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305話

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「ルス、気持ち良かった?」
全身を石鹸で洗って流すと、できたシャボン玉に興味が湧いたのか、ルスの視線がそちらを向く。
「ルス、軽く拭いたらリビングでブラッシングしようか」
ルスを拭き上げてからリビングへと向かう。
風呂を上がったのにも関わらず、死屍累々は変わっていなくてミトさんもいつの間にか獣化している。
もうこれ楽園だよね?
『お?ルスも洗って貰ったのか?』
リルがのそりと起き出してこちらへと来る。
サラサラふかふかの毛並みが美しい。
「うん、大人しく洗わせてくれて、これからブラッシングかな」
ルス用のブラシはまだ無いからら俺が持ってきた猫用のブラシを使う。
ルスの大きさなら大丈夫だろう。
「ルス、まずはマッサージかな?」
タオルを床に敷いてその上にルスを置くと、ルスは静かにその上で丸くなる。
はじめてのシャンプーやお風呂に疲れたのかもしれないなと思いながらその小さな頭を撫でてやってから、ブラシを取りに行くと、ブラシを使わずに先ずは手でゆっくりと撫でてやる。
顎の下や額など。
それからブラシを使って背中から。
お腹は嫌がるかと思ったけれど素直にころんと仰向けになって、暫くブラシをかけていると、すぴっと寝息が聞こえた。
可愛い。
「ルスが寝ちゃった……」
『気持ち良かったんだろ。俺らも部屋行こうぜ?』
ブラシを置くと、リルがぐいっと頭で俺の背中を押す。
俺が立ち上がると、置くの方からのっそりとレヴィが出てきた。
「レヴィも行こう?お父さんお母さんミラおやすみなさい」
ルスを抱き上げて促されるまま寝室に向かった。
レヴィは獣化を解いてライを抱いてきてくれている。
「レヴィありがとう」
「大丈夫だ」
寝室に入ると電気を点けて、ベビーベットに双子をそれぞれ寝かせた。
「おやすみルス、おやすみライ」
それぞれの額にチュッとキスをしてやり、それぞれを撫でるとレヴィにゆっくりと腰を引かれた。
大分待たせてしまったかなと思いながら、俺はこくりと頷いて電気の光を絞る。
ぼんやりとした明るさになった室内だが、リルとレヴィには暗く見えてはいないのを聞いているが俺の気持ちの問題だ。
「お待たせ2人とも……ごめんね」
「謝る必要は無い」
『おぅ、こっちこそ無理はさせたくねぇんだがな……』
そう言ってリルが獣化を解いた。
レヴィも履いていたズボンを脱ぐと、既に2人とも臨戦態勢で俺も脱ごうとした服をリルとレヴィ2人が脱がしにかかる。
「落ち着いて2人とも……ね?」
俺はゆっくりと深呼吸をして2人を交互に見上げるのだった。
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