【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

400話

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「これにしようかな……」
俺が選んだのは、やはりミリタリーコートだった。
今回は黒。
フードの縁には黒の毛がついていた。
動物の毛らしいが、元々獣人はファーを好まない獣人もいるらしい。
俺サイズと言うと何だかちょっと違う気もするが、小柄な獣人はファーが好きであったりするようだ。
何だか包まれているとホッと温かく感じるからだと思う。
「良いんじゃないか?」
レヴィも後ろで頷いてくれる。
「じゃあこれで。リルのジャケットは……後で返す……って、リル?」
何故、またさっきのを着せようとするのかなぁ。
俺が着ていた黒のミリタリーコートをリルは脱がせようとしてくる。
「だって……なぁ?」
言葉の外に、俺のコートを着てたらずっと抱いてられるだろ?と言う言葉が聞こえてきた。
「リクト嫌なら俺と交換するか?」
「え?レヴィのジャケットはもっと大きいだろ?」
「違ぇって、レヴィが抱いて移動してやるってことだろ?」
何を言ってんだかと、リルに肩を竦められてしまう。
「流石に恥ずかしいからね?リルだって重かったでしょ?ルスとライの二人分よりは重いだろうし……と言うかルスとライと、体重測定とかしないの?俺たちのところって定期的に子供の大きさ測るけど……種族が違うと個体差もあるからあまり指標にはならないのかもね」
ぶつぶつ言っていた俺の頭をポンと叩き、行こうかと促してくれたのはレヴィ。
「ママ……おてて、つなぐ」
可愛くおねだりしてきたのはルス。
レヴィの肩から下ろしてもらって、店の中が珍しくきょろきょろとしていたが買い物が終わったと察したのだろう小さな手をのばしてきた。
「ルス、ちゃんと歩けるかな?」
「歩く」
「じゃあ、行こうか……ライは?」
ライも一緒に歩くかな?と、手を出すがライはぎゅっとレヴィに抱きついたままだった。
「ライはパパがいいか」
ライの頭を撫でてやると、片手にリルのジャケットを持って店を出た。
リルが俺の手寂しいんだけど?と、嘆くのはご愛嬌。
「ルス、ゆっくりでいいよ?頑張ろうね」
聖樹までは大人の足では直ぐだけれど、ルスに合わせて歩き出す。
だけど、子供。
あちらこちらの色々な所に興味を惹かれいきなり走り出そうとするためヒヤリとした。
やっぱり、ハーネス必要かなぁなんて思いながら歩くと、リルが何かあっても俺たちがいるから大丈夫だとこっそり囁いてくれる。
だけど以前のライの誘拐の件もあって、俺はその辺は凄く怖い思いをしたけれど、当のライはけろりとしている。
思い出させたくないため、あえてライに聞くこともしないけれど。
「こーら、ルス?」
キャッキャッと、今日は人型で楽しそうに歩くライ。
「危ねぇなぁ」
そう言って、俺が持っていたジャケットを取り上げたリルがライのもう片方の手を掴む。
そして、空いた方の手をレヴィが繋いできた。
リルとレヴィを見上げ、これが俺の家族の形なのだなと少し嬉しく感じながら、ゆっくり進むのだった。
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