝に触れると、その枝先に小さな花芽を見付けた。
見えるか見えないかくらいの小さなもの。
「レオン様、リム様、この枝でいかがでしょうか」
「この枝か?」
「お二方がこれだと思う枝があればそちらでも結構ですが、恐らく花が咲いて子が産まれたらこの聖樹は役目を終えます」
「聖樹が枯れるというのか?」
「はい」
レオンの問いかけに俺は頷いた。
最後の力を使って花を咲かせるのだろうと告げる。
「リクトさん、私たちは花でなくてもいいの。子供がもうひとりできたらと思って」
リムが告げる。
子供は欲しくてもできない事もある。
ミトさんがそうだった。欲しくて欲しくてずっと待ってミラができた。
あの時の喜びようが忘れられない。
「きっと大丈夫ですよ、ふたりでリボンを巻いてください。自らの手で」
「わかりました、貴方……」
「あぁ」
陛下たちがリボンを手にして俺たちが示した枝を選んで結んだ矢先だった。
ぐぐっと花芽が大きくなったかと思うとパチンと弾けるように小さな花が咲いた。
「マジか」
寡黙なレヴィが声を漏らす。
「良かった、これで一安心」
俺の首の皮も繋がったかななんて笑いながらミラを抱き直す。
「ミラ、ありがとうミラが教えてくれたんだよね?」
頭を撫でてやるとミラが笑う。
次はいつ産まれるかだろうか。
元気な子だといい。
「もう少しだけ頑張って……」
聖樹の幹に手を触れてそう願った。
「レオンで良い。お前はルーファスの家族だろう?ならば、私たちとも家族の付き合いになるからな」
レオンがひらりと外套を翻しながらやって来ていた。
「レオン、ミラが聖樹を気にしているんだ」
レヴィがそう告げる。
レオン陛下の横にはリム妃殿下。
その手には綺麗なターコイズブルーのリボンが握られていた。
「結べばいいのか?」
レオンの言葉に俺は待ったを掛けた。
この聖樹は疲れている。
小さな枝を精一杯伸ばしてはいるけれど……。
「レオン様、この聖樹はどのくらい前から此処にありますか?」
「さぁ、文献だと数百年前からのようだが」
「数百年……」
俺は聖樹を見上げた。
「ちょっと、触れても大丈夫ですか?」
「……あぁ」
俺はそっと、一枝に触れると、聖樹はゆっくりと葉を揺らした。
この樹に花が咲く。
何となくその、確証があった。
ただ、どの枝に花が咲くだろうか。
「ミラ、こっちに来てくれる?」
聖樹の木を気にしていたミラならわかるかもしれないと、レヴィが抱いていたミラに来てもらう。
前脚で指し示した枝に触れると、その枝先に小さな花芽を見付けた。
見えるか見えないかくらいの小さなもの。
「レオン様、リム様、この枝でいかがでしょうか」
「この枝か?」
「お二方がこれだと思う枝があればそちらでも結構ですが、恐らく花が咲いて子が産まれたらこの聖樹は役目を終えます」
「聖樹が枯れるというのか?」
「はい」
レオンの問いかけに俺は頷いた。
最後の力を使って花を咲かせるのだろうと告げる。
「リクトさん、私たちは花でなくてもいいの。子供がもうひとりできたらと思って」
リムが告げる。
子供は欲しくてもできない事もある。
ミトさんがそうだった。欲しくて欲しくてずっと待ってミラができた。
あの時の喜びようが忘れられない。
「きっと大丈夫ですよ、ふたりでリボンを巻いてください。自らの手で」
「わかりました、貴方……」
「あぁ」
陛下たちがリボンを手にして俺たちが示した枝を選んで結んだ矢先だった。
ぐぐっと花芽が大きくなったかと思うとパチンと弾けるように小さな花が咲いた。
「マジか」
寡黙なレヴィが声を漏らす。
「良かった、これで一安心」
俺の首の皮も繋がったかななんて笑いながらミラを抱き直す。
「ミラ、ありがとうミラが教えてくれたんだよね?」
頭を撫でてやるとミラが笑う。
次はいつ産まれるかだろうか。
元気な子だといい。
「もう少しだけ頑張って……」
聖樹の幹に手を触れてそう願った。
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